【ナンバンギセル(南蛮煙管)】
寄生植物:ハマウツボ科ナンバンキセル属
花期:7月~9月
別名:オモイグサ(思草)
名前の由来:花と草姿が南蛮人(ポルトガル人など)がタバコを吸うキセルに似るから。
ナンバンギセルは葉緑素を持たないがゆえに自分で光合成をして生長することができず、他の植物の根に寄生してそこから養分を取りながら生育する寄生植物で、発芽して生長し、花後タネを結んで枯れる生育サイクルを1年以内におこなう1年草です。
ナンバンギセルを歌った和歌は万葉集にすでに登場しています。
読み人知らず
『道の辺の尾花がもとの思い草いまさらになどものか思はむ』
尾花はススキのこと、思い草がナンバンギセルを表わしています。ススキの根本に生え、物思いにふけるよう横を向ている情景などナンバンギセルの生態をとらえ、歌が詠まれています。和歌の上で『思い草』は『忍ぶ恋』を表す植物として使われています。
◎偶然見つけた親花と子花・・・親花を見上げて何をか語っているような・・・