「彼」との散歩から帰ると、玄関で「彼
」の足を専用のウェットティッシュで拭く。
同じ棚に同じような形の車の窓用シートが置いてある。
いつかきっと窓用で「彼」の足を拭いてしまうんだろうな~と思う。
「彼」との散歩から帰ると、玄関で「彼
」の足を専用のウェットティッシュで拭く。
同じ棚に同じような形の車の窓用シートが置いてある。
いつかきっと窓用で「彼」の足を拭いてしまうんだろうな~と思う。
「彼」との散歩が気持ち良い季節である。
ただすっかり日暮れが早いので、私が休日の夕方の散歩は寒くならないうちに少しだけ早めに出掛ける。
この日は快晴に導かれるように土手に登り、スカイツリーを横目に歩く。
開放感いっぱいのままテクテクと歩く。
そして自宅に帰り、ゆったりとした穏やかな時間を二人で楽しむ。
ある日の休日の話である。
先日妻と食事に出掛けた帰り道、ミスタードーナッツでキャンペーンのポスターが目に留まった。
これを「彼」に掛けて上げたいとそのままふたりで入店し、ドーナッツを購入する。300円でカードが1枚、8枚で交換とのこと。ただ現在三人家族の我が家でそれほどドーナッツを食べることがなく、とりあえず最小限にドーナッツを購入し、カードを2枚ゲットする。目指すはリラックマフェイス(画像茶色)である。その後、息子が2枚ゲットし、先日私がわざわざカードを貰う為だけに購入。キャンペーンの終了が迫っている状況で店員さんにあれこれ訊ねると「・・・フェイスは一番人気で、現在品切れ中。来週入荷するが恐らくすぐに無くなる」とのこと。この日もとりあえず2枚ゲットし、残すはあと2枚である。そのやり取りを妻に報告すると「50近い親父がね~」と冷ややかな反応だったが、「彼
」のためならこれくらいのことは出来る。
そして時間は流れ・・・引き換え期日の数日前に、私と息子に促され妻が最後の2枚をゲットしたものの、景品はすべて在庫切れで、、柄の選択は出来ない上で引換券を渡され、さらに来年1月に交換とのこと・・・恐るべし・・・何事も早め早めの行動が必要である。
「彼」が熊本から東京に空輸されてから先日6年を迎えた。
6年か~小学校1年生が6年生になった訳か~
6年経った今もまだあの初対面の感動が蘇るが、良く見ると顎に白いものが見え始めている。それが6年の年月なんだな~と自分の白髪と見比べる。
今年は手術を始め、色々あった一年だったけど、愛くるしさは年々、日に日に増加する一方である。
大きさはあまり変わらないような気がするが、上京当時の画像と比較すると一目瞭然である。
か、顔が伸びてるぅ~
まずはお互い健康で元気で生きましょうね。
先週「彼」が6歳の誕生日を迎えた。
さすがにケーキまでは用意しなかったものの、家族からそれぞれプレゼントが贈られた。その数はまるでアイドルのようだ。
「彼」は生後三ヶ月で「空輸」されて来たので、10月で丸6年我が家に居る事になる。6歳は人間に置き換えるとおおよそ40歳になるそうで、3年後の9歳は50歳なので私を追い越して家族で最年長になってしまう。上京してから大きさがほぼ変わらないのでなかなか実感が沸かないものの、上京当時の「若い動き」が年々減り、あちこちに白髪が見え始めているのを考えると40歳というのにも残念ながら頷けてしまう。
私が贈ったカエルのぬいぐるを大変喜んでくれ、一日中口にくわえて一緒に行動していた。翌日それまで一番好きだったぬいぐるみと一緒に「彼」のクッションに並んで置いてあった様子につい笑ってしまった。これからも健康で長生きするんだよ。
【明日7/30(水)は定休日です】
「彼」の術後、三週間が経過した。
退院した当日はどことなくよそよそしく、表情に生気すら感じなかったが、日に日に元気になり、ただただ生命力に感心してしまう。
退院後、初めて吠えた時、初めて小走りした時、初めて尻尾をブンブン振った時、初めてベランダで大好きな日向ぼっこをした時・・・術前当たり前だったことが、ひとつひとつ嬉しく感じる。
そして気が付けばいつものような生活に戻りつつある。
次第にその当たり前の感動も薄れて行くのだろう。
でもそれでいいんだと思う。
だから今年も「そろそろストーブの前から離れなさい」と言える当たり前の春が何とも嬉しい。
自宅に帰る道すがら、「そうだ・・・『彼』は居ないんだっけ」と気が付く。
