この日は、春にスケッチツアーに一緒に出かけたベテラン画家の個展が、水天宮近くのギャラリーで開催されていたので、
久し振りに隅田川周辺の下町風景を懐かしく散策してきました。
ギャラリーに着いてみると、既に水彩画グループの方々が見えており、一枚一枚の素晴らしい作品に談議の花が咲いていた。
これまでも数々の作品を見せてもらっていたので、その独特の構図や色合い、筆タッチには、
マネのできない領域を感じていたが、展示されていた静物画など創造を超えた素晴らしい作品に、唯感嘆するのみである。
特に、目を引かれたのは、通常の画材屋では見られない骨董品級の風格ある額の画であった。
聞けば、やはり偶然に骨董店で見つけた由緒ある額縁で、今回は、その額に合わせて作品作成に苦労されたそうだ。
しばし、風格ある作品作成の苦労話を聞いた後、水天宮や隅田川の川岸を散策したくなり、懐かしい風景を堪能した。
水天宮では、この日は戌の日だったのだろうか?多くの若夫婦など多く参拝客で賑わっていて、『子宝いぬ』は大もてだった。
さらに、浜町の明治座を経由して新大橋へ向かい隅田川に出たが、懐かしい下町風景が見られてあちこちで足を止めた。
隅田川を歩くのは、昨年の東京マラソンの試走に来た折にも訪れたが、いつ来ても水辺の景観は、ゆったり感がある。
隅田川に架かる橋は、数多くどの橋も伝統ある有名な橋ばかりで、美しい橋ばかりである。
この日は、新大橋から散歩道に出て、清洲橋から永代橋へと気持ちよい風を感じながら、散策した。
散歩道には、巨大なススキ?の美しい姿もあり、秋を感じる墨田川下流独特の長閑な水辺の風景である。
過って中央区にあった元会社に勤務してたので、橋にも関わりがあり、勝鬨橋や清洲橋など周辺をジョギングしたものだ。
特に、清洲橋は、国の重要文化財でもあり、あの緩やかな吊り橋のケーブルの描くカーブは女性的で優雅さを感じている。
以前にも描いたが。美しい橋はスケッチ画の対象としては、最高のものである。
散歩道にみられたホームレスのブルーシート囲いは、この景観をぶち壊すものを感じているが、この日は、2件だけだった。
さらに、歩を進めて永代橋へ向かったが、こちらは対照的にアーチトラス橋として、勝鬨橋とともに男性的な姿を見せていた。
ここからの佃島を望む景観は素晴らしく、深川八幡宮の水掛祭では、もっとも勇壮な姿が見られて大好きなスポットである。
秋空に恵まれての秋風を体一杯に吸い込んでの一日であった。