北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

触角だらり行動の謎、ナガボノシロワレモコウに産卵するゴマシジミ♀を撮影

2019-01-26 02:06:06 | ゴマシジミ
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触角だらり行動の謎、ナガボノシロワレモコウに産卵するゴマシジミ♀を撮影


本州産ゴマシジミは赤っぽい小型の花のワレモコウに産卵し、写真をみても北海道のナガボノシロワレモコウへの産卵光景とは一風変わった写真に見えてしまう。











ナガボノシロワレモコウへの産卵はまだ開いていない硬いつぼみとつぼみの隙間の奥に尾端をもぐりこませてかなり深くに産むのでちょっと見ただけでは卵は見えないことがある。


確かに産卵しているように見えたのに、いくら捜しても産まれたはずの卵が無いというのはそういうことでした。













蝶の生態写真を熱心にやっている方々の間では、ゴマシジミの撮影は羽根を開いて美しいブルーの翅表が写っていると評価が高いらしい。



そうとは知らずにせっせと撮影したのでしたが、残念ながら、気づいてみたら今回はブルーの翅表が写っている写真は殆どなかった。















ナガボノシロワレモコウに吸蜜するときも産卵するときも、滅多なことでは羽根を開くことはないのです。


ゴマシジミの触角だらり行動。


なんとなく気にかかっているのは、ゴマシジミの触角だ。


♀はさあ、産み付けるぞという瞬間に思い切り触角をだらりと下げるのだ。





♂もナガボノシロワレモコウの花穂にストローを伸ばし、一息ついたときに触角をだらりと下げる。




このゴマシジミの触角だらり行動は、とても興味深い。


さらに観察を重ねて、触角だらり行動の意味あいなど考察してみたいとおもう。


ほかのチョウでも、同じような 触角だらり行動 はあるのだろうか。


私はこれまでのところ、ゴマシジミのみに観察しています。


みなさん、触角だらり行動 に注目して見て下さい。


何となく目があってしまった。 おい、勝手に撮影すんなよ。















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ゴマシジミの楽園は危険が一杯

2019-01-19 11:39:12 | ゴマシジミ
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ゴマシジミの楽園は危険が一杯


ワレモコウの多い草原はゴマシジミの楽園をおもわせるほどあっちにもこっちにも沢山のゴマシジミが飛んでいる。














クガイソウ、クサフジ、その他吸蜜できそうな花をつける植物は多いのだが、ゴマシジミたちはナガボノシロワレモコウの咲き始めの穂に執着して盛んにストローをのばしている。他の花には一切興味がないかに見える。






しかし、このゴマシジミの楽園をおもわせる美しい草原は、実は危険が一杯。恐怖の楽園でもある。

















おどろおどろしい姿の大きなクモたちがいたるところにクモの巣を張って待ちかまえている。






ナガボノシロワレモコウの茎や葉にとりわけ好んで巣をはっているのは、クモたちがこの時期、草原に目立つゴマシジミにターゲットを絞っているのに違いない。








すぐ下に蜘蛛の巣が一部見えています。




あれーっ ひっかかっちゃった。




このあとの凄惨な光景はカット。




      ゴマシジミの天国と地獄が共存する草原。







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ゴマシジミの消長から蝶の保護、蝶の楽しみ方 etc....

2019-01-13 17:00:55 | ゴマシジミ
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ゴマシジミの消長から蝶の保護、蝶の楽しみ方 etc.....

この日は良く晴れて北見市の最高気温35度C。


7月下旬のオホーツクにしてはあまりの猛暑。


あまりに暑いのでかみさんを釣りに誘ったが reject.



そこで、この時期発生の盛期をむかえるゴマシジミの撮影に出かけた。


猛烈ネットマンそのものであった私は、このところ多少カメラマンへと移行しつつあるみたい。 


ゴマシジミの発生地は北見市近郊にいくつかあるが、我が家から車で30分ほどの発生地へいってみた。




ここでははるか昔、道路工事の際に、きまぐれみたいに林間に大きな広場が作られた。



建築資材や重機などの置き場になっていたのかもしれない。



長年の道路工事が終わって、その後、数十年が経過しそこに美しい小規模な草原ができた。


そのような草原には大抵最初はヨモギやスゲやクサフジやクガイソウやナガボノシロワレモコウが繁殖し、アリも含めた多くの昆虫たちがどこからともなくやってきて独特の生態系を作り、やがてゴマシジミの格好の発生地となってゆく。













オホーツク界隈のゴマシジミ発生地はたいてい、こんな具合に形成されてきた。


















このような場所はヒョウモンチョウやカバイロシジミ、エゾヒメシロチョウも多く発生するようになり、蝶の愛好家にとっては最高の場所になってゆく。















しかし、一般的にこのような桃源郷は徐徐にハンノキや白樺などの灌木が発育し、ササが広がって乾燥化がはじまり 最終的には笹原や灌木帯になって、蝶の桃源郷は消えてゆく。