体調不良だった「彼」が手術をすることになり、手術日前日に検査入院していたからである。玄関のドアを開けてもいつも鳴き声は聞こえないし、「黒い弾丸」のように駆け寄って来る事も無い。心にポカンと穴が空いた気分で、翌日の休日も散歩の為に早く起きることもなく、静まり返ったリビングで、主(あるじ)のいないクッションがぽつりと置かれている。
さびしがり屋の「彼」は病院でどうなのだろう?吠えまくっていないだろうか?などと我が家に来てから初めて自宅を離れる「彼
」の様子をあれこれ想像してしまう。そしてその日の夜、手術前に連絡が入った。私たちにはどうすることも出来ない話で、ただただ先生に託すしかない。そして無事成功の連絡が入ったのは5時間後の23時近くだった。いつもなら熟睡している時間まで「彼
」はよく頑張った。そして先生にはただただ感謝である。
翌日東大農学部の中にある医療センターへお見舞いに行った。受付を済ませるとしばらくして「彼」が先生に抱っこされたまま現れた。三日ぶりの再会であったが、すっかり他人行儀になっている。お腹にある無数のホチキスの跡がまるでレールのように繋がっていて、前足には点滴が繋がれている。そんな姿を見てしまうと、先生の説明も全く耳に入って来ない。
二時間の面会時間ではただただ待合室のいすに座りながら、膝の上で抱きかかえる。しかし「彼」は一切私と目を合わせず、心臓だけがバクバク動いている。そしてようやく落ち着いたのか、いつものように私の腕に顔を乗せたまま、寝息を立てている。腕に掛かる小さな重みが懐かしい。トイレに行きたい・・・煙草を吸いたい・・・ジュースが飲みたい・・・そんな衝動を抑えたまま、ただただ膝に抱える。そして面会時間が終わり、先生に引き渡す。翌日は息子が二時間抱きかかえ、そしてようやく本日退院で、妻が迎えに行く。
犬を飼っていない人からすると何とも大袈裟な三日間だと思うことだろう。わかる、わかる。だって実際私も飼うまではそう思っていたから・・・
タブレットの下に潜り込むのが好きだった「彼」。また元気に遊ぼうね。
この季節の「彼」との散歩は温暖差が激しいものの、暖かい日はやはり気持ちが良く、この日はついつい土手まで足を伸ばしてしまった。スカイツリーもくっきりと見え、さらに気分が高揚するってもんだ。
土手の後、公園に入る。猫が木の陰からこっそりと覗いているが、「彼」は気付きもせず探検を続けてる。
試験も禁酒も終わり、この日は何にも予定が無い休日なので天気以上に晴々としている。さあ~帰ってのんびりしましょう。
「彼」のお母さんが亡くなったと西の友達からメールが届いた。
享年12歳・・・家族一同、言葉を失う・・・
翌日強風で散ってしまった金木犀の上を、悲劇を知らない「彼」と散歩する。
歩きながらふと思う。生後わずか三ヶ月、まだまだ母親に甘えたい時期にひとり飛行機に乗って東京へやって来た「彼」は、母親のことを覚えているのだろうか?と・・・。母親の愛情もあまり知らずに飛行機に乗せられてしまった「彼
」の胸中は知る由も無いが、つい申し訳ない気持ちになる。
「彼」がやって来てから今月で五年が経過した。帰宅するのがいつも楽しみで、自分でも驚くほどの「裏声」で「彼
」の名前を呼んでしまう。休日に出掛ける回数が減り、飼う前に家族で「ペットホテルに預けてまで出掛けるのは止めよう」と決めたので家族旅行にはほとんど行かなくなったが、誰一人不平不満を言わない。我が家では旅行と比べるまでも無く「彼
」の優先順位が上である。ひとりでいる自宅でもついつい話し掛けてしまうし、足音ひとつにしても笑みがこぼれる。「みんながみんな動物を飼えば、変な事件も起こらないのに」と思うほど、穏やかな日々が続いている。小さな存在だけれども大きくて温かい存在である。それが日に日に大きくなっている。
友人からのメールの最後には「たくさん可愛がって下さいね」と書いてあった。もちろんです。そして返信には「産んでくれて有難う」と書いた。
心から合掌・・・有難うね・・・・
先月下旬から過ごしやすい季節となった。
生活必需品だったエアコンもすっかりオフのままとなり、扇子も仕舞い、ワイシャツも半袖から長袖へ、そして上着を着用するようになった。
そして寒がりな「彼」も布団の中で一緒に寝るようになった。
それも・・・頭を枕に乗せて・・・
「彼」にとって五回目の秋
がやって来た。
ゴミの日の朝、玄関に置かれていた透明のビニール袋の中に見覚えのあるものが入っていた。
