いつしか手放せなくなった軽トラ
高齢により施設に入居した義兄が所有していた軽四輪ラック「軽トラ」を譲り受けて3ヵ月になる。
所有者名義も自動車保険も全て私名義に切り替え、完全に自分のモノとして少しずつ馴染んできた。この軽トラという乗り物は、都会生活ではあまり見かけないツールではある。ところが我々田舎の生活や特に農業家庭では、なくてはならない貴重な必需品としてほとんどの家でサブカーとして持たれ、手足のように自由に使いこなされている。
大したお百姓仕事があるわけでもなく山の手入れをするわけでもない私自身には、あまり縁がないというか必要を感じないまま今まで生きて来たので、軽トラの恩恵を知ることもなかった。譲り受けた当初は、ミッション車でありクラッチによる変速切り替えなど「乗りにくい」感じが強く「クッションも騒音もオートマ乗用車とは比較にならない」などと生意気にも高をくくっていた。
それがね、乗りこなしていくうちに印象が大きく変わってきたのよねー。
小回りが利く、多くの荷物が一度に処理できる、車体が軽いので馬力がすごい、チャンガラなので遠慮がない、などなどいいところがいっぱいある。
ちょっとくらい角をぶつけてもまあ我慢が出来る。兎に角気楽で神経質にならなくて済む。
何よりも、軽トラが身近にあると、ちょっとした仕事や、物を運ぶ作業をしてみたくなるから不思議である。
その手始めが、6月の自治会一斉清掃の時に、各家庭に面した道路にある溜枡をさらえたドブを土嚢袋に詰めた残土を、この軽トラで団地内を一回りして集めた。皆さんに喜ばれて瞬間的にちょっとしたヒーローみたいになった。それここれも軽トラのお陰! 軽トラばんざーい。あなたも一台如何??