白い牡丹の花に飛来するセイヨウオオマルハナバチ
2022-6-6 (月) 曇り のち 晴れ 17度C
セイヨウオオマルハナバチ( Bombus terrestris )はヨーロッパ原産。大型のミツバチの仲間で1990年代初めからわが国に輸入されトマト、ナス、イチゴなど温室栽培の受粉に威力を発揮しました。この際、このハチを決して温室の外には逃さないと言う、まあ最初から無理な大前提のもとに導入されたようです。
しかし、当初から予想されていたように、たちまち温室から逃げ出して外来種として猛烈な勢いで繁殖した。日本各地で在来のマルハナバチたちを圧倒、他のオオマルハナバチとの雑交や、在来植物に対しても盗蜜行動等を介して受粉障害や損傷を与えるなど既存の生態系に大きな変化をもたらした。
わが家の庭にも10年ほど前から飛来するようになり、花畑でみられる蜂の中では今やもっとも目立つ存在になっています。
当初、このハチの使用を盛んに推奨していた行政も最近では利用を制限し、在来マルハナバチへの転換をするように許可基準を大きく変更している。
しかし、もはやセイヨウオオマルハナバチの完全駆除や、消えてしまった在来のマルハナバチ類の復活は現実には容易ではないと思われます。
今年は 1 匹のセイヨウオオマルハナバチ( 恐らくは単独で越冬した女王蜂 )が、春先からわが家の庭でブンブン飛び回って活動しています。
少し前まではツツジの花に来ていましたが、ツツジが一段落すると、ボタンの花に来るようになりました。
今はただ 1 匹のセイヨウオオマルハナバチですが、秋にかけて個体数がどんどん増えて行きます。 普通、この時期は1ないし数匹しかみられません。
尾端が白いのが特徴で同定は白いお尻を確認することで容易。
生態系に大きな影響を与えつつあるのはおおいに問題ですが、もはや、此の期に及んでしまっては、私、個人的にこのハチは嫌いではありません。大きいけれど、ふだんは攻撃性は弱く、庭をブンブン飛び回っても安心して見ていられることが最も大きな理由でしょうか。
今後、新たにセイヨウオオマルハナバチを導入することには、極めて慎重にならざるを得ないのは言うまでもありませんが、もはや生態系の中にしっかりと組み込まれ、いわば 帰化昆虫 のようになってしまったものは諦めざるを得ないと言ってよいほど、私たちは実に多くの外来の生き物( 動物、魚類、昆虫、植物 etc )に囲まれて生きているのです。
白い大きな牡丹の花に飛来するセイヨウオオマルハナバチは、我が家の庭以外ではあまり見たことが無いので、今回、せっせと撮影してみました。
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