北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

シロオビヒメヒカゲの衰退。

2022-10-12 14:33:21 | シロオビヒメヒカゲ

シロオビヒメヒカゲの衰退。

 

 

 

日本では北海道特産種のシロオビヒメヒカゲ Coenonympha hero が激減している。豊平川上流の崖地などに局所的に発生していた シロオビヒメヒカゲ 札幌周辺亜種 ssp. neoperseis (後翅裏面白帯が狭い)は近年個体数が少なくなり 北海道 red data book では いつのまにか 2021年、絶滅危惧種 Cr に指定されてしまったもよう。

 

接写すると毛むくじゃらな蝶でいかにも北方系を思わせるが 複眼には毛がなく森林性ではなく草原性の蝶とされる。

 

しかし長年この蝶を見てきた道東ではいわゆる草原性の蝶といった印象はなく、森林内に開けた狭い草地や林道沿いに多かった。

 

強いていえば路傍の蝶といった感じ。

 

近年、北海道においてはまともな草原はことごとくビート、ジャガイモ、タマネギなどの畑にされてしまいました。

 

 

かって道東各地に見られた広大な原始草原はほとんどが消えてしまったのです。

 

 

高性能の自動草刈機の普及で路傍のチョウたちの棲家、例えば林道沿いの草地が綺麗さっぱり刈られてしまうようになった影響も大きいとおもう。

 

 

これまでは私は珍種・稀種・美麗種の蝶ばかりを追い求めて世界中に採集 (ついでに釣りも) に出かけてきました。

 

 

最近、大きな心境の変化をきたし、身近な蝶の撮影をするようになりましたが、路傍にあれほどたくさんいた北見市周辺のシロオビヒメヒカゲ Coenonympha hero latifasciata  (写真に示すように後翅裏面白帯がとても広い)が恐ろしいほどに激減しているのに気づきました。

 

 

完膚無きまでに激減している。本当に驚いた。いるはいるのだが20年ほど前と較べるとあまりにも少ないのです。

 

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シロオビヒメヒカゲ♀の興味深い観察

2018-06-26 02:44:19 | シロオビヒメヒカゲ
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シロオビヒメヒカゲ♀の興味深い観察

2018-6-24(日)  晴れたり曇ったり のち雨

午前11時。不安定な天候。北見市郊外。


たまたま車をとめたら一匹のシロオビヒメヒカゲ♀を見つけた。


かっては無尽蔵に見られたシロオビヒメヒカゲだが何故か最近道東ではは激減しており撮影の好機はあまり多くない。


変な飛び方をしており、せわしなく低く飛び、ストンと草の中にもぐり込む。




よく見ると草はこの蝶の食草リシリスゲが群落をつくったところで、枯れ草の中にもぐり込み産卵しているように見える。








しばらくあちこち草の中にもぐり込むことを繰り返し、産卵で疲れたのかフキの葉上で一休み。 





今度はイネ科の植物の穂にとまった。 


とても小さいイネ科植物の花にストローをのばすが花が小さく蜜量は多くないようですぐ飛び立つ。 









今度はヨモギに葉に止まりストローを出す。





やっぱり止めてストローを引っ込めたところ。後翅白帯の幅が広い道東亜種、どちらかというとphotogenic な蝶だと思います。







葉裏にストローを伸ばし小水滴で水を吸っているところ。
 



あまりしつこく小型デジカメで接近し続けられ、とうとう頭にきたようで飛び去ってしまいました。



今年初見のクロヒカゲが日溜まりに止まっていました。 




このあと喜々として、森を抜け急斜面を降りてニジマス釣りのポイントへと向かいました。


渓流竿三本を入れたナップザックを車に置き忘れたことも知らずに。




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2016年北見市郊外のシロオビヒメヒカゲ撮影

2018-03-03 21:28:30 | シロオビヒメヒカゲ
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2016年北見市郊外のシロオビヒメヒカゲ撮影。





豊平川上流の崖地などに局所的に発生していた シロオビヒメヒカゲ 札幌周辺亜種 ssp. neoperseis (後翅裏面白帯が狭い)は近年個体数少なくなり 北海道 red data book では いつのまにか 絶滅危惧種 Cr にされてしまったもよう。


