北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

生態系を宇宙人の視点から見ると。

2024-02-08 14:02:55 | オオモンシロチョウ

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生態系を宇宙人の視点から見ると。

 

 

2009-8-5    北見市の我が家の庭のクロフネ ツツジの葉上で交尾していたオモンシロチョウのペアを撮影しました。

 

 

当時、蝶の世界の最悪の悪玉外来種はオオモンシロチョウ Pieris brassicae であろうと思われていた。この大型のシロチョウはかって日本にはいなかった。突然現れた本種はたちまち北海道全域に分布を広げ、在来種のモンシロチョウPieris rapae を各地で駆逐しつつあった。

 

 

北見市では私が見ていた範囲内ではやがてオオモンシロチョウ一色になり、モンシロチョウは消えた。

 

 

ブラックバスやブラウントラウトと同じく駆除は至難の業だと思われた。

 

 

ちょうちょ、チョウチョ、菜の花にとまれ.......と歌われた日本の在来種モンシロチョウはオオモンシロチョウに圧倒されて各地で消えつつあったが案外これを悲しみ問題視して大騒ぎする蝶愛好家はいなかったと認識している。我が家の菜園では、やがてエゾスジグロチョウも消えた。

 

 

 

私も含めて、蝶の研究家たちはある意味で達観していて、これも広い意味で自然の成り行きの一つと捉えているのだと思う。

 

 

 

実際、いわゆる生態系はある状況でとどまることはむしろ少なく、日々変動し続けるのが普通だ。

 

 

 

いわゆる自然保護・生態系保護を訴える場合このような視点は必須だと思う。

 

 

 

とくに採集禁止種増産のみに明け暮れている環境省などは、この視点が欠けているかに見えるのは私だけだろうか?。

 

 

 

ヤマベをはじめ天然の渓流魚が激減したのも外来魚問題も環境汚染も地球温暖化も宇宙人の目からみれば単なる地球上の生き物たちの自然の営みの一環にすぎない。

 

 

 

なかでも人間という生き物が根元的に地球環境にとって最悪の生き物だと思われるのは間違いないだろう。

 

 

 

2023年、この数年オオモンシロチョウの勢いは急速に衰えはじめ、気がついたら我が家の庭のコマツナには多数のモンシロチョウ幼虫が見られるようになった。

 

 

 

気候変動の影響か、寄生蜂によるコントロールが効いてきたのか、その他の原因か、理由はわからないがオオモンシロチョウは近年激減し、モンシロチョウやエゾスジグロチョウが復活してきているのです。

 

 

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ミズナを食べるオオモンシロチョウ幼虫を発見。

2023-11-08 16:26:07 | オオモンシロチョウ

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ミズナを食べるオオモンシロチョウ幼虫を発見。

 

 

2019-9-10 (火) 晴れ 36度C

 

 

 

朝から晴れてとても暑い。 

 

 

 

裏庭の家庭菜園のコマツナには例年のごとくオオモンシロチョウ 3令幼虫が多数見られる。

 

 

 

我が家の家庭菜園では、この時期、もっぱらコマツナの葉にオオモンシロチョウ幼虫が見られる。まれにハツカダイコンの葉でも幼虫が見られるが普通はコマツナの葉を圧倒的に好む。

 

 

 

 

この年は、鍋に入れたりサラダ菜にしたりするミズナも少し栽培していた。

 

 

 

この日、ミズナの葉を食べている幼虫たちを初めて発見した。これまでミズナを食べるオオモンシロチョウ幼虫は見たことがなかった。

 

 

状況よりミズナに産卵された可能性もあるが、隣接するコマツナの葉を食い尽くしてミズナに移った可能性もある。

 

 

 

 

これらを採集してシャーレに移した。

 

 

 

 

 

ミズナとコマツナは素人目にはあまりにも異なる外見をしているので意外といえば意外な大発見でした。

 

 

 

 

さっそく調べてみたところミズナは何とコマツナと同じくアブラナ科の越年草でオオモンシロが食べても不思議のない植物でした。

 

 

