生田緑地の向ヶ丘遊園にある古民家の野外博物館(日本民家園)を見学してきました。
日本民家園には、日本各地から移築された古民家や水車小屋など国や県の文化財にしてされている代表的な建物が展示されており、時代を越えて日本の伝統の民家文化を見ることが出来ました。
日本民家の歴史や基本的な資料が展示されている「本館展示室」の入口から「信越の村」・「関東の村」・「神奈川の村」・「東北の村」に分かれたゾーンで25軒の民家が展示されています。

最初の「原家住宅」は、入母屋造りの2階建ての明治時代の木造建築で、多くの座敷や居間などがあり、格式高い豪壮な景観は圧巻の姿が見られます。

「三澤家住宅」は、伊奈街道の伊那部宿から移設された江戸時代の建築で屋根には石が置かれた板葺き屋根となっており、素晴らしい意匠の建築です。

長野市郊外から移設された「水車小屋」は、直径3.6mの大型水車の回転によって製粉や精米を行う挽臼や石臼も揃っています。


越中五箇山から移設された「江向家住宅」は、茅葺屋根の合掌造りの民家で、急こう配の屋根や窓の外観は、画になる豪壮な意匠の景観がみられます。

同じく越中五箇山から移築された「山田家住宅」も切妻式茅葺屋根や合掌造りの民家として最古ののもののようです。

白川郷から移築された「山下家住宅」も巨大な切妻屋根の壮大な合掌造りの外観が素晴らしく民家園の代表的な民家となっているようです。

九十九里浜から移築された「作田家住宅」は、分棟型住宅で元網元の家柄に見合った居宅で国の重要文化財に指定されています。

奄美諸島から移築された「沖永良部の高倉」は、太い四本柱に支えられた高倉で茅葺屋根裏は倉として利用されています。

山梨県から移築された「広瀬家住宅」は、軒の高さが低い切妻屋根で壁が多い閉鎖的な甲州民家で内部の屋根裏には、太い梁や飾りが見られる威風な光景も見られます。


山形県の出羽三山から移築された「菅原家住宅」は、寄棟造りの茅葺屋根にハッポウと呼ばれる高窓があり、威風な景観が見られます。

岩手県から移築された「工藤家住宅」は、南部の曲家と呼ばれるL字型の建築で、馬と同じ屋根下に住める曲家となっています。

他にも貴重な文化財として指定されている民家がある中で、園内の小径には、道祖神や庚申塔、馬頭観音、道標が設置されており、タイムスリップする異次元の世界となっていました。


民家園の雰囲気を堪能した後、生田緑地の向ヶ丘遊園の見どころスポットを巡っていました【続く】