今年もあまり嬉しくない季節がやってきた。
いよいよ梅雨入り宣言発令である。といっても今年の場合、20日あまり遅い梅雨入りというから、これまではいい目を見させてもらったことになる。
そして今年の雨期。ゲリラ豪雨だの観測史上初めての大雨だのという雨災害をもたらさず、短い期間で梅雨明け宣言が出されれば、これほど有り難いことはない。
土砂災害だ河川の氾濫だという、身の縮む思いをさせない雨量を期待したい。その上で夏の渇水期を乗り越えられる雨量をもたらす、そんな梅雨を望みたい。
こんなことをいうと、まるでいいとこ取りだとお天道さまに叱られるかも。
叱られてもいい、孫たちの通学時に降る矢のような雨だけは勘弁して欲しい。それに、我が住む町でも未だ至る所に、ブルーシートで山肌を覆った箇所もある。
一時的な大雨がくれば、再びJR山陽本線を、国道188を遮断してしまう。そんなことが起こらないようにただ祈るだけである。
季節はめぐってまた今年も琉球アサガオが、濃い紫の大ぶりな花を咲かせ始めた。しっとり雨がお似合いのアジサイも最盛期を迎えている。
この雨に力を得てますます色艶を増し、きれいに見せようとする花々を無理矢理散らす豪雨にならないことを祈りたい。
遅すぎる梅雨入りはお米の作柄にも影響を与える。
悲しい別れを歌う「なごり雪」ならぬ「梅雨の雨」も、降る時を知り、降る量をわきまえて欲しい。
もちろんこの雨を、畑の夏野菜は首を長くして待っているのだ。そういった期待に応えてくれる程度の雨であればいい。
7月21日に予定している1kmに及ぶ海岸清掃の白い砂浜が、今は漂着部も少なくて見るたびに安堵していられる。
しかし、瀬戸内海に注ぎ込む川の上流を襲う大雨や、台風の襲来などあれば一気に大量のごみが流れ着く。何トンにも及ぶ漂着物となる。
全て手作業で回収するアタシたちの立場を、ちょっとだけ思いやって欲しいものだ。