21日の福島県ツアーの最後は3年ぶりの宮床湿原です。南郷スキー場脇の林道を登り、峠を越えてしばらく下ったところに数台停められる駐車スペースがあります。そこが宮床湿原への入口となります。
このような表示が出ているので、見落とすことはありません。
案内版です。ここから宮床湿原へ向けて標高差50mほど山道を登ります。訪れる人は誰もいなく、いかにも熊が出没しそうな場所です。熊鈴を思いっきり鳴らして湿原へ向かいます。
この時期、咲いている花は少なく、ギンリョウソウが目立ちます。
木道が見える手前に、宮床湿原の説明があります。10種類のミズゴケや豊富な湿性植物が生育しているそうです。低層湿原・中層湿原・高層湿原の各発達段階を1ヶ所で観察できる貴重な湿原です。
木道にやってきました。手前から高層・中層・低層の湿原が木道沿いに続きます。
高層湿原にはワタスゲが咲いていました。レンゲツツジも開花。緑の湿原の中の赤褐色は鮮やかで目立ちます。
ワタスゲをズーム
高層エリアではニッコウキスゲも咲き始め。この周辺の標高は850m。ニッコウキスゲが満開の南郷スキー場より200mほど高く、高清水自然公園とほぼ同じ標高です。
高層エリアからの見晴らしです。点々とワタスゲが咲いています。
木道を歩き、中層から低層エリアの池塘にやってきました。3年前の同じ夏至の日に訪れた時に比べて水量が少ない印象。3年前はトキソウやサワランを数多く見かけましたが、今回は姿がありません。今年は春の訪れが遅かった影響でしょうか。
お目当てのハッチョウトンボを探します。遠くの葉にオスが2匹とまっていました。焦点が奥のトンボに合ってしまいました。
コンデジでズーム。長さ1mm程度の小さなトンボなので、オートフォーカスでは苦労します。ようやく焦点が合いパチリ。
ハッチョウトンボは日本で最も小さいトンボで全長10mm程度。7月になると数多く見られます。成虫になるとオスは赤くなります。今回もハッチョウトンボに出会えて幸運でした。
熊鈴のおかげ?で、熊さんに出会うこともなく、無事に駐車場に戻ることができました。帰りは友部まで一般道で200km。気が遠くなる距離です。国道289号を会津田島へ向かい、国道121号を南下。国道400号に分岐して塩原へ向かいます。塩原温泉の先でトンネルのバイパスができていたのには驚きです。塩原へのアクセスが格段に向上しました。トンネルを出た先に、日帰り温泉(彩花の湯) の案内があったので、そこに立ち寄り温泉で休憩としました。天然温泉で内風呂と、高台からの景色が良い露天風呂があります。お客さんは誰もいなくて独り占め・・・
ここから友部まで残り90km弱。通り慣れた道で、大田原、烏山、茂木と栃木県東部を南下して19時50分にアパートに戻りました。一日の走行距離は520km。とてもハードな一日でした(おしまい)