湘南の夏の風物詩の「第17回 藤沢宿・遊行の盆」が藤沢宿の遊行寺境内で開催され、大変な賑わいの中で、踊りあっていました。
時宗の開祖の一遍上人が念仏を唱えながら全国各地を遊行した「踊り念仏」が盆踊りの起源の一つと言われ、藤沢で踊った「踊り念仏」から遊行寺は盆踊りの故郷として、毎年「遊行の盆」が開催され、今年も前日に遊行囃子踊りのコンテストや一般者の大盆踊り大会は実施され大変な賑わいとなっていました。
惣門からいろは坂には、提灯が飾られて華やかな雰囲気が造られていました
遊行寺は、盆踊りのルーツと言われる踊り念仏を、一遍上人が全国に遊行しながら広められたと言われ、境内の本堂前には、一遍上人像が猛暑の中で踊りを楽しんでね~と願っておられるようです。
遊行寺は、開山して700年の歴史的節目を迎え、この地を治めていた地頭の俣野五郎景平公から寄進された地に創設されたお寺で、本堂前には「俣野大権現」の祠が設置されています。
境内の一角には、遊行寺最古の御門「中雀門」が開かずの門となっていますが、菊の御紋と三葉葵が刻まれて遊行寺の歴史的建造物となっています。
境内の広場には、盆踊りステージが作られて地元の西富ばやしや踊り念仏、きやりが披露された後、流し踊りの「遊行ばやし踊り」が行われ、久しぶりに盆踊りの賑いで盛り上がっていました。
きやりの後には、前日の遊行ばやしコンテストの表彰式が行われ、今年も地域の参加チーム8団体が表彰されエールが送られていました。
表彰式の後は、一般者が参加して、遊行ばやし、炭坑節、東京音頭、ソーラン節、きよしのズンドコ節など人気の曲に乗って大変な賑わいとなっていました。
約1時間のみんなで踊ろうの後は、「遊行おどり」と日本三大盆踊りの「西馬音内盆踊り」、「高円寺阿波踊り」が、本堂前の参道で軽快なリズムで日本伝統の踊りが行われ、観て楽しい踊りムードで湧き上がっていました。
地域の踊り連による「遊行踊り」では、地域の江の島など藤沢の地名が歌われた軽快な曲で、観客と共に声を掛け合って伝統の踊りムードが湧き上がっていました。
「西馬音内盆踊り」では、約700年近い伝統の踊りで、彦三頭巾や編み笠で顔を隠し 端縫い衣装の優雅な姿の踊りが披露されました。
「高円寺阿波踊り」では、今年も高円寺の朱雀連が参加されて、阿波踊り独特の鳴り物の軽快なテンポに併せて女踊りと男踊りが披露されました。
日本各地でお盆休みを迎えて日本の伝統まつりの盆踊りが楽しみですが、見る踊りと共に踊る踊りを楽しみたいと願う多くの市民が集い、藤沢宿伝統の雰囲気で猛暑の夏を堪能していました。