モンゴルのスーチャンヒョウモンモドキ。
7月上旬のモンゴル、ウランバートル近郊の豊かな草原には多数のスーチャンヒョウモンモドキ( Melitaea sutschana )が一斉に発生する。
その数は、時におびただしいものになります。
この蝶オスはあまり変異が目立たないがメスの多型性は著しく、目が慣れないうちはスーチャンヒョウモンモドキ以外の蝶に見えてしまうことも稀でない。
拙著 モンゴルの蝶類 第2巻タテハチョウ編 ではメス個体の多型性を示すために多数のメス標本をせっせと提示したものの、きりがないので途中でやめた。
人間の目で見れば本種のメスは多型性に富み同定に苦慮するものもある一方、本種のオスから見れば一目瞭然の紫外線模様パターンや、フェロモンによる誘導があるのかもしれない。
スーチャンヒョウモンモドキの交尾。裏面はオスメスともによく似ており大型個体がメス。
モンゴルにおける幼生期や食草は、ほとんど調べられていないが幼虫はおそらくオオバコ科、ゴマノハグサ科の植物を食すると推定しています。
北部のボルガンやフブスグル湖周辺にも産するがウランバートル周辺ほどは多くない。その他の地域、モンゴル北西部や南ゴビでは見ていないが調査は不十分。
モンゴルのマツムシソウでしょうか。
生態写真は吉田嘉男氏が撮影。
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