高知県江南市野市町の「竜馬歴史館」館内には、竜馬活躍の場面が、精巧な蝋人形で再現されていた
「『剣豪 竜馬のなぎなた免状』北辰一刀流から授与」の大見出しで新聞に掲載されたのが2015年11月8日であった。
なんとしてもこの目で見たい、確かめたいと思い立ってから11カ月が過ぎた。
ようやく重い腰を上げて、昨日10月8日、自分の運転では走行距離新記録を樹立しながら、無事目的を果たしてきた。
朝5時起床、準備に50分かけて夜明け前の我が家を出発。高速に乗ったのが6時10分。
ティータイム休憩、トイレ休憩を何度も取りながら一路倉敷を目指す。マスカット球場を左に見てしばらく。
ハンドル握る腕とアクセルに乗せる足に神経を注ぎながら、ようやく瀬戸大橋の絶景をチラリチラリ。観光バスとはひと味違う眺め。
坂出、川之江をすっ飛ばし南国ICで一旦高速を降りる。
香南市野市町目指して、ナビにおんぶにだっこで、なんとか目的地に10時40分無事到着。我が家を出てからおよそ5時間。
目指す「創造広場アクトランド」に到着、何はおいても「竜馬歴史館」へ。入館料1500円。
ちょっと高いな、やや不満顔で入館。とたんに目の前に圧倒されそうな蝋人形劇場が表れた。これがまた実に精巧で素晴らしい。
江戸期の土佐藩の成り立ちから、竜馬誕生、姉の乙女に調教される竜馬、江戸の剣術修行、勝海舟との出会い、西郷隆盛と
桂小五郎による薩長同盟。新選組はもちろん、最後に中岡慎太郎と共に、京都河原町の近江屋で襲撃されるまでとその後。
それぞれの場面が間仕切りをした広いスペースに、何体もの蝋人形を配置して臨場感を演出。堪能させられた。
二階に上がるといよいよお目当ての「なぎなた免状」長さ270cmに及ぶ巻物仕立て。
北辰一刀流の千葉一門の名前がずらり。千葉周作・千葉定吉・千葉重太郎、竜馬のいいなずけと言われる千葉佐那などなど。
最後に坂本龍馬殿と書かれている。ここにお見せ出来ないのが残念であるが、ぞくぞくする思いでしっかりこの目に納め、カメラに収めて来た。
歴史館を出てもしばらくは興奮冷めやらない。「入館料が高い」などと思ったこの身の浅はかさを笑う。
それもこれも、館内にはアタシたち以外は初老のアベックが一組だけしかいない。あっちこっちゆっくりじっくり鑑賞できたのがさらに興奮を掻き立てたようである。それにしても、11カ月待って、高速だけでも往復640kmをすっ飛ばした苦労は報われた。
ついでに桂浜まで足を延ばして竜馬像を眺めて来たら、総延長720km走破していた。
われながら無謀にも似た長距離走破ではあった。一泊してゆっくりという手もあったが、自分の可能性に挑戦という意味合いもあった。
ご同輩にお勧めは出来ないが、日帰りの限界に挑む長距離ドライブ。自由気ままないい旅であった。
但し、竜馬ファン、幕末の歴史の一端に興味を持たれるご同輩には、是非お勧めである。
桂浜の竜馬資料館とはひと味ことなる、竜馬の歴史を味わえる気がする。
瀬戸大橋の景観 定番の桂浜景観