太陽に向かって、艶やかな花を見せるザクロ
地域活動を終えた帰り道、照り付ける太陽に歯向かうような緑濃き葉のあちこちに、萌えるような赤い花、小さな赤い実を見つけた。
格別背高ノッポでもなく、手を伸ばせば届きそうなところに見事な花を付けている。周りには花から実になったものも多数。
ザクロの花である。なんかしら得をした気分になってパチリ。
久しぶりに先ずは花言葉を調べてみた。
案の定というか、色濃い花を見て、何とはなしに思い浮かべた言葉に近いものだった。
「優美」「円熟した優美」「優雅な美しさ」とある。誰が考えたのか鵜もいこというものではある。
浅学菲才の悲しさで、ザクロについての予備知識がほとんどない。見た目の美しさは天下一品という認識だけはある。
熟して開いた裂け目から見える、翡翠色に輝く一粒はまさに宝石である。口に含むとなんとも酸っぱくて、一粒の実の割に種が大きいかったことをお覚えている。子供心に「見た目の美しさと食する美味しさが比例していなー」などと無粋なことを考えた。
花言葉はいい。見た目もいい。味はイマイチだが季節の味である。
ではザクロネタの句を探してみた。句の世界では「ザクロ」という片仮名表記ではなく、まず「柘榴・石榴」という漢字が使われている。
「ま二つに割れてこぼれず柘榴の実」 鷹羽狩行 「柘榴の実雨空に垂る阿弥陀仏」 皆川盤水
なんかしらちょっと切ない、エロイ匂いもして来そうな句が多い。
ついでに言っておくと、今日ふと見上げたのはザクロの花であり小さな赤い実である。
柘榴とくればやはり花より、実りの秋の割れ目から覗く真っ赤な実が本命である。がからザクロの季語は秋なのである。蛇足ながら。
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