テニスの世界4大大会の一つ、全米オープン女子シングルスを制したのは、選手としての国籍を日本に置く「大坂なおみ」選手。
若干20歳の初々しさ残る素敵な女性アスリートである。
未だかつて日本人の誰もなしえなかった、全米オープンシングルス制覇。文句なしの賞賛を贈りたい。
世界の頂点に立って、喜び最高潮のはずの彼女の口から発せられたコメントは「こんな終わり方になってしまい残念です」というものであった。まるで敗者のコメント同然である。何故、こんな発言に至ったのか。何故、もろ手を挙げて喜びを爆発させてやれなかったのか。
試合会場がニューヨークで行われただけに、もっとスポーツマンシップにのっとった爽やかな終わり方が出来たはずなのに、誠に残念。
試合途中では、テニスの試合ではあまり見られない審判の判定に暴言で抗議する姿が映し出された。
ポイントを奪えなくて、自身のラケットを地面に叩きつけてぶっ壊す場面も見た。そういう一連の、世界を戦う選手としてはあるまじき行為を支持して、相手選手にブーイングを投げかける観客の幼さ。観ていて「これが世界に誇る4大大会の一つ??」とやり切れない疑問がわいた。それもこれも全て、長く女王の位置を保ってきた36歳という大ベテランのセリーナウイリアムズという、アメリカ人選手が撒いた、悪しき前例、悪しき種である。
勝者は常に挑戦者たちのターゲットにされる。イチかバチかの捨て身の闘いの標的にされる。分の悪い立場であることはよーく解る。
しかし、それらの挑戦者をことごとく跳ね飛ばし、勝者の位置を守るのが『真の勝者』ではないのか。その裏側には「負けたら辞める」あるいは「捲土重来を期す」。選択肢はこの二つである。潔く負けを認めるところにこそ、過去の栄光にファンは拍手を贈るのである。そして改めて自らが挑戦者の権利を得る。そこから再び勝者への挑戦が新たに始まる。そういったプロセスを忘れて、新しく生まれた力をこき下ろしてはならない。それこそ天にむかってツバするに似た愚かな行為であろう。
優勝に沸くはずの大坂なおみさんの表彰式は、そんなゴタゴタで喜びも中くらいであったような。
スポーツマンシップという概念の発祥はイギリスというから、アメリカではあまり通用しないのかな。
そういえばここのところ「アメリカファースト」が声高に叫ばれ、なんでもかんでもアメリカに従え、という風潮が見えるね~
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