体育会系であることを自他共に認める小学4年の孫君は、元気ハツラツでソフトボールを中心にあらゆるスポーツに果敢に挑戦している。
ソフトボールに関しては、チームプレーなので個人の力量とは関係なく勝ったり負けたり。どちらかというと負けたりの方が多い。
それでも、本人としては「ピッチングはまあまあだったから」と、負け試合にもかかわらず大きな落胆は見せないようだ。
ところが、個人戦の勝負となると気合いの入れ様は人一倍。「同級生に負けてなるものか」という気概でジジの期待をおおむね満足させてきた。
特に、小学校にしつらえてある特設の土俵で行われる年に1度の相撲大会では、1年2年3年ともに優勝してきた。
1年で優勝するためには2年生を、3年で優勝するためには4年生を倒さなければならない。それでも上級生を倒して優勝してきた。それは昨年まで。
4年生になった今年は、1回戦が3年生相手で楽勝。優勝決定戦の4年生同士の対決は、組んずほぐれつ大熱戦の末、物言いが付いたが膝をつくのが一瞬早かったという判定で負けが決まり、4年生にして初めて涙が止まらない屈辱を味わった。
それもまたよし。1対1の相撲という勝負の厳しさの中で、ずーっと勝ち続けるのは難しいこと。
一瞬の油断や気の緩みが涙の敗戦につながることを、この時期に体験したのは決して無駄にはならんだろう。次はもっとガンバレ。
と思っていた矢先、今度は学年別持久走大会が行われたという。当然、相撲で負けた相手も出てくる。
「ウ~ン、勝てるかね~」と少し弱気が見える。「相撲は相撲、走るのは絶対にボクが勝てる、勝つ気で走れ」ジジは無責任に鼓舞する。
当日の応援は叶わなかったが、ダントツで1位だったという笑顔の報告を受けた。
11月後半の2週間という短い間に、涙と笑顔の二つの顔を見せる孫君。どちらもジジなどが味わったこともない特別な屈辱と栄光である。
「勝つことの喜びを味合わせる」これも大切な指導の一つである。一方で「負ける悔しさから立ち上がるがんばり」を引き出すのも指導者の力量である。
褒めたり叱ったり激励したり、時に放課後教室お迎えの帰りにコンビニに立ち寄るのも、ジジの役目である。
スポーツ万能の中で唯一、勇壮な出雲神楽の舞手の仕草だけは、今もって上手に再現してみせる。このギャップがまたおもろいねー。
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