昨年七月末の大水害は魚野川の地形にも大きな影響が有り今もそのまま。
水面の手前にはなにやら、上流に向かい斜めに並んで見える。
そして、その後ろには流された護岸用のコンクリートブロックが見えるがこれは後で説明します。
これは岸辺の砂利が流され、現れてきた古い「木工沈床」です。
私が子供の頃、そう50年ほど前にはこんな「木工沈床」が何か所も有りました。
「モッコチンショ」なんて呼び、ウナギ用の伏せ針には絶好のポイントとなっていた。
上流に向かって斜めに伸びる物の正体は古い「簗場」の跡のようです。
この場所に「簗場」が有ったなんて聞いたことも無く、よほど古い歴史的なものと思っていましたが・・・・。
今回丸二日間降り続いた雨の前の日で、魚野川の水量も少なく子細に見ることが出来ました。
すると意外な物を発見。なんと縦に打ち込んだ木杭に沿うように並んだ横に並べた木材に、
なんと、鉄のボルトが付いているではありませんか。
江戸時代、いやもっと古いものが水中で腐らずに残っていた。なんて、想像は見事に外れ!
マックスにもトーちゃんの落胆が分かったようです。
でもマックスは退屈そうにあくびをしましたよ。
歴史的構築物と思いきや、比較的近年に作られた「簗場」だったようです。
でも、古老たちにもそんな話は聞いたことが無かったなー。
この近くには昔、一つの村が有り、度重なる水害に土地が浸食され、土台まで流されそうになってしまい、
全村が離村を決意して魚野川の対岸に集団移転したのが百数十年前だとも聞いています。
(耕地の関係か、そのうち二軒は私たちの村に移転しています)
そんな歴史にも関わる史跡かと思ったのに、掻き立てられたロマンを壊す、
無粋な鉄のボルトの発見でした。