北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

最後のオオモンシロチョウ

2016-08-27 19:25:41 | オオモンシロチョウ
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最後のオオモンシロチョウ

2011-9-4  (日) 曇り 時々雨 後 曇 のち日が射す。

台風の影響は一時おさまったもよう。

北見市公園町の母の自宅近くの茶花を作っている広い植物園を、大型のシロチョウが元気よく飛翔中。

久しぶりにみたオオモンシロチョウであった。 

新鮮個体で、ああ美しい と思いせっせと撮影した。






この蝶は 従来日本には生息していなかった所謂外来種で、1995年に北海道京極町で初めて発見されて以来、燎原の火が燃え広がるようなものすごい勢いで北海道全域に分布を広げた。

私はこの蝶を呼ぶためにわざわざ自宅庭にワサビの大株を栽培したり、せっせとハツカダイコンを育てたりしたものだ。

その甲斐あってワサビやハツカダイコンはオオモンシロチョウ幼虫がびっしり発生し、庭にはオオモンシロチョウが乱舞した。

最初はせっせとこの蝶の展翅標本をつくったりしていたが、やがて恐ろしくなってきた。

まわりからモンシロチョウが完全に消えてしまったのだ。

我が家の庭に比較的多かったエゾスジグロチョウも消えた。

10年ほどはそんな状況が続き、北見市では中型の白い蝶が飛んでいれば全てがオオモンシロチョウといった状況が続いた。

やがてモンシロチョウは消滅、平野部のエゾスジグロチョウは激減し、かなり山間部へ入らなければ見られないといった状況になっていた。

市内で目につくのは全てオオモンシロチョウ。

しかし、慣れとは恐ろしいものでやがてそんなことは一向に気にならなくなってしまった。







そして、最近ふと気づいたら、2016年現在、あれほどいたオオモンシロチョウが消えてしまい、今では我が家の庭や市内一円にはモンシロチョウが復活していたのであった。

はっきりとはわからないが、おそらくこの5年くらいの出来事であろうか。

私自身は最近はけっこう気にして見ているつもりだが少なくともオホーツク圏内では オオモンシロチョウを発見できないでいる。

今にして思えば ここに提示した写真が私の撮影した最後のオオモンシロチョウということになります。

いまだ札幌周辺や道南ではオオモンシロチョウは健在のようだが今後の推移が興味深いところである。





函館方面のオオモンシロチョウ情報。


2016年現在、函館市付近のオオモンシロチョウは一時よりやや少なくなった感じがしますが、順調に発生しています。

函館市の我が家の庭では、5月末にコマツナ、7月中旬にメキャベツから幼虫を確認しています。


         函館市、対馬誠





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エゾツマジロウラジャノメと日高山脈チロロ川上流のカラフトタカネキマダラセセリ

2016-08-23 21:04:50 | カラフトタカネキマダ...
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エゾツマジロウラジャノメと日高山脈チロロ川上流のカラフトタカネキマダラセセリ

今から何十年も前、はるか昔のこと。

卒業して半年もたたない私は急遽、日高の平取町に赴任した。

平取町からは当時秘境と言ってもよかった日高山脈の奥深い沢筋に入り込み、蝶や魚を調べに行くのは地理的にとても有利であった。

蝶に関してオホーツクの北見市がフィルドであった私にとってはこの付近はまったく未知の世界、毎日が新発見につぐ新発見、ときめきの連続であった(その思いは 拙著 平取の蝶類 にまとめました。)。 

なかでも千呂露川上流で、当時珍蝶中の最珍蝶とされていたエゾツマジロウラジャノメの生息地を発見したことは日本の蝶界に衝撃を与えた大ニュースでした。

ここでの観察によりまったく謎であったこのチョウの生活史が解明されました。

野外での食草はタカネノガリヤスという何とも格好良い名前のイネ科植物でしたが、私はそのへんにある牧草オーチャードを用いてこのチョウの大量飼育をおこないました。

ここは今では日本の蝶屋さんなら知らない人はいないぐらい有名な採集地となりましたが、その反面、肝腎の蝶たちはとても少なくなってしまったようです。 

それでもエゾツマを見たい一般の蝶愛好家たちは今のところ、どうしてもここを訪れるしかないようです。

ここでは少ないながら他の北海道特産の蝶たちもしばしば現れます。

その代表選手カラフトタカネキマダラセセリは、いけば大抵見られる。

黄金色の羽根をきらめかせてめまぐるしい速さで飛ぶ♂に対して♀は比較的ゆっくり飛んでこの紫の穂状の花によく吸蜜する。

この花にはエゾツマジロウラジャノメもよく吸蜜に飛来する。

2012年7月上旬、ここを訪れエゾツマの採集をおこなった方が、その合間、丁度一息ついたところに現れたカラフトタカネキマダラセセリ♂♀のナイスショットを撮った。

こんな見事な写真は滅多に撮れないのでご紹介させていただきました。














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ホソバヒョウモンがニガナの一種に吸蜜

2016-08-21 10:08:44 | ホソバヒョウモン
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ホソバヒョウモンがニガナの一種に吸蜜。

