シロオビヒメヒカゲの衰退。
日本では北海道特産種のシロオビヒメヒカゲ Coenonympha hero が激減している。豊平川上流の崖地などに局所的に発生していた シロオビヒメヒカゲ 札幌周辺亜種 ssp. neoperseis (後翅裏面白帯が狭い)は近年個体数が少なくなり 北海道 red data book では いつのまにか 2021年、絶滅危惧種 Cr に指定されてしまったもよう。
接写すると毛むくじゃらな蝶でいかにも北方系を思わせるが 複眼には毛がなく森林性ではなく草原性の蝶とされる。
しかし長年この蝶を見てきた道東ではいわゆる草原性の蝶といった印象はなく、森林内に開けた狭い草地や林道沿いに多かった。
強いていえば路傍の蝶といった感じ。
近年、北海道においてはまともな草原はことごとくビート、ジャガイモ、タマネギなどの畑にされてしまいました。
かって道東各地に見られた広大な原始草原はほとんどが消えてしまったのです。
高性能の自動草刈機の普及で路傍のチョウたちの棲家、例えば林道沿いの草地が綺麗さっぱり刈られてしまうようになった影響も大きいとおもう。
これまでは私は珍種・稀種・美麗種の蝶ばかりを追い求めて世界中に採集 (ついでに釣りも) に出かけてきました。
最近、大きな心境の変化をきたし、身近な蝶の撮影をするようになりましたが、路傍にあれほどたくさんいた北見市周辺のシロオビヒメヒカゲ Coenonympha hero latifasciata (写真に示すように後翅裏面白帯がとても広い)が恐ろしいほどに激減しているのに気づきました。
完膚無きまでに激減している。本当に驚いた。いるはいるのだが20年ほど前と較べるとあまりにも少ないのです。
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