北海道昆虫同好会ブログ

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利尻島のカラスアゲハ。

2024-12-06 17:39:38 | カラスアゲハ

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利尻島のカラスアゲハ。

拙著  矢崎康幸・平本 東 (1981)  : 利尻島の蝶類 、jezoensis V0L 8.    pp. 1-46   によれば 利尻島からはこれまでに 59種類の蝶類が記録されています。

 

カラスアゲハ (  P. bianor dehaani C.et R.Felder ) については 島内各地に普通であり個体数も少なくない。普通は年1回の発生であるが年によっては2回のこともある。最も多くの個体が見られる時期は7月中旬から下旬である。食樹はヒロハノキハダである。とのいたって簡潔な記載があるのみで、もちろん個体変異の特徴などについては触れられていません。

 

今になって個体変異について考察して見てみますと、利尻産オスは他地域よりやや暗色調が強いような印象を受けます。

 

 

さて、この記載からは、はや43年もの年月が経過し、私はこの論文をまとめてからは、滅多に利尻島を訪れることは無くなりました。

 

 

 

現在でも利尻島は蝶愛好家の中ではとても人気のある採集地ですが、多くは小型で眼状紋が小さい特産のウラジャノメ( L. achine oniwakiensis ) と 小型のヒメウスバシロチョウ の2種を目的に訪れる方がほとんどのようです。

 

 

近年、極めて短期間の間に地球温暖化による気候変動が顕著で、多くの生物の分布に変化が目立ちます。ここオホーツクで気になるのはカラスアゲハが減少し、変わってミヤマカラスアゲハが増えてきていることです。

 

 

私の個人的な経験ではこの数年カラスアゲハを見ていません。

 

一方ミヤマカラスアゲハはとても多くて、よく目に付きます。

 

あたかもかって普通に見られていたカラフトヒョウモンが激減し、珍しかったホソバヒョウモンがとってかわって個体数を増やしていることとよく似ています。

 

そんなわけで 現在、利尻島のカラスアゲハがどのようになっているのかが、ちょっと気になります。

 

 

 

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カラスアゲハ春型とミヤマカラスアゲハ春型の手のひら写真とカラスアゲハの減少

2019-04-22 21:24:03 | カラスアゲハ
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カラスアゲハ春型とミヤマカラスアゲハ春型の手のひら写真とカラスアゲハの減少



201X-6-16 (金) 曇のち雨のち曇  やや風強く 24度C



朝9;30我が家を出発。 車で30分ほどの北見市近郊の沢へはいってみた。



途中、民家のレンゲツツジに頭を突っ込んで吸蜜中のミヤマカラス1♀A1 を発見し手づかみ。採卵用に持ち帰る。




そのあと目的の林道へ入る。 



林道沿いや広い湿地風ポイントでカラスアゲハ2♂♂とミヤマカラスアゲハ5♂♂目撃し、各2♂♂を採集。


ミヤマカラスアゲハ春型♂

















近年、オホーツクではミヤマカラスアゲハは多いが、カラスアゲハは明らかに少なくなっている。




その理由は、わからないがとにかくカラスアゲハは減ってきた。




手のひら写真など撮影。太陽光の角度などで撮影すると、条件によってはかなり変わった感じに撮影される。





他はエゾスジグロやコチャバネセセリのみで概して蝶は少ない。



林道をすすむとシュウリザクラの大木が花をつけて、ミヤマカラスやエゾスジグロが吸蜜中。







そのすこし奥で昨年の台風被害で林道は荒れて車が通行不能。




林道は狭くターン不可能で、えんえんバックでもどった。




体と首を思い切りひねった格好でバック運転を続け、頸が痛くなりまいった。



オホーツクの山野に大繁殖中の外来種、ノボリフジ。かって開拓農家が好んで庭に植えていたが、離農後急速に広がってきた。




この繁殖力は怖い気がしますが、美しいことは美しい。




帰宅したあと、ミヤマカラスアゲハとカラスアゲハを室内で撮影してみたが、やはりミヤマカラスアゲハの方がきれいでしょうか。


カラスアゲハ♂





ミヤマカラスアゲハ♂






上がミヤマカラスアゲハ♂表面。 下がカラスアゲハ♂表面。




上がミヤマカラスアゲハ♂裏面。 下がカラスアゲハ♂裏面。


昨年度、雑な飼育の結果、寄生蜂などの被害が多く、評価がむずかしかったミヤマカラスアゲハをコクサギで飼育する実験。




今年は寄生蜂の影響を除外する実験のため、採卵用に持ち帰ったミヤマカラスアゲハ♀をコクサギに袋かけして放した。






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