資材購入の打ち合わせはメールや電話では何ともならず、12週ぶりにフイールドにいった。予想した風景とは言え、トンボ池、泥水地は水面が見えないほど生い茂っている。見ようによっては自然のありのままの姿ではあるが、水面が隠れてしまうとトンボの産卵がおぼつかなくなる。
ミズアオイ、カヤツリグサ類、ミゾソバ類などが水面を覆っている主要な植物だが、種子の逞しさには敬服する。怪我をした泥水地の現場では一輪車が野ざらしで赤錆を出していた。水面の植物も、作業半ばの部分も蹴りをつけたいが、まだ当分は一蹴する心算でいなければならないのだ。
話に聞いていた通り、トンボ池の水面には大小のメダカが群れている。水路の泥浚いをした会友の話だと、泥の中にヤゴが多数動いていたという。その意味では半年掛かりで造成した水辺で意義はあったが、結果的には完成目前に半年以上の中断を余儀なくされた。例えれば「常在戦場」ならぬ「重罪労災」であった。貴重な一シーズンを棒に振ったのだから…。
思い返して見ると80日余、会の活動を離れた故に荒れ果てさせてしまったが、福島の無人地帯の荒れ果て様は察するに余りある。向こうは始まったばかりなのだ。