ゴマシジミも草原の消長と運命をともにするが、また別の新しく出現した草原では人知れずゴマシジミが繁殖しはじめる。




本州の一部地域で、激減を理由に ゴマシジミ採集禁止令 を環境省が出したが、これのみでゴマシジミが消えてゆくのを本当に防げると思っているのならまさに噴飯ものです。



こんな産地は もはや ほおっておいても必ず消えます。



おまけに 亜種区分も難しいここのゴマシジミ個人所蔵の標本、何千何万匹あるのかもわからないが 移動すら一切禁じるというのですから 噴飯もの の上塗りみたいなこともやっています。



過剰規制にもほどがある。




イシダシジミに関しても同様で、今回の環境省担当職員のレベルは蝶に関しては きわめて低い あまりに低すぎる そのうえ あまりに独断的といわざるを得ず、蝶愛好家としては早急に担当をはずれてほしいものです。





近年、蝶愛好家のスタイルが変わりつつあるのを感じます。



高画質デジカメ機器の出現でかっては信じられないほどの蝶美麗写真が容易に撮れる時代。


ネットマンないし乾燥ミイラ標本収集から、ある日デジカメ写真派へ目覚めて転向する蝶愛好家へ激増している。


近年、有名産地ではカメラマンとネットマンとの確執も見聞きするところです。


私自身はいまのところ、その両方を楽しんでいるのが実状ですが生涯かけて収集したおびただしい数の乾燥ミイラ標本たちの行く末を考えると複雑な思いにかられます。



ゴマシジミの撮影から 話がどんどんふくらんでしまいました。






ちなみに今回のゴマシジミの写真は、すべて20年以上前に発売された名器コニカデジカメKD500Z で撮影しました。





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早春のゼフ採卵と、新鮮ホタテ料理

2019-01-08 22:19:10 | 蝶・昆虫・自然・同好会など
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早春のゼフ採卵と、新鮮ホタテ料理


2017-4-28 (金)  曇 のち 晴れ 寒い


午前9:30 北見市近郊の産地にエゾヒメギフチョウを見に出かけた。


4日前、その発生地で22♂♂を観察した友人がおり、今日あたりは♀がよいと考えたのであった。


北見は晴れたり曇ったり 天候不安定であったがエゾヒメギフチョウ発生地にさしかかるとピーカンに晴れた。


しかし風は冷たく気温は12度Cほどで身震いする寒さ。


チョウはまったく飛ばず近くの他の発生地をまわってみたがあまりに気温が低くエゾヒメギフチョウはおろか蛾も飛ばない。


オクエゾサイシンはけっこう葉が展開している。 


キタミフクジュソウも満開。


ギョウジャニンニクはいつもどおり多い。


例年ならエゾヒメギフチョウが飛ぶはずだが気温が低いせいか1匹も見かけなかった。


海鮮市場をのぞいて魚や毛ガニをみたり、クロガレイの干物を買ったりした。 







エゾヒメギフチョウは望み無しと判断しゼフ卵の採卵をこころみた。





あちこちでゼフ卵を捜したが、やっとジョウザンミドリシジミ1卵のみ。





このあたり、以前はゼフ卵はとても多かったが最近、何故か激減している。


昼食に近くのレストランでホタテずくし定食1800円を食べた。




生きているホタテを目の前でさばくので鮮度抜群。







歯ごたえのあるホタテ刺身と、薄味のホタテ塩ゆでが最高においしかった。









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かわいいコギツネだけど

2019-01-06 17:59:24 | 蝶・昆虫・自然・同好会など
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かわいいコギツネだけど。


2017-6-16 (金) 曇のち雨のち曇 24度C


この日、朝9:30から北見市郊外の留辺蘂町の林道をまわり蝶の観察や撮影をおこなった。


シュウリザクラ枝に鈴なりのエゾシロチョウの蛹を枝ごと採集したり、オニシモツケの葉からコヒョウモンの終令幼虫を採集したりした。



帰り道で、林道出口の飯場跡地に、偶然かわいいコギツネを一匹発見。



じーっとこちらをみているので、デジカメのズームを効かせて少し撮影した。



コギツネはかわいい。 逃げるでもなく寄ってくるでもなく、じっとこちらを見ている。





しばらくして、やっと親キツネ(キタキツネ)がやってきた。



親キツネもコギツネも私に殺気がないことを悟って、逃げようとはしない。



コギツネは母キツネにさかんにじゃれたりして、本当にかわいい。




ただ、このコギツネはかなり高い確率でエキノコックスに感染していると思います。


便には大量のエキノコックス虫卵を出している可能性はきわめて高い。


要注意です。


いずれにしても、私は山から帰ったら必ずしっかりと手を洗います。



特にキツネの糞が大好きなオオイチモンジに触れる機会があったときはとりわけ要注意です。



ときどき血清エキノコックス抗体の検査を受けていますが、これまでのところは陰性です。




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