北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

ギンボシヒョウモンが私の手で汗を吸う。

2018-11-20 00:19:43 | ギンボシヒョウモン
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ギンボシヒョウモンが私の手で汗を吸う。


20XX-7-19 (月)  晴れ  振り替え休日。


今日は、朝、家の近くの中卯で親子丼を食べ近郊の山へ蝶と渓流魚を見に出かけた。


ギボウシの花が満開。白いショウマやエゾニウの花に4-5頭のカラスシジミがきており、せっせとデジカメ撮影し、かなりいいショットが撮れた。


林道では最近とても増えつつあるメスグロヒョウモンの♂が5-6頭飛んでいたがまだショウマやハンゴンソウ、ヨツバヒヨドリ、ヨブスマソウ、サビタなど吸蜜植物が十分咲いておらず蝶は、まだあまり多くはなかった。


ピンクのショウマがあちこちきれいに咲いていた。


林道をどんどんつめて、いつもは行かない右手林道へ入るとオショロコマの棲む細い川に出た。



オショロコマを数匹釣って撮影し、車にもどってトランクを開けて釣り支度の武装解除をしていると、ギンボシヒョウモンが1♂飛来してトランクの床のあたりでストローを伸ばし何か吸い始めた。



よく見るとミドリヒョウモン♂もきている。




トランクのなかは釣り道具や採集用具やら何やらで雑然としているが床にはギンボシヒョウモンを誘惑する何かがあったのだろうか。






今度は私のまわりをぐるぐるまわり始めたとおもったら手にとまってストローを伸ばしている。




せっせと吸っているが私の汗でも吸っているのだろうか。













かなり私の手にご執心のようなので少し撮影させてもらったが数分ほどで蝶は飛び去った。



蝶が私の体や指、手などに止まるのは実は近年稀なことではない。



撮影しながら、殺気は完全に殺してそーっと指をだすと、シジミチョウなどは、指に止まったりすることをよく経験する。 



これは猛烈ネットマンであった頃には経験したことがなかった。


ネットマンが発する殺気は相当なもので蝶は敏感にそれを察していたのだろうと思う。



このギンボシヒョウモンは何故私の手でストローを出したのだろうか。



手にかすかに付着したオショロコマ釣りのエサや魚の臭いにつられたのかもしれない。





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北見市で本邦初記録のキタミトホシカミキリ発見された

2018-11-08 02:09:35 | 蝶・昆虫・自然・同好会など
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北見市で本邦初記録のキタミトホシカミキリ発見された


2018-11-6(火) 北海道新聞夕刊に北見市で日本初記録となるカミキリムシが発見されたことが報道されていましたので、この快挙を本ブログでもご紹介、記録しておきたいとおもいます。




発見者の佐々木恵一さん(63)は皆さんよくご存じの北海道昆虫同好会の古参会員で、毎年精力的にご活躍されています。長年、北見市常呂町栄浦などサロマ湖周辺の甲虫類を調査して、これまで 1125種類の甲虫類を 北海道昆虫同好会雑誌 jezoensis に記録報告しています。 




今回はいままで見たことがないカミキリムシということで慎重に検討されたようですが新聞報道のように種名は Saperda perforata Pallas、1773 ( サペルダ ペルフォラータ )和名は 発見地の北海道北見市にちなんで キタミトホシカミキリ と命名されました。






体長1.5Cm ほどで 図のごとく10個の黒斑が特徴で和名キタミトホシカミキリはこの黒斑に由来する。






本種の同定に尽力された豊橋市自然史博物館学芸員の長谷川道明さんはロシアなどに分布する本種が流木に乗ってオホーツク沿岸に漂着した可能性を述べています。




そうすると土着種ではなくロシアからの稀な外来種ということにされそうですが、一方、今回は本種の雌雄が採集されていることから土着種の可能性も高く、今後も再発見される可能性はありそうです。




蝶類が豊富に棲息することで全国的に有名な北見市が、カミキリムシでも有名になってしまいそうです。



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恐怖のアオムシコバチ

2018-11-05 21:44:42 | 寄生蜂など
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恐怖のアオムシコバチ

