今年のプロ野球、主役を張り続けた広島カープのステージについに幕が下りた。
「終わった~」と言ってしまえばそれまでだが、色々な場面で数えきれない多くの感動ややる気を起こさせてくれた。
そんな見せ場をいっぱい作ってくれた挙句に、幕を閉じた、終わった、ということである。
そこに「有終の美」という形容詞が付かない終わり方が、またいいのかもしれない。ということにしておこう。
そりゃもちろん、夢をかなえて日本一の胴上げを見せてくれればこれに越したことはなかったろう。
それが3番目に掲げた大きな目標なのだから、その夢を叶えた栄光を選手にも味合わせたかったし、ファンも味わいたかった。
もう一つ言うなら、今年でカープのユニフォームを脱ぐ、黒田選手の最後の花道として、しつらえて上げたかった。
カープの選手も首脳陣も、そして誰よりもファンが、それを待ち望んだハズであった。
しかし、そこには相手がいることでもあり、選手個々の力量が、あと一歩及ばなかったこともある。
結果的に見れば、最終盤での監督采配に若干の疑問を呈する場面もないことはない。
しかし、その場面その刹那において、ベストと思って采配を振った。その結果がこうなったのだから、受け入れるしかない。
それに、最も大きな1番目の目標「リーグ制覇」という点では、近来にない❝ぶっちぎりの独走❝で、ファンを喜ばせた。
2番目の目標「CS制覇」も、しぶとい横浜Deーnaを、危なげもなく降ろしてきた。この時も大喜びをした。
そして3番目の日本シリーズ。これまでの勝ちパターンを駆使し、これまでやってきたことを繰り返した。
その結果、相手が一枚上だった、ということ。ならばさらにその上を行くべきだった……という理屈は成り立つのだが。
❝散る花を追うことなかれ、出る月を待つべし❝
死んだ子の歳を数えるより新たに生まれる命、つまり来シーズンに夢の再現を賭けて戦ってほしい。と。
なんだかんだ言いながら、所詮は負け惜しみの繰り言ではあるが、真理を踏まえてはいると思う。さあ明日からまた……。