オオモンシロチョウ幼虫が最も好むとされるキャベツはもちろんアブラナ科だが、一見アブラナ科かと思っていたレタスは何とキク科でした。

 

 

 

 

それで、庭にたくさんあるレタスにオオモンシロ幼虫は見られないのは当然といえば当然でした。

 

 

 

 

 

外見的にはいかにもオオモンシロチョウ幼虫が食べそうだと思っていたのだが.......。

 

 

 

 

こうしてみると2019年秋、わが家の裏庭家庭菜園はオオモンシロチョウの食草が一杯だ。

 

 

 

 

 

ただ、これまでのところ、同じアブラナ科でもコマツナが圧倒的に好まれています。

 

 

 

コマツナ Brassica rapa var. perviridis  は北ヨーロッパから地中海沿岸および中央アジアが原産で、周年栽培が容易であり、食用として世界各地で幅広く利用されています。日本では江戸時代から東京小松川付近で漬け菜として栽培が始まったのが最初とされ、コマツナの和名の語源とされています。

 

 

ミズナの学名は  Brassica rapa   ssp japonica.    とか     Brassica rapa var.laciniifolia  とされていますが、コマツナの変種、または改良種のようなものかと思われます。コマツナと同じく多くの料理に使用されています。わが家ではもっぱら鍋やサラダに使用してきましたが、恥ずかしながらアブラナ科とは知りませんでした。

 

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2023年8月上旬のオオモンシロチョウ。

2023-08-03 16:20:54 | オオモンシロチョウ

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2023年8月上旬のオオモンシロチョウ。

 

 

2023-8-3 ( 木) 腫れたり曇ったり 32℃

 

 

 

北海道も30℃以上の猛暑日が、もう2週間連続で植物たちもやや水枯れ状態。

 

 

 

毎年、この時期になると庭の各種シャジン類が咲き始めるが花期が短い。

 

 

 

 

 

桔梗も意外と花期が短く仏花には向かない。

 

 

 

これは桔梗の白花。

 

 

 

花芽が膨らむたびに花が開かないまま落下続けていたハイビスカスがやっと咲いた。

 

 

この時期、裏の家庭菜園のアブラナ科植物にはオオモンシロチョウの幼虫が見られるので時々見て回ってきたが、今日、初めて確認しました。

 

 

 

 

コマツナの古株に3令幼虫が合計10匹ほど。

 

 

 

今まで気づかなかったが、今日は食痕も糞も幼虫もはっきり目立つ。

 

 

 

今ならはっきり目立つ幼虫たちだが、これまで卵塊も、1令の時も、2令の時も全く気づかなかった。

 

 

 

例年、5月中旬までに越冬蛹から1化の蝶が羽化して交尾産卵、2化の蝶は7月中旬に羽化して交尾産卵、今日発見した幼虫たちは恐らく3化として羽化する個体群と思う。

 

 

 

今年は1化の蝶も2化の蝶も我が家の庭を颯爽と飛ぶのを見ている。オオモンシロチョウかどうかは飛び方の力強さでよくわかるのです。

 

 

 

羽化を繰り返すたびに幼虫数は増えて最後の5化の頃は、毎年おびただしい数の幼虫数になります。

 

 

 

しかし、寄生率も一気に上昇し、多数の幼虫が見られても蛹になれるのはほんの数%に過ぎません。

 

 

 

今日、発見した幼虫たちの寄生率も相当なものだろうと思います。

 

 

 

 

従って効率よく多数の成虫標本を得るためには人工交配、人工産卵しかないのですが、私の場合どうもうまくゆきません。

 

 

 

真剣度が低いせいかと思っています。

 

 

これはエゾスジグロチョウの終齢幼虫。この幼虫もコマツナの葉が大好き。

 

