北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

2018年 オホーツクのヒメギフ発生状況。

2018-04-30 21:19:24 | エゾヒメギフチョウ
にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村



2018年 オホーツクのヒメギフ発生状況。




ここでは主たる吸蜜源はフキノトウの花。エゾヒメギフの頭はフキノトウの花粉だらけ。




サロマ湖周辺の各発生地は 2018-4-21 から発生が確認されたが、発生個体数はわずか2♂♂。 なぜか破損個体であった由。



2018-4-28 は朝てっかりにだまされて北見市近郊の産地へ出撃したが、その後曇って気温は最高13℃。 



林道の雪は解けて植物の状態も最高に よかったが日が射さないせいかヒメギフ確認できず。



あけて2018-4-29 はうって変わって好天気。気温は一気に23℃。北見市近郊の各発生地には おのおの自分だけの秘密の採集地へと多数の蝶愛好家たちが出撃した。



N 山山系の各支流沿い林道、 N峠方面各林道、 Y地区方面各林道、 昨年 鬼ヒメギフが記録された有名産地 KI など北見市近郊の各発生地ではエゾヒメギフが例年と同じ程度に見られた。



ただ、昨年のえさ不足のせいか、今年は前翅長 21-23mmの 超小型ヒメギフが多かったのが特徴。



羽化後1w ほどと思われるやや汚損個体と 2018-4-29 朝に一斉羽化したと思われる新鮮個体、まだ羽根がやわらかい個体が半々に見られた。



採集したエゾヒメギフたちは すべて生かしたまま三角紙にキープし、一部をのぞき、最終的にほとんどの個体はリリースした。



もう分布調査もほぼ終わり、ほとんど個体変異がないことの確認も終わり、ドイツ箱に山ほど作った展翅標本をさらに追加する気にはまったくならない。



昨今、残り少なくなった渓流魚は釣る快感だけにしてリリースするのが一般的になっている風潮のなかでは、激減しつつある蝶たちも採集後すべて殺すのは控えるべき時期になっているのではなかろうか。



蝶は昆虫であり、他の上位の生き物とは繁殖機序が根本的に異なり、発生量が比較にならないほど多い。生息環境さえ整えば蝶愛好家たちがいくら採集したところで減ることはない。




私は、いつもそんなことを自分に言い聞かせ、長年猛烈ネットマンをやってきました。




どうもこのやたらと狭い日本においては、昨今そうとばかりも言ってはいられない現状もあることが気になってきたのは、年のせいでしょうか。



もしかすると年齢的に殺生ということに多少気がゆくようになっただけなのかも知れない。




さて、おそらく多くは同年代とおもわれる皆さんのお考えはどうでしょうか。




毎年の春の年中行事、エゾヒメギフハンテングと 春の息吹を満喫できた一日でした。




エゾヒメギフ生態写真や興味深い観察などは、山ほどありますので、少しづつブログにアップしてゆきます。







にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村

カラフトタカネキマダラセセリ♀が外来種白いクローバーで吸蜜

2018-04-26 22:24:52 | カラフトタカネキマダ...
にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村


外来種白いクローバーで吸蜜するカラフトタカネキマダラセセリ♀たち



   





カラタカ4♀♀はどこかへ消えてしまい、そのうちまた現れるだろうといった淡い期待はどうやら裏切られてしまったようだ。



この日、この草地には色々な蝶がみられ、それらを撮影してから林道へともどった。



林道はほとんど車が通った形跡はなく白いクローバーの花が林道一杯に広範に咲いている。




この花はカバイロシジミが好きなんだけどここにはいないなあなどと思いながら見ると、なんと、さきほどいなくなったカラタカ4♀♀がこのクローバーの花に吸蜜中であった。













いつまでたっても現れないと思っていてもう諦めていたカラタカだが、ここで楽しくお食事中(吸蜜中)であったのだ。
















さきほどまでの敏感なカラタカと違ってすれすれまで接近しても逃げることはなく撮影は容易であった。















直射日光下ではしらっちゃけた写真になるため私の体で日光を遮り、その陰に蝶を入れて理想的な状態での撮影ができた。


カラタカ♂はここでもみかけずこの日は♀だけ観察の日になった。



        この項、続く




にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村

カラフトタカネキマダラセセリ4♀♀と20年ぶりの遭遇 

2018-04-24 22:14:14 | カラフトタカネキマダ...
にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村



