にほんブログ村
にほんブログ村
アポロウスバシロチョウの食草
今から40年も昔のこと、私は 世界各地の蝶コレクターと蝶の標本の交換を盛んに行っていました。
特にヨーロッパ各地の愛好家からは アポロウスバシロチョウ( Parnassius apollo ) がよく送られてきて、私もこの蝶が好きでした。
当時はアポロはとても多い蝶だったようでずいぶんたくさんの標本がきました。
最近では 地球温暖化をはじめ種々の環境変化のため世界各地で激減し、絶滅危惧種として採集や交換・売買も禁止されているようです。
あるとき、スペインの蝶愛好家だったか(記憶がさだかでない)から標本が送られてきたおりに、アポロの食草として数本のベンケイソウ科植物の茎が入っていました。
私はそれを鉢植えにしたところ何とか根付きましたので、毎年それを増やしてゆきました。
彼からはその後、アポロの卵を送ると言ってきましたがそれきりになってしまいました。
40年後の今、この植物は庭の一角に畳1枚ほどの広さに繁殖しています。
5-6年前からはベンケイソウ科独特の黄色い花をつけるようになってきました。
ところでこの植物は本当にアポロの食草なのでしょうか。
これまでアポロの食草と信じて庭のかたすみで40年間も栽培してきたのですが、つい最近なんとなく気になって手持ちの資料やインターネットなどで調べてみました。
意外にもアポロの食草として図示されているのは、Sedum album をはじめとするもっと肉厚の葉のベンケイソウ科植物ばかりで、どうも我が家のものは野外での食草ではなさそうです。
飼育の際、与えれば食べるといった意味合いだったのでしょうか。
あしかけ2年から3年の幼虫期間もさることながら、大きなアポロの終令幼虫を育てるには我が家の庭にあるこの植物では足りなさそうです。
最近、このベンケイソウ科植物の同定を試みましたが植物学シロートの私には至難のことで、インターネット上で表示されている多数のSedum属植物の写真との絵合わせくらいしか出来ません。
しかし、我が家の庭の アポロの食草 にはっきりと合致する画像はなく しいて絵合わせすると Sedum reflexum が似ているかなといった結論になりました。
どなたか、詳しい方のご意見を聞かせていただければ幸いです。
なにしろアポロの食草と信じて40年も栽培してきましたので、なんとか名前だけでもはっきりさせたいものです。
かって私は1992年のモンゴル開国直後から13年かよって蝶類の調査を行いました。
モンゴルのアポロウスバシロチョウは、場所によってはなんでこの蝶が絶滅危惧種なの???というほど沢山飛んでいましたが、当時は分布調査に熱心のあまり食草を確認したことがなかったのは怠慢でした。
本種の多いところにはロシアなどで食草とされる Sedum telephium ムラサキベンケイソウがみられ、モンゴルでの食草と目されています。
世界中の国々で野性生物の採集・持ち出しなどの規制が次第に厳しくなってきているなかで、モンゴルは比較的それが穏やかで、治安も安定しているせいか、いまだにモンゴルに蝶を楽しみに行く愛好家の方々が多いようです。
モンゴルの素晴らしい自然と蝶たちを日本に紹介してきた私としてはうれしい限りです。
モンゴルのアポロウスバシロチョウ♂ 2007-6-26 ツェンケルジグール 吉田嘉男氏 撮影。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
アポロウスバシロチョウの食草
今から40年も昔のこと、私は 世界各地の蝶コレクターと蝶の標本の交換を盛んに行っていました。
特にヨーロッパ各地の愛好家からは アポロウスバシロチョウ( Parnassius apollo ) がよく送られてきて、私もこの蝶が好きでした。
当時はアポロはとても多い蝶だったようでずいぶんたくさんの標本がきました。
最近では 地球温暖化をはじめ種々の環境変化のため世界各地で激減し、絶滅危惧種として採集や交換・売買も禁止されているようです。
あるとき、スペインの蝶愛好家だったか(記憶がさだかでない)から標本が送られてきたおりに、アポロの食草として数本のベンケイソウ科植物の茎が入っていました。
私はそれを鉢植えにしたところ何とか根付きましたので、毎年それを増やしてゆきました。
彼からはその後、アポロの卵を送ると言ってきましたがそれきりになってしまいました。
40年後の今、この植物は庭の一角に畳1枚ほどの広さに繁殖しています。
5-6年前からはベンケイソウ科独特の黄色い花をつけるようになってきました。
ところでこの植物は本当にアポロの食草なのでしょうか。
これまでアポロの食草と信じて庭のかたすみで40年間も栽培してきたのですが、つい最近なんとなく気になって手持ちの資料やインターネットなどで調べてみました。
意外にもアポロの食草として図示されているのは、Sedum album をはじめとするもっと肉厚の葉のベンケイソウ科植物ばかりで、どうも我が家のものは野外での食草ではなさそうです。
飼育の際、与えれば食べるといった意味合いだったのでしょうか。
あしかけ2年から3年の幼虫期間もさることながら、大きなアポロの終令幼虫を育てるには我が家の庭にあるこの植物では足りなさそうです。
最近、このベンケイソウ科植物の同定を試みましたが植物学シロートの私には至難のことで、インターネット上で表示されている多数のSedum属植物の写真との絵合わせくらいしか出来ません。
しかし、我が家の庭の アポロの食草 にはっきりと合致する画像はなく しいて絵合わせすると Sedum reflexum が似ているかなといった結論になりました。
どなたか、詳しい方のご意見を聞かせていただければ幸いです。
なにしろアポロの食草と信じて40年も栽培してきましたので、なんとか名前だけでもはっきりさせたいものです。
かって私は1992年のモンゴル開国直後から13年かよって蝶類の調査を行いました。
モンゴルのアポロウスバシロチョウは、場所によってはなんでこの蝶が絶滅危惧種なの???というほど沢山飛んでいましたが、当時は分布調査に熱心のあまり食草を確認したことがなかったのは怠慢でした。
本種の多いところにはロシアなどで食草とされる Sedum telephium ムラサキベンケイソウがみられ、モンゴルでの食草と目されています。
世界中の国々で野性生物の採集・持ち出しなどの規制が次第に厳しくなってきているなかで、モンゴルは比較的それが穏やかで、治安も安定しているせいか、いまだにモンゴルに蝶を楽しみに行く愛好家の方々が多いようです。
モンゴルの素晴らしい自然と蝶たちを日本に紹介してきた私としてはうれしい限りです。
モンゴルのアポロウスバシロチョウ♂ 2007-6-26 ツェンケルジグール 吉田嘉男氏 撮影。
にほんブログ村
にほんブログ村