これらのアオムシコバチ( Ptrroomalus puparum ) は私が庭のコクサギに袋かけをしてミヤマカラスアゲハを飼育した蛹から出現したものです。


みたところ正常に見える回収直後のコクサギ飼育のミヤマカラスアゲハ蛹。







編み目のこまかいネットをかけていたのですが体長2mm前後のアオムシコバチたちは容易にネットの編み目をくぐり抜けて侵入したとおもわれます。



蛹には一カ所から3カ所の脱出孔を開け、そこから次々と羽化したアオムシコバチが出てきます。


矢印が脱出孔。



出てくるアオムシコバチの数を考えると脱出孔の数が意外と少ないことは興味深く思われます。

















慣れると寄生された蛹が容易に区別できるようになります。

右の一個のみ正常の蛹。左二個はアオムシコバチ寄生蛹。


4個とも寄生された蛹。


寄生された蛹はまだ羽化にはやや早いのに体節の隙間が広がってむくんだようになり色調もやや濃くなってきます。




羽化して蛹から脱出し交尾も終わったアオムシコバチは漸次飛びはじめます。



蝶の飼育をもっぱら行っている私としては彼らは恐るべき敵です。



小型タッパに寄生された蛹を入れ羽化脱出するアオムシコバチは全てタッパのなかに閉じこめて放置し、おくたばりになってもらうことにしました。














おびただしいアオムシコバチの死骸。




自然界ではアオムシコバチは蝶たちの発生数を微妙にコントロールする重要な役割をになっている可能性がありますが、蝶の飼育が好きな私の前には現れてほしくない。



アオムシコバチは前蛹から蛹化した瞬間を最も好んで卵を産み付けるのでこの時期よりやや早く幼虫をとりこめば寄生を免れることが出来ると考えられます。



ただ、実は袋かけ飼育は他にも危険が一杯で、最近は袋かけ飼育はあまり行っていません。






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アオムシコバチ(Ptrroomalus puparum)の交尾<

2018-11-03 01:04:26 | 寄生蜂など
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アオムシコバチ(Ptrroomalus puparum)の交尾
















これらアオムシコバチたちの性欲は異常亢進状態にあり、蛹の脱出小孔から出た♂は♀が出てくるのを穴の付近で待ちかまえ、たちまち交尾する。



















一方、待ちきれずに脱出小孔から、再度蛹内にもどって♀と交尾する♂もいるという。




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函館でマーキング放蝶したアサギマダラが山形、千葉で撮影された

2018-11-01 01:16:11 | アサギマダラ
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函館でマーキング放蝶したアサギマダラが山形、千葉で撮影された


快挙です。2018年秋に対馬誠さんたちが函館でマーキング放蝶したアサギマダラが山形、千葉であいついで撮影されました。





函館市の対馬誠です。
 
 山形県から「ハコダテ」マークのアサギマダラが山形県で撮影されたと連絡が入りました。 また千葉県からも撮影の報告がきています。


 
・北海道南端の松前町から山形県への移動が確認された。


移動情報】
標 識: ハコダテMT20、9/26
性 別: ♂・鮮度N
標識地: 北海道松前郡松前町勝軍山
日 時: 2018年9月26日10時頃
標識者: 対馬誠
その他: アザミで吸蜜

【撮影情報】
標 識: ハコダテMT20、9/26
性 別: ♂・鮮度M




    
この個体が   ↓ ↓ ↓ ↓ 10日間以内で南へ直線距離約325km移動
 


・9月26日に松前町勝軍山で標識した♂が、10月6日に山形県山形市の野草園で撮影されました。(10日間以内で直線距離約325kmの移動)


【撮影情報】
標 識: ハコダテMT20、9/26
性 別: ♂・鮮度M
撮影地: 山形県山形市大字神尾、山形市野草園(写真添付)
日 時: 2018年10月6日正午頃
撮影者: 芳賀吾郎(情報提供者、横倉明、吉田雄次)
その他: フジバカマで吸蜜、追記無し







 函館でマーキング放蝶したアサギマダラが千葉県で撮影された


さらに 北海道南端の松前町から千葉県船橋市馬込町へアサギマダラの移動も確認されました。




【標識情報】

標 識: ハコダテMT46、10/4

性 別: ♀・鮮度N

標識地: 北海道松前郡松前町勝軍山

日 時: 2018年10月4日12時00分

捕獲・標識者: 対馬誠(発見者、寺沢智)



    この個体が 18日間以内で南へ約635km移動




【撮影情報】

標 識: ハコダテMT46、10/4

性 別: ♀・鮮度M(右後翅破れ有)

撮影地: 千葉県船橋市馬込町

日 時: 2018年10月22日9時37分

撮影者: 長谷川武

その他: セイタカアワダチソウで吸蜜、追記無し


2018-10-22 千葉県船橋市馬込町で撮影された個体。



これらの経緯は北海道新聞にも掲載され話題になりました。








・道南虫の会では、1999年から20年間で約1750頭のアサギマダラに主に「ハコダテ」マークを標識しています。

・20年間で再捕獲(撮影)は6例で、「愛知県」「山口県」「福岡県」「宮城県」、今回の「千葉県」、山形県です。

・再捕獲率は約0.3%です。

・北海道からの南下は日本海ルートが多いと思っていましたが、今回で太平洋側での再捕獲が3例となりました。

・千葉での撮影は、バードウオッチャーの方がアサギマダラを偶然撮影してくれました。

・北海道から2年ぶりの南下確認となり、更に「ハコダテMT46」は私の今年最終の標識個体であり大変嬉しく思っています。






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