水戸黄門ゆかりの庭園と言われる東京都立公園の「小石川後楽園」をブラ散歩してきました。
小石川後楽園は、江戸時代初期に水戸徳川家江戸上屋敷に造られた回遊式築山泉水庭園で国の特別史跡に選ばれている名園で、初めて訪れてみました。
東門では、扉に家紋が飾られた立派な門ですが、この日は閉鎖されており、西門へ向かいます。
西門では、入門者の姿も見られず静かな景観でしたが、徳川家の家紋は三つ葉葵と想えば、何と葉が六枚の六葉葵の裏紋が飾られていました。何故でしょうか?
二重の門を入ります。
京都の嵐山の渡月橋を模した渡月橋の先には、中国の西湖の堤に見立てた「西湖の堤」です。
公園の中心の大泉水には、琵琶湖を模した池で蓬莱島、竹生島、徳大寺石を配した景観が見られます。
大小の自然石や切り石を置いた石畳の「延段」の散策路を進みます。
竹生島の岩には、多くの亀さんが甲羅干しを楽しんでいますね~
大泉水の北側には、夜の舟遊びの際に火が灯されて灯台の役を成した「異形灯篭」が置かれています。
花菖蒲田では、ハナショウブが見頃となっています。
菖蒲田の横には、「丸八屋」と称する東屋ですが、江戸時代の茶屋のようです。
「沢渡り」の先に、「白糸の滝」が流れていますが、ちょっと滝には見えませんね(笑)
白糸の滝の奥には、水面に映る形が満月に見えることから名付けられた「円月橋」です。
円月橋の先の丘の上には、関東大震災で焼失した八卦堂のあった「八卦堂跡」が見られます。
小野小町産の塚石が並ぶ塚を光圀が愛して名付けた「小町塚」
春には見応えある梅が咲く緑の梅林も見応えある景観です。
八つ橋付近の川面には、美しいカモも夏の光景を楽しんでいます。
京都の愛宕山の坂を模して造られた47段の石段「愛宕坂」
「丸屋」と称する茶屋を模したお休み所です。
小高い築山の周りにある「蓮池」
蓮池に架かる橋の先には、琵琶湖の唐崎を模した「一つ松」が見事な枝ぶりの姿を見せています。
庭園を出て園の外側の散策路を進むと、公園の周りには白壁の塀で囲まれており、塀瓦にも六つ葉葵の家紋が見られ、伝統の重みを感じられます。
後楽園と言えば、昔の後楽園球場を連想しますが、中国の儒学者朱舜水(しゅしゅんすい)が呼んだ「士はまさに天下の憂いに先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」という武士の心がけから名付けられたそうです。
国の史跡の名庭園の魅力に感動したひと時でした。