北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

2023 年フキノトウに吸蜜するエゾヒメギフチョウを激写。

2023-05-28 22:26:00 | エゾヒメギフチョウ

88_31.gifにほんブログ村

 

2023 年フキノトウに吸蜜するエゾヒメギフチョウを激写。

 

 

2023-4-28 (金) 晴れ 強風 ~15℃

 

 

 

 

予報をみると今日の午前中は強風だが何とか晴れるようだ。

 

 

 

 

 

週間予報では当面好天の日はなく今日ゆくしかない感じなので 午前10時に自宅を出発し北見市近郊の林道へ エゾヒメギフを見に出かけた。

 

 

昨日、蝶友たちからのからのメールでは、気温の変化が激しいためか今年のオホーツクはどこもエゾヒメギフ発生数は少ないらしい。

 

 

 

本日の目的の入口付近、カラマツ植林地がかなり伐採されていた。 

 

 

 

林道をすすむと フキノトウは はやトウがたって伸び始めているものもあり、思っていたよりも春が進んでしまっている感じ。 

 

 

 

ネコヤナギがきれい。 今年は春先の強風で ずいぶん倒木があり林道に倒れ込んでいる。

 

 

 

なんとかよけながら林道を登るが本命ポイントの少し手前でとうとう倒木による通せんぼがあり狭い林道を苦労してターンして引き返した。

 

 

 

午前10:40 いました。日が射して気温が少し上がって強かった風が止むと エゾヒメギフ1♂ A1 飛び出しネット。手のひら写真で撮影しようとしたら手から逃げてしまった。 

 

 

やはりここのエゾヒメギフの盛期は例年よりだいぶ早くて、少し前であったらしく♂は汚損、破損個体が多い。

 

 

ついでフキノトウに吸蜜中のメスを発見

 

 

稀にネコヤナギに飛来するエゾヒメギフ♂も見られる。

 

 

♀は交尾済み個体ばかりで、交尾後をしめす交尾嚢が形成されている。

 

 

 

 

エルタテハは お腹ぽんぽんで これから産卵するのだろうか。キベリタテハ2匹が絡み合いながら飛んでいた。クジャクチョウ越冬個体を三匹みた。

 

 

 

 

エゾスジグロチョウ3個体みたが、大きさにばらつきが多い。

 

 

 

 

ここのエゾヒメギフの主たる吸蜜植物は道央・日高などのようにカタクリではなく、道北のようなエゾノリュウキンカではなく、フキノトウの花です。

 

 

 

ひたすら、フキノトウの花で吸蜜します。スミレやエゾエンゴサクや、その他吸蜜できる花はほとんどみかけません。

 

 

 

フキノトウの花粉が、びっしり着いたエゾヒメギフはフキノトウでせっせと吸蜜していた個体です。

 

 

 

フキノトウの花でストローを伸ばすエゾヒメギフチョウを連写してみました。

いまだ羽化後、日が経過していない個体はとにかく毛深い。

 

 

 

 

そのあとも ぱらぱら エゾヒメギフが飛び出して 最終的に7♂♂2♀♀を採集、他に二頭逃げられた。ネットをかわした1♂はすごい勢いで高く舞い上がって消えた。

 

 

 

今日はやや時期が遅かったせいか、古い個体が多く、かなり速く飛び採集しにくい。

 

 

 

 

フキノトウに吸蜜する個体以外は撮影がむずかしい日であった。 

 

 

 

三角紙内に生きたままいれておいたエゾヒメギフはリリースして 12:10 帰路に着く。 

 

 

 

年中行事みたいなもので、毎年、エゾヒメギフに会いに北見市近郊の発生地をまわっています。一昨年はかなり発生数が多かったが、昨年と今年はとても少ないと思います。やはり気候が例年と較べて大きく変動するときの発生数は激減することが多い。

 

 

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

88_31.gifにほんブログ村

 

 

88_31.gifにほんブログ村


オホーツクのエゾヒメギフチョウ産卵調査。

2023-05-13 22:04:45 | エゾヒメギフチョウ

88_31.gifにほんブログ村

オホーツクのエゾヒメギフチョウ産卵調査。

 

2023-5-13( 土 ) 晴れ  21℃  暖かい

 

 

 

久しぶりによい天気で暖かそうな日。午後からとある北見市近郊のエゾヒメギフチョウ Luehdorfia  puziloi  yessosensis  Rothschild  の発生地に産卵状況を見にゆきました。

 

 

 

 

この産地は今年は成虫の盛期にはきておらず、産卵調査も二年ぶり。昨年の春は林道の入り口に半端ではない巨木がもろに倒れ込み、完全に通行止めになってしまいエゾヒメギフチョウにもあえずしまいでした。

 

 

 

 

北見市近郊には小規模なエゾヒメギフチョウ発生地は多いが、昨年のことがあったので今年は別の発生地にエゾヒメギフチョウに逢いに行って成虫のシーズンは終わりました。

 

 

 

 

最近、このエゾヒメギフチョウ産地の近くで広範なカラマツ林の伐採がありました。伐採があると林道が整備されるので、昨年林道に倒れ込んだ巨木も処理されているかも知れない。