2011-7-2 (土) 晴れ 暑い 北見市郊外にて

この日はあまりに良く晴れて、はっきり言って蝶などの撮影には向いていない、あまりに良すぎる天気。

おまけに風もやや強い。

この強い日差しのなかで蝶などまともに撮影してもしらっちゃけた悲惨な写真になること必定。

気温が高く日差しも強く風が強いとなると、撮影には絶望的苦戦を強いられる。

そこへ一匹の小型ヒョウモン飛来。

日差しのせいか裏面が明るく見え、あっもしかすると近年幻の蝶になってしまったカラフトヒョウモンかも知れないと思い緊張が走る。

黄色い背の低い花にほんの数秒吸蜜してはまた次の花にせわしなく移動する。

おまけに敏感で近づきすぎるとすぐ飛び、明らかにこちらを意識している。

何とか写真にだけは収めたいと必死に撮影した。

黄色い花はキバナノニガナだと思った。

さて、それからしばらくしてこの時の写真を再検討する機会があった。

きっとカラフトヒョウモンと思って撮影した蝶は、残念ながら裏面が明るい色調のホソバヒョウモン♀であった。











この頃、ホソバヒョウモンの吸蜜植物に興味がわいていた時期でよく見るとキバナノニガナと考えていた植物はどうもそうではないように思われた。

それではこの花は何だろう。

実は蝶に関する知識は自負するものが多少あるが植物はまったくのド素人で、なにしろ基本ができていない。

山渓カラー名鑑日本の野草ほか手持ちの11冊の図鑑などで絵あわせを試みたがわからん。

消去法でゆけばジシバリという聞いたこともない植物名になったが自信なし。

写真も蝶と花にばかり気がいって葉など吸蜜植物の全体像はわからない写真です。

どなたか植物にくわしい方のご意見を賜りたいものです。


この日撮影した端境期(はざかいき)の蝶たち。


コチャバネセセリ。


シロオビヒメヒカゲ。


サカハチチョウ1化とコチャバネセセリ。


サカハチチョウ。



ミヤマカラスアゲハ春型♂。



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カサブランカのルリタテハ羽化

2016-08-20 11:54:02 | ルリタテハ
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カサブランカのルリタテハ羽化


20XX-9-4 (日) 曇り 時々雨 後 曇り日が射す。

台風の影響は 一時おさまったもよう。

トマトを収穫。 サヤインゲンも収穫。 

スナックエンドウはカビが生えてもうだめだ。 

キュウリは採れすぎで捨てるものが多い。

ムクゲにミツバチが来ている。

8月13日に発見したルリタテハはその後蛹化したが、それきりすっかり忘れていた。

今日その蛹のことを思い出した。


この葉っぱの裏だっけ。


そろそろ カサブランカのルリタテハ蛹を撮影しようとしたら すでに羽化したあとで、抜け殻でがっかり。




ありゃー。 すでに羽化したあとだった。









庭のモミジ カツラ ボケ レンギョウなどを 枝切り剪定した。かなりすっきりした。 

赤いボケにエゾシロチョウの越冬幼虫の巣を発見した。




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2016年8月中旬、函館市でアサギマダラ200頭にマーキング

2016-08-17 21:09:45 | アサギマダラ
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2016年8月中旬、函館市でアサギマダラ200頭にマーキング


函館市の対馬誠です。

函館市でアサギマダラを沢山マーキングしたので報告します。


2016年は道南でアサギマダラの北上がやや多かったので、夏の発生は例年よりやや多くなると予想していました。

2016年8月6日頃から夏の発生個体が見られるようになり、8月8日は函館市近郊の七飯町横津岳山頂(標高1167m)でやや多く観察することができました。

8月13日頃から標高の低い所に移動しはじめ、8月14日には函館市赤川林道(標高700m)でアサギマダラの多く集まるポイントを見つけることができました。








私は3日間このポイントに通い続け、140個体以上に「ハコダテ」マークを標識することができました。




同行者を含めると200頭位になります。

標識場所の状況は林道沿いの植林地で、ヨツバヒヨドリが帯状にたくさん咲いている場所です。


北海道で短期間に約200頭のアサギマダラに標識されたのは「初」?と思われます。


【標識情報】

標識日  2016年8月14日~8月16日
標識場所 函館市赤川林道、標高650m~700m
標識者  対馬誠
標識記号 ハコダテMT12~MT105、ハコダテMT107~MT156
天候   晴れ時々曇り~薄曇り、気温22℃~25℃
性別   124♂ 20♀(♀は全て未交尾)
その他  他に同行者が50頭「ハコダテ」マークを標識。
     再捕獲15日7頭、16日10頭
     ほとんどがヨツバヒヨドリに訪花






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