接写すると毛むくじゃらな蝶でいかにも北方系を思わせるが 複眼には毛がなく森林性ではなく草原性の蝶とされる。


しかし長年この蝶を見てきたが道東ではいわゆる草原性の蝶といった印象はなく、森林内に開けた狭い草地や林道沿いに多かった。


強いていえば路傍の蝶といった感じ。


というより近年、北海道においてはまともな草原はことごとくビート、ジャガイモ、タマネギなどの畑にされてしまい広大な草原はほとんど消えてしまったのであった。



この数年ブログ用に身近な蝶の撮影をするようになって、路傍にあれほどたくさんいた北見市周辺のシロオビヒメヒカゲが恐ろしいほどに激減しているのに気づいた。



完膚無きまでに激減している。



驚いた。



いるはいるのだが20年ほど前と較べるとあまりに少ない。



やっと発見した個体を撮影しようとしても滅多に止まらず、そのうちどこかへ飛んで行ってしまう。



たまに吸蜜にとまる花は路傍に大繁殖している外来種マルガリータの白い花。



どちらかというと里の蝶であったシロオビヒメヒカゲが激減した理由としては路傍環境の悪化と広大な畑からの農薬の影響があるのではなかろうか。




2016-6-24 晴れ のち 曇



この日、シロオビヒメヒカゲの撮影を試みたが北見市郊外はどこでも個体数少なく、蝶も滅多に止まらずどうにもならない。



ふと、20年ほど昔だがとある林道入り口の広い荒れ地におびただしい数のシロオビヒメヒカゲが飛んでいたのを思い出した。




もう午後3時をまわり陽がかたむきはじめ、雲が広がって気温が急速に下がってきていた。しばらく車で走って、試行錯誤しながら20年ぶりにその荒れ地にたどりついた。



そこはアヤメが多い湿地風の広大な荒れ地、しいて言えば近年稀になった300m四方ほどの林間の草原と言えばまあ草原であった。





シロオビヒメヒカゲの食草とおぼしき細い葉のスゲがあちこちにびっしり見られる。


はたしてシロオビヒメヒカゲは草地を歩くと、あちこちから飛び出した。














気温が下がり陽がかげってきたのでもう飛ばず草に止まっている個体ばかりだが、近年稀にみるシロオビヒメヒカゲが多い発生地であった。




















今は♀がよく♂ややや汚損。 








久しぶりにシロオビヒメヒカゲの多い場所にたどりつき、せっせと撮影した。
























ただ、多いといってもかってほどの面影はなくネットマンが全力採集すれば多大なる影響を受けるであろうことは間違いない。




後翅裏面白帯の幅が広い北海道東部亜種 Coenonympha hero latifasciata  の特徴がみられる個体群を撮影したが、以前しばしば見られたような驚くほど広い白帯の個体はいなかった。

















そのうちソーラー施設などできなければよいが。





この手の広い荒れ地などは最近軒並みソーラー発電場所にされてパネルがびっしり並ぶ傾向があるので、その不安が頭をよぎったのであった。




今回も撮影は20年以上前に発売された名器コニカデジカメKD500Z を接写モードで用いました。









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シロオビヒメヒカゲ撮影手強し

2015-10-20 21:59:17 | シロオビヒメヒカゲ
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シロオビヒメヒカゲ撮影手強し

2015.6.28   (日) 曇り 時々晴れ

この日は朝から走りまわって リンゴシジミ、ヒメウスバ、フタスジチョウ、ベニシジミ、ミスジチョウ、コチャバネセ、エゾシロチョウ etc....を撮影できたが 第一目標であったシロオビヒメヒカゲが、まったくみつからない。

昔はそれこそどこにでもいるチョウであったのに、ウソみたい。しばらく日本のチョウから離れているあいだに北海道のチョウは一体どうなっちゃったのだろうか。

しかたなく林道を奥へ奥へとつめてみたがシロオビヒメみかけず。どんずまり、奥の二股で引き返す。そうだ、こんな山奥よりどちらかというと本来、シロオビヒメは里のチョウであったはずだ。 

ゲートまでもどったらオオイチモンジ1♂出現。私の帽子にとまったり車の屋根にとまったりしたが撮影するまもなく飛び去った。

山を降り里にでたところで農道横の牧草地でシロオビヒメやっと1♂発見した。



遠くから2mくらいの高さでピユーツと風に飛ばされてきて、風がおさまったとたん、すぽっと道路脇に消えた。よくみると深い草の中に潜り込んでいるのを発見し、草の中にデジカメを深くさし込んで接写撮影。