カラフトタカネキマダラセセリ4♀♀と20年ぶりの遭遇 



ここでカラフトタカネキマダラセセリ♀を見たのは、もう20年も昔のことだ。


真っ白い穂状の花に止まって、それは美しい1♀だった。


ほんの10秒ほどの出会いでシャッター一枚切ったところで飛び去った。


私の脳裏には強く印象に残ったようで、ことあるごとに鮮明に思い出す光景だ。


それ以来、この付近にはもう100回以上は蝶の観察に訪れているがこの蝶はまったく見たことがなかった。



いつのまにか、この蝶は北見市界隈では滅多におめにかかることができない稀種、とても珍しい蝶になっていたのだ。


それがこの日、20年ぶりにカラフトタカネキマダラセセリ♀を見た。しかも4匹も。













ここは50m四方ほどの山間の草地。



初夏の緑がきれいで小さな流れがあって適度に湿潤な場所なので植物相が豊かでササが入っていない。



一般的にササがはびこるところは蝶相は貧弱だ。



だから近年少なくなったカラフトタカネキマダラセセリ( 長い名前、面倒なので以後 カラタカ )が突然現れても何の不思議もない。



この蝶にしてはとても緩やかに飛んで、シダやフキの葉に止まってまたすぐ飛び立つ。






慎重に接近をこころみるが2mくらいまで寄ったところでぱっと飛び立ち、また近くの葉に止まることを繰り返す。













まともな写真が撮れない。



明らかに私の存在を意識している。何回も何回も同じことが繰り返される。




そして、最後はカラタカ4♀♀全部が、どこかへ消えてしまった。



         この項、続く。





にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村

ジョウザンシジミ4化の1令幼虫多数エゾキリンソウの葉にもぐる

2018-04-17 23:36:10 | ジョウザンシジミ
にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へ
にほんブログ村


ジョウザンシジミ4化の1令幼虫多数エゾキリンソウの葉にもぐる

2017-7-24 (月) 曇


ジョウザンシジミ3化羽化個体をエゾキリンソウの鉢植え袋掛けに放してはや2週間ほどたった。



袋をはずしてみるとおびただしい数の1令幼虫(4化)の食痕がみられた。 









肉厚のキリンソウの葉にもぐりこんで内側から薄皮を残して葉肉を食べている。






幼虫が2令になったころ、幼虫たちをシャーレやタッパウエアに移して飼育するのが効率的だが毎日の掃除、エサ換えが本当に大変になります。




にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へ
にほんブログ村

早春、ヒメギフチョウの胎動とエーデルワイスの芽吹き。

2018-04-14 14:15:09 | エゾヒメギフチョウ
にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村





早春、ヒメギフチョウの胎動とエーデルワイスの芽吹き。

    

2018-4-14(土) 晴れたり曇ったり 暖かい


山間部はまだ残雪多いが、里ではかなりの勢いで雪解けが進み、我が家の庭の雪は完全に消えた。


春めっけでアップしたフクジュソウは、もう花の時期は終わりに近づき葉が展開してきた。







クロッカスがお日様の光で花を開き始めた。









今日の朝、朝日を浴びて赤いチューリップ、最初の一輪が咲いた。 30分後には黄色いチューリップがふたつ咲いていた。






レブンウスユキソウ(エーデルワイス)の芽がではじめてきたのでそのうち株分けします。









ジョウザンシジミの食草エゾキリンソウの葉がふくらみ緑になってきた。



オクエゾサイシンが葉を開き始めた。例年よりかなり早い感じ。







オクエゾサイシンは北海道のヒメギフチョウ(エゾヒメギフチョウ)の幼虫の食草です。



母蝶は、このハート型の植物の葉裏に真珠のような卵を卵塊で産み付けます。




オクエゾサイシンの葉が展開しはじめると越冬したエゾヒメギフの蛹の胎動がはじまる。



春の花が咲き始め、スプリングエフェメラルの舞台が幕をあげると、エゾヒメギフチョウが一斉に舞い始めます。


枯葉の下から出てきたエゾヒメギフチョウ。







エゾエンゴサクで吸蜜する姿は美しい。



まだ気温が低いときには、しばしば手乗りヒメギフになってくれます。







2018年 ヒメギフが舞うのは あと2週間以内かな。




にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へにほんブログ村