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オオモンシロチョウ♂の孤独な最後

2020-07-27 21:18:04 | オオモンシロチョウ
オオモンシロチョウ♂の孤独な最後





オオモンシロチョウの越冬蛹。




2020-3-19(木) 晴れ  11℃




2019年度秋に飼育したオオモンシロチョウはおおかた冬の暖かい室内で羽化してしまい、みると1蛹のみ羽化せずにいて越冬蛹になるのかと推定されていた。





その後、すっかりこの蛹のことを忘れていた。





今日、思い出して居間のすみに置いてあった飼育用大型プラケースをみるとやはり羽化してはおらず予想どおり唯一の越冬蛹になっていた。







かみさんにかたづけるようにいわれたので、このプラケースを蛹をつけたまま外の物置の奥に置いた。







2020年度北見市におけるオオモンシロチョウ初見日




2020-6-1(月) 晴れ 31℃



このところ3月とは思われない猛暑。昨日に続き今日も猛暑。





そういえば昨年も今頃フェーン現象からみの猛暑があり我が家の庭は44℃を記録したのは記録に新しい。






数日前から庭を勢いよく飛翔中の大型のシロチョウ、何者なのか確認出来ないでいたが今朝、8:45 チューリップの葉に止まったところを大口径ネットで捕獲。






やはりオオモンシロチョウ春型♀ A1 と確認。 これが私のオオモンシロチョウ2020年度初見になりました。





後翅をみると交尾の痕跡ははっきりしないが、わが家の庭に執着しているので、きっとわが家のコマツナで育った個体でしょうか。



撮影後リリース。ものすごい勢いではるか遠くへ飛んでゆき見えなくなったが、20分後、同一個体かどうかは断定できないがオオモンシロチョウ1匹がわが家の庭を低く飛んでいた。 



今年もオオモンシロチョウ発生の予感。






オオモンシロチョウ♂孤独死。


2020-6-17 (水)  曇り



そういえば...........。



物置に飼育用大型プラケースに入れたままのオオモンシロチョウ越冬蛹1個を放置しているのに気づいた。





すっかり忘れていた。





危惧していたとおり、オオモンシロチョウ♂は羽化して大型プラケースの中でひからびた様相で死んでいました。





まさに誰にも気づかれない孤独死でした。






おちょこになっているところを見ると徐々に衰弱死というより急激な温度上昇で、たちまち死んだような気がします。








おそらく、31℃の猛暑続きの頃だったと推定されます。






すっかり忘れていて、ごめん。







2020年度も我が家の家庭菜園では 例年のように コマツナ、 ハツカダイコン、ミズナ など栽培しますので夏の終わりあたりからオオモンシロチョウの幼虫が見られるようになる予感がします。







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オオモンシロチョウ♂を凍てつく庭に放してみた。

2020-01-16 20:05:31 | オオモンシロチョウ
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オオモンシロチョウ♂を凍てつく庭に放してみた。


2020-1-5 (日)  晴れたり曇ったり +3℃〜 -12℃ 


次にオオモンシロチョウ♂で同じ実験を行った。


庭に放るとこの♂は、♀と異なり、ひらひら飛んで旋回しながら6mほどの高さに舞い上がり太陽の逆光に入ってしまった。



まぶしくて私が目をそらしてしまった5秒間のあいだにどこかへ消えて見失った。



いくらさがしても見つからずあきらめて玄関へもどると玄関前の敷石に降りて止まっていた。



動かずじっとして完全な仮死状態になっておりこれを庭にあちこち放ってもストンと地面に落下するばかりであった。















そのうち、羽根がおちょこになってしまった。




このとき庭の温度を実測するとプラス3℃。 



撮影後室温22℃の居間にもどすと5分ほどで動きはじめ10分ほどで復活しヒラヒラ飛び始めた。

















オオモンシロチョウ寒冷暴露実験まとめ


1. オオモンシロチョウは♂も♀も気温プラス3℃の庭では、たちまち仮死状態になるが、すみやかに室温22℃の居間にもどすと10分以内にヒラヒラと舞い出す。



2. 急激な気温低下時、♀は瞬時に仮死状態になるが♂は30秒ほど飛びつづけた。



ミヤマカラスアゲハの場合も含めて、こんな実験を行ったのは恐らく私が世界で初めてと思いますが、私的にはとても興味深い結果でした。






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