じゃ、ジャイアンツのユニフォームじゃないか
野球観戦に行くとどうしてもテンションが上がってしまい、ついついあれこれ野球グッズを購入してしまう。このユニフォームはいつ購入したかも不明で数回ドームで着用しただけで、押入れの隅で眠っていた。すっかり存在すら忘れていた・・・そう言えばタンスの整理をしていた妻が「もう着ないでしょ?」と訊かれ、一応拒否したのだがこっそりと処分されそうになっていた。まあ~確かにこれからも着用する自信はないし、そもそも他にクラッシックユニフォームやWBCユニフォームがあるのだから・・・でもせめて最後にもう一度だけ・・・と貧乏性の私は「彼」のベッドカバーとして利用しようとゴミ袋から取り出させ、早速敷いてみた。
おぉぉ~いいじゃんいいじゃん、リサイクルだ。もう一度表舞台に立てたじゃないかと満足気味にパチリと記念撮影。GIANTSの文字がボコボコして痛いかな?そしてその夜のジャイアンツ戦。何気なくユニフォームの上で眠っている「彼
」を見る。黒い「彼
」が一瞬「黒星」のように見えた。そんな馬鹿なと思いつつ、観戦を続けるが試合は終始劣勢で結局2-11の完敗だった
もしかして・・・
いきなりの梅雨明け宣言と同時にジリジリと熱い・・・クラクラと辛い・・・ギラギラしている町中・・・
そんなキツイ日差しでも「彼」は日向ぼっこを楽しむ。黒い体だから日差しが辛いだろうに・・・と思いながら、とことことベランダに出動して行き、ゴロンと寝そべる。
そして十分に日差しを浴びると、水分補給に部屋へと戻り、今度は涼しい室内のベッドに上向きになって倒れ込む。ちなみに我が家ではこの格好から「唐揚げになる」と呼んでいる。「唐揚げ=夏」は我が家だけの季語であろう。
それを一日何度も何度も繰り返す。太陽光線を浴びることは骨粗鬆症予防になるそうなのでたくさん浴びなさい・・・と思いつつ、ホッカホカの「彼」の体を触れながら、「ほどほどにね」と付け加える。
そして今年も「彼」が生まれた夏が東京にやって来た。
最近「彼」の体調がすぐれない。
頻繁に嘔吐と下痢があり、「彼」はご丁寧にそれらを自分の鼻を使ってシートで隠すので、擦れて鼻から出血してしまう。発症日や時間が不規則なので、最近は夜一緒に寝るようにして、最悪出血だけは防いでいる。もちろん病院へも通っているのだが、薬をあれこれ替えては「様子見」が続いている。
先日、朝に症状が出た。妻も子供も出掛けるギリギリの時間まで対応に追われ、一番最後に家を出る私が後始末を続けた。ひと段落した頃には出勤時間となってしまった。普段はすんなりとゲージの中に入るものの、この日は別れを悲しむような目でじっと見つめられる。そのまま置き去りに出来ず、クッションやおやつ等を身の回り品を紙袋に入れ、初めて「彼」一緒に出勤した。
事務所にはたまに寄るのだが、「彼」にとってはよく意味が分からない場所であり、事務所内の匂いを嗅ぎまくり、あちこちと動き回る。その状態での仕事は当然落ち着かない。途中から私の膝に乗せ、パソコンを叩く。ようやく落ち着いて寝息
を立て始めるのだが、足を組み替える度に、立ち上がる度に再び「動き回る」→「膝に乗せる」→「寝息
」のローテーションが続くので、途中から微動だにせず机の上だけで出来る仕事を続ける。午後になるとようやく自分の場所を見つけ、床で落ち着いた・・・と思いきや、来客がある度に驚き、吠えまくり、またウロウロが始まる。日中ほとんど眠り続けている「彼
」にとってそれはそれは寝ずらい空間と時間ばかりで、夕方、妻が立ち寄る頃にはフラフラで、帰宅するといつも以上にぐっすりと眠っていた。同伴は逆効果だったかも知れん・・・
こんな時、自営業で良かったな~と思ったのも束の間、帰りに妻が病院へ連れて行き、おむつ姿で出て来たとの報告があった。
心配だな・・・
寒がりな「彼」だが、毛布にもぐるのが実に下手っぴーで、毛布をずるずると押し出すだけで、途中で諦めて布団の上に震えながら丸くなっている。
しかし炬燵だとするすると直進して、暖簾をくぐるように中へと入れる。「彼」にとっては何とも素晴らしい出入り自由の炬燵システムなので水分補給で時々外に出る以外、家族が在宅時には一日のほとんどを炬燵の中で過ごす。
あまりにも顔を見ないので、そぉーとカバーを開けると、真ん丸の目と合ってしまう。
そして「失礼しました・・・」とカバーを静かに閉じる。