NHKが演歌歌手ジェロに一年間密着して、デビューからのファーストアルバムを出すまでの苦労の数々を、家族とともにテレビに釘付けとなって見ていた。
NHK「みんなのうた 晴れ舞台」は、その独特の節回しと母を思うジェロの気持ちが伝わってくるので、バックに流れるアニメーションとともに、放送開始以来たびたび見ているところである。
プレミアムでは、ジェロが巣鴨で新曲「海雪」披露のときから、母と一緒に目指した演歌歌手としてヒットし、紅白歌合戦に出場するまでの想いが紹介されたが、視聴者は誰しも「涙」して感動したであろう。
『晴れ舞台』の歌詞には、ジェロが幼少の時から見てきた母への想いが切々と語れており、母の姿とともに改めてジェロの深い想いを感じるところである。
特に、ジェロの晴れ舞台を見るために、40年ぶりに来日した母が、旧友との出会いでの語らいには、当時の日本人としての恥ずかしさを感じつつ、その苦労に思わず涙していた。
『晴れ舞台』が生まれる課程でも、ジェロの母への想いを中村中さんに依頼して作詞作曲してもらったそうで、何度も録音中には唄いかたに注文つけていたようだ。
NHKのうた番組「みんなのうた」でデビューしたと記憶しているが、この時間帯ではあまり演歌ファンは見ていないだろう?
ファーストアルバム『約束』が今週発売されたが、その豪華な作詞作曲陣が揃うことは珍しいそうだ。
ジェロが演歌歌手を目指した切っ掛けが、オバアチャンであることは既に有名であるが、晴れ舞台を見る前に亡くなり、その墓前で母とともに涙しながら感謝の気持ちを伝える場面にも思わずその気持ちが伝わってきて涙していた。
母校のピッツバーグ大学では、学友達が馳せ参じて久し振りの再会を喜び、「夜空」を唄いながらダンスステップを披露していたが、お見事であった。
日本人以上に、日本の心を持っているジェロの演歌への取組み姿勢を見て、改めてジェロファンになった。
益々、日本の心の歌を歌い続けてほしいと願っている。