北海道昆虫同好会ブログ

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コクゾウムシがサヤインゲン(モロッコ)の種子に大発生。

2023-02-19 16:31:30 | 北見市の出来事

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コクゾウムシがサヤインゲン(モロッコ)の種子に大発生。

 

 

2023-2-19( 日 )  曇  日中最高     +1℃

 

 

 

この数日、居間の窓際、窓ガラス、レースカーテン、床 などにおびだだしい数の大きさ 3mm前後の微少な甲虫、コクゾウムシ (  Sitophilus zeamais )がうごめいて、けっこうな光景になっています。

 

動きはかなり素早くて、羽根を広げてプーンと飛んだりもする。

 

 

 

 

かみさんが掃除機で吸い取って、全部やっつけたと一息つくのだが、しばらくするとまた同じくらいのコクゾウムシがウロウロして、こんなのは初めてだ。

 

 

 

と、おもったら実は今回の大発生の兆しがあり、かみさんんが言うには昨年も少しだが、コクゾウムシがみられたのだという。

 

 

 

 

 

 

さて、発生源は一体どこだろうと、探しにさがしたところ、発生源を確定できた。我が家で毎年夏中収穫して食べているサヤインゲンの種子だった。

 

 

 

 

 

毎年秋に結実したサヤインゲンを集めて、翌年捲く種子を確保するのだが、これ(2022年度採種)にコクゾウムシが産卵していたもののようです。

 

 

 

 

紙袋に入れて室温25度C の居間の隅に置いておいたのだがサヤインゲンの種子に穴を開けてぞくぞくとコクゾウムシが出てきていた。

 

 

 

サヤインゲンに空いた小さな穴の中でうごめいているのもいる。

 

 

 

長年、翌年撒く種子を自家菜園で採集してそれで世代を繰り返してきたのだが、とうとうコクゾウムシにやられてしまったようです。

 

 

 

 

2023年度はサヤインゲン(モロッコ)の種子は長年継代してきたものはやめて新たに購入することにしました。 

 

 

 

 

紙袋のコクゾウムシ発生源のサヤインゲン種子はサンプル用に少し残して、残りは密封して極寒の外のゴミ箱に捨てた。

 

 

 

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モンゴルのチョウセンヒョウモンモドキ  Euphydryas aurinea in  Mongol.

2023-02-16 15:31:03 | 採集記・旅行・写真

 

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モンゴルのチョウセンヒョウモンモドキ  Euphydryas aurinea in  Mongol.

 

 

分布:  チョウセンヒョウモンモドキ Euphydryas aurinea  Rottemburg  , 1775   は ヨロッパでは広く分布するが各地で絶滅が危惧されている。

 

 

 

中央アジアからシベリアにかけては記録はあるが詳細は不明。

 

 

 

 

旧満州から朝鮮北部の記録は本種の和名の元になっていると思う。モンゴルでは モンゴル中央~北東部にかけて散在的に産地が見られるが、モンゴル中央部の大平原の中に忽然とそびえる岩山のTola山ではしばしば多数個体が発生する。

 

 

 

 

生態など:  乾燥気味で瓦礫や小石の多い草丈の低い草地に発生する。

 

 

 

Tola山では6月中旬が盛期で汚損個体は7月中旬まで見られる。

チョウセンヒョウモンモドキの多産する Tola 山を目指す かみさんです。

 

 

 

同時期におびただしい数のハイラルベニヒカゲも発生する。Tola山では中腹から裾野にかけての草地に発生し低く滑空してすぐ止まる。長距離は飛ばず発生地を遠く離れることはない。 

 

Tola山付近は鋭く割れた小さな岩が地面を覆いジープで侵入するとすぐタイヤが切れてバーストするので遠くにジープを止めてしばらく歩いて発生地に到達する。 

 

 

 

 

この蝶の食草としてはヨーロッパではマツムシ草科、オオバコ科、ゴマノハグサ科、スイカズラ科、リンドウ科など多岐にわたる植物が報告され雑食性のようだがモンゴルでの食草はまだ確認していない。

 

 

 

 

 

個体変異など:  今回、1995-6-15  Tola山の採集個体を提示したが 新鮮個体でみる限り 翅形、斑紋の変異は同一産地内でも著しい。したがって、本種には実に多くの亜種は記載されているものの、モンゴル産がどれに相当するのかは外見だけでは不可能。ただ、飛び古した個体ではどれも同じに見えてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

4枚の生態写真は全て吉田嘉男氏撮影。

 

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モンゴルにおけるParnassius phoebus ミヤマウスバシロチョウの分布

2023-02-06 15:48:41 | 採集記・旅行・写真

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モンゴルにおけるParnassius phoebus ミヤマウスバシロチョウの分布

 

Parnassius phoebus ミヤマウスバシロチョウはアポロウスバシロチョウによく似るが, より小型でしばしば small apollo とも呼ばれる。 

 

 

世界的にはとても広い分布域に生息している。

 

 

 

すなわち、ヨーロッパアルプス、ウラル山脈、シベリア、カザフスタン、 モンゴル、中国、北米のカナダ、アラスカ、 さらに米国のユタ州、ニューメキシコ州まで実に広大な分布域を持つ。 

 

 

 

とても広大な分布域がゆえに、本種は何と亜種が 120 も記載されており、これらの再検討をしようと思えば、まさに気の遠くなる作業になりそうだ。

 

 

 

 

 

モンゴルにおける既知産地。

 

 

 

モンゴルでの既産地としては北西部山岳地帯ではタボンボグド山、エルゲチンオール山地、トゥルゲン山地のハルヒラー山で採集されている.

 

 

ハンガイ山脈ではオトゴンテンゲル山山麓で多数観察されている。

 

 

ハンガイ山脈では、オルホン川源流域、カラコルム附近、ソバガラハイルハンウスト山、ツェンケルジグール温泉近くの峠に記録が多く、ウブルハンガイとの境界のトンゴロック峠でも多数採集されている。

 

 

 

カラコルム付近の草原でも記録があり、ムルンからフブスゲル湖にかけての草原や山地帯にも分布している.

 

 

フブスグル湖付近には産地が多い。

 

 

 

これら以外にも産地は多数あると思われるが、今のところモンゴル における分布の全貌は調査が不十分です.

 

 

 

今回、提示したのは全てモンゴル最西部国境の湖ホルガノールに近いモンゴルアルタイの エルゲチンオール山高山帯産個体群です。

 

 

Ergetin Ohr Mts. 遠景。高山帯へは馬で到達します。

 

 

 

すなわち、中国、カザフスタン、ロシアとの国境付近で採集したものです。

 

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