『子等集う林道に散るドングリは拾われもせず踏まれ割れたり』
『好き好きに紅葉拾いし幼子は指しては母を採っては母に』
『きのう今日あらずに遠き我が昔唱歌歌いて望みし未来』
母子のグループが谷地に遊びに来た
弁当を広げた後 てんでに散策を始めたが 行動がイメージと一致しない
バッタを見ても ドングリがあっても 歓喜がないのだ
あまつさえ お菓子が少ないと大声を上げている子もいる
私のその頃と半世紀以上の時間差があるが この貧しさに愕然とした
物心ついた頃 いわゆる唱歌をソノシートやラジオで聴いて
行く末に淡い想いを抱いた そんな情感をこの子達は持てるのだろうか
今 唱歌を聴くと鮮やかに蘇る記憶は 加齢の証か