赤い実が食べ尽くされた今年1月6日。 真っ赤な実が残る、昨年1月6日。
寒の入り。昨日の小寒から立春までのおよそ一ヶ月が、1年の中で最も寒いと言われる時季。 正月気分ともそろそろお別れ、本格的な始動となりそうだ。
昨年の1月6日は、小鳥がやって来ない冬を心配した。想像以上の厳寒と酷暑の繰り返しで、ヒヨやメジロ、ツグミなど、例年我が家の周りを飛び交った小鳥たちが、途絶えていなくなったのではないか、と本気で心配したものだ。何か良くないことの起こる前兆か、などと密かに心配もした。
木全体を赤く染めるほどに実ったクロガネモチの実がいつまでたっても赤いまま。
木の実を喜ぶ小鳥が寄りつかなかった。例年より2ヶ月も遅れてやってきた。
今年はどうだ。去年と全く同じ1月6日の時点で、同じように木を赤く染めていたクロガネモチの実が、ただの一粒も残らないほど食べ尽くされている。
そのくらい早い時期から小鳥たちが元気よくやって来た。つまり例年通りの冬を迎えているということに、少し安堵をおぼえている。
その上珍しいことに、今年はメジロが集団でやって来るのに驚いている。それとは対照的にスズメが少ないのには驚く。やはりスズメはスズメで、日向ぼっこしながら寄り添って、お互いの毛繕いなどしてくれないと、新春の風物詩が一つ失われる思いがする。
などという個人の勝手な思いは置いといて、小鳥たちもあの過酷な気象条件を必死に耐え、生き延びてきているのだ。確かに個体の絶対数は減っているのに違いない。
それでも簡単に種が絶えるなどということはない。表現はよくないが“しぶとく生き残る強さ”を持っている。
私たち人間も、彼らに負けないよう色んな条件を乗り越えて必死に生きて行かなければ、この世に生を受けた甲斐が無い。
人間は、強さの上にしたたかさもしぶとさも、そして柔軟さも備えているのだから。