トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

アリ地獄、地獄のお釜の地獄

2019-05-20 | 旅行記
 少年の頃、アリ地獄の番地は「お社様の縁の下」なのだった。今回帰省した折り、お稲荷様や鎮守様を詣でたのだが、やはり行うべき行動は参拝では無く「覗き」だった。少年の頃とは異なり縁の下や床下に入り込めないように風通しを妨げないように板張りになっていた。

 そこを覗いてみたら「開けてびっくり玉手箱」ならぬ「覗いてびっくり地獄の地獄」だったのだ。地獄の全てを写真で網羅してはいないが3枚をアップしている。大きなサイズはプリンのカップ程7㎝前後はある大きさだった。
 どれほど大きい幼虫が居るのか掘り取って確認したい衝動もあったけれど、基本は「写真に撮るだけ」を曲げず「惜しいかな惜しいかな」と薄くなった後ろ髪を引かれて帰ったのだった。

 拠点道具小屋の床下にもアリ地獄は出来るのだが濡れ縁を取り付け屋根を取り付け木工工作をするようになってから木屑や木挽き粉で環境を消失させてしまった。だから久しぶりに見た大群落?、いいえ地獄の釜が密集している場所だったのだがニュースと重ね合わせると爆撃の跡にも見えてくるのだった。

 つらつら覗いていると「まっこと地獄は幼虫の方だ」と気付いた。見ていても蟻っ子一匹動いていない。何時ご馳走に有り付けるか判らないまま空腹の刻を過ごす胸中はいかほどだろうか。爆撃に恐れおののく人々の静寂が見える。

                        

                 狩るなれの飢餓より強くありそよぐ木々

                 辛抱や辛抱の果て夏の空

                 カゲロウの命なれども耐えて羽化

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