モンゴル産やアポイ岳や豊平峡のシロオビヒメヒカゲと比べると後脈裏面白帯がひろいこと。




ちょっとした廃屋横の沢で 5♂♂のシロオビヒメがぴょんぴょん活発に飛んでいるところをやっと発見。

しかし活発すぎて、とてもではないが撮影は無理。

しばらく見ていると急に陽がかげり、みるみる気温がさがると1♂がシダに止まった。接近すると飛んで逃げる。



また花に止まり吸蜜数秒でまた飛び立つ、慎重に接近する、また逃げる。 マルガリータの白い花に数秒吸蜜。そんなことを繰り返しているのをやっと数カット撮影できた。






当然、今回は思うような距離・構図の写真撮影は不可能でした。シロオビヒメヒカゲ手強し。




【2015年度北海道昆虫同好会総会・懇親会】のご案内
 


今年も下記の日程で総会・懇親会を行います。

10月31日までに出欠、近況をメールにてご連絡下さい。

近況は雪蟲に掲載させていただきます。

大変恐縮ですがメール以外での長文のご報告は作業上の問題から雪蟲には掲載致しません。
 
皆様の多数のご出席をお待ちしております。


日時 2015年11月14日(土) 時間 18―22時(1、2次会)

会場 ホテルニューオータニB1フォーシーズン 札幌市中央区北2条西1丁目1-1

費用 7,000円 宿泊 5,400円(朝食付です、朝食不用は1,000円引きです。禁煙、喫煙をお知らせ下さい。シングルルームはございません。)

オークション 昆虫の標本、生き虫、書籍、グッズなど お1人様3点以内(出来高の20%を会の手数料とさせて頂きます) 

当日は2016年度会費5,000円(学生2,500円)も受付します。

役員の方は当日15時より17時までフォーシーズン アカシアの間にて役員会を行いますのでご出席宜しくお願い致します。
尚、このメールによるご案内を送信しました会員の方には往復はがきによる案内は致しません。

〒060-0808
札幌市北区北8条西5丁目1
北海道昆虫同好会事務局 高木秀了
Tel011-716-7537 FAX011-716-5562
MAIL nanyodo@rio.odn.ne.jp





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サロマ周辺の森でやたら毛深いシロオビヒメヒカゲを撮影。

2015-08-27 01:54:17 | シロオビヒメヒカゲ
2015-6-21 (日)  晴れ

サロマ周辺の森でやたら毛深いシロオビヒメヒカゲを撮影。



サロマ湖畔のエゾカンゾウの花。

佐呂間湖畔の森では クロヒカゲ♀数匹、 多数のエゾシロ シロオビヒメヒカゲ1♂ 撮影。

クロヒカゲ♀ 撮影後リリース。


他に蝶はみかけず シロオビヒメヒカゲはまあまあみれるだろうと高をくくっていったのだが、まったく見られず焦りの色が濃くなっていた。

まさか、シロオビヒメヒカゲがこんなに少ないとは。 

もしかしたら、今日はこの蝶を撮影できなにのではないかと思ったとたん、目の前のエゾニュウの花に幸運にも1♂が飛来して吸蜜をはじめた。

しかしエゾニュウの背が高く、なんとなくシロオビヒメヒカゲが吸蜜している影は見えるが全体像がわからない。

しかたなく思い切り背伸びし、手を伸ばして、蝶がいそうなあたりを目暗滅法接写6cm でぱしゃぱしゃ何枚も撮影した。

20枚ほど撮ったところでシロオビヒメヒカゲは飛んでいった。

4枚だけ、なんとかうまく撮れていた。










これだけ接近、接写するといつも見慣れたシロオビヒメヒカゲとは違った蝶にも見えてしまう。

北国の蝶独特のものすごい毛深さが私の愛用デジカメ名機コニカKD500Z の威力で実によくわかる。

ギンボシヒョウモンが一頭 かけぬけていった。

以前よりエゾエンゴサク大群落があるので、そこへ期待していったのだが時期が早すぎてヒメウスバみかけず。

あろうことか、ここにはチモシーやオーチャードが密生して、この時期エゾエンゴサクを覆い尽くしており、実はとても自然度の低い場所であった。

このエゾエンゴサクの大群落もあまり歴史のあるものとはおもわれず、数年間おもいこがれてきたヒメウスバ大産地の夢は破れた。


なぜか黄色いアヤメがあった。


この時期、この蛾の幼虫、よく見かけるが なんだっけ。



          次項、サロマ湖のカバイロシジミを撮影 その壱 へ続く。



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