 

 

 

 

ということで何となく行ってみたら予測どおり巨木は処理され林道は開通していました。林道をしばらく走って自然度が高くなってきたあたり、いつもエゾヒメギフチョウの多いあたりには葉が展開したオクエゾサイシンの小規模な群落がパラパラみられます。

 

珍しく表に2卵。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30分ほど、林道200mほどの区間で調べると、産卵されている群落は6個所、卵は130卵ほどを確認。例年より多い印象。

 

 

 

 

 

汚損したオス。

 

 

 

これは産卵後、やや時間が経過し葉が大きくなって卵どうしの距離が開いています。孵化が近いとおもいます。

 

 

 

 

この卵塊は、ごく最近産まれたものとおもわれます。

 

 

この産地内ではさらに産卵株はあると思います。

 

 

 

メスは見かけませんでしたが汚損したオスが 5-6 匹、速く飛んでいました。

 

 

ここは、10年程前、私が偶然発見した産地です。規模は小さいが色々な意味で貴重な発生地なのでチョウの採集は極力控え、観察や調査で重宝しています。

 

フキノトウはもう種子を作っています。

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

88_31.gifにほんブログ村

 

 

88_31.gifにほんブログ村


このオナガバチの正体は?.

2023-05-09 14:18:38 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

88_31.gifにほんブログ村

このオナガバチの正体は?.

 

20XX-7-7  (日) 晴れ 26℃

 

この日、北見市近郊の森で変わったオナガバチの一種を撮影した。

 

 

倒木の上を行ったり来たりして恐らく、超能力を駆使して、卵を産み付ける甲虫の幼虫が木の中にいないか探っているものと思う。

 

樹木の中に甲虫の幼虫を感知したら、長い産卵管をブスーッと幹に突き刺して幼虫に正確に卵を産み付けるというから、まさに神業だ。

 

 

オナガバチは北海道でもいくつかの種類が知られているようだが蝶しか知らない私はオナガバチに関してはまったくのドシロート。

 

帰宅後、撮影した画像を見ながら、がんばってネット情報を駆使して同定を試みたが、どうにもわからん。

 

 

 

ネット図鑑レベルでは、ジョウザンオナガバチ、ガロアオナガバチ、ツマグロオナガバチ、ニトベオナガバチ、エゾオナガバチ、シロフオナガバチ、フランオナガバチ は 絵あわせ段階で除外できそうだ。

 

以前、ガロアオナガバチはこのブログで紹介したことがあります。

 

 

 

 

それなら このオナガバチの正体は一体何だろう。 

 

 

 

ネットレベルでの、つたない私の検索力ではこのオナガバチに一致する画像を見つけることはできなかった。 

 

 

もしかしたら 新種か ?。 まあ、それは無いと思うけれども、次回からはオナガバチを見つけたら撮影だけではなく採集して標本にしておく必要がありそうだ。

 

どなたか、このオナガバチの名前を同定根拠と共にご教示いただければ幸いです。

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナーのいずれかを をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 

88_31.gifにほんブログ村

 

 

 

88_31.gifにほんブログ村


南米のとても美しい蛾、ウラニアツバメガとの遭遇。

2023-05-02 14:34:02 | 南米の蝶

88_31.gifにほんブログ村

南米のとても美しい蛾、ウラニアツバメガとの遭遇。

 

 

なんて美しい蛾だろう。子供の頃、初めてこの蛾の写真を何かの本で見てひどく感激したことを思い出します。学名が Urania leilus  なので当時はウラニアツバメガと呼んでいました。最近はナンベイオオツバメガとも呼ばれることがあります。

 

 

 

アオジェットセセリ(  私が勝手に名ずけました。) と一緒に地面で吸水中のウラニアツバメガ。

 

 

 

珍しい蛾だとばかり思っていましたが実はそうではなくて、後年、南米ペルーに蝶採りに行くようになり、しばしば、おびただしい数のナンベイオオツバメガと遭遇しました。触角形状からは明らかに蛾ですが、昼行性でアゲハの仲間のように時には集団で吸水し、ポンピングまでやります。まるで北海道のミヤマカラスアゲハの吸水集団のようです。

 

 

 

Urania属の昼行性蛾は集団で移動する性質が知られていますが、そのために世界で一番美しい蛾とされる近縁の Urania solanus は絶滅してしまったとされています。

 

 

 

この日、5月上旬の南米ペルー、アンデスアマゾンの Gloria Bamba で広大なバナナ畑の横の小道を進んで行くとやがて小さな小川で道は行き止まり。 そこの河原におびただしい数のウラニアツバメガが集まってワサワサと集団吸水しているのに遭遇しました。なんとか格好の良い写真を撮ろうと光の加減やら撮影方向やら構図など種々考えているうちに、私の気配を察知して、まず見張り役の数匹が舞い上がりました。それをきっかけに多数のウラニアツバメガが一斉に舞い上がりあれよあれよと言う間に飛び去って、大あわてで撮影しましたが、とうとうこれが一番よく撮れた写真になってしまいました。

 

 

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナーのいずれかを をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 

88_31.gifにほんブログ村

 

 

 

88_31.gifにほんブログ村