畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載115「早起きの効能」(その1)

2017-06-09 12:09:52 | 暮らし

       早起きの効能(その1)      

  三月も末近くなり、山の畑に行く農道も何時の間にか除雪車により開けられた。

 雪に覆われた道を割ったばかりは、まだ一メートルを超える残雪だった。

ようやく「マンサク」の花も開き始め、可憐な姿を見せてくれる。


 つい先日まで、暗い中の散歩だったが、ようやく日も長くなり、

早朝の散歩も明るい道を歩ける様になって来ている。

 文字通り「春は曙」の気分を満喫しつつ、犬のマックスを連れての散歩に励む。

早足で一時間近くも山道を歩くと結構汗ばむ。


 先日は、思わぬ珍客に遭遇した。山道にかかり、前方を見るとなにやら黒っぽいボール状の物体がある。

誰か子供たちでも遊びに来て、バスケットのボールでも忘れていったのかなと思った。

しかしその丸い物体は、近付いたマックスの鼻息を聞きつけたのか、むくむくと動き始めた。

茶釜こそ背負ってはいないが、紛う事無き狸であった。


 なんと春の晴れた陽気に誘われ、道の真ん中で毛繕いをしていたのだ。

マックスと私に驚いたその狸(結構若いと見た。)は不器用に走り、雪の壁からの上り口を捜す。

やがて杉の木の下の、やや雪の少ない場所を見つけ、林の中へと逃げ込んだ。 

 

 マックスはと言えば、「殿中松の廊下」状態。ハーネスをちぎらんばかりに、いきり立ち後足で立ち上がり吠える。

ようやくなだめ、散歩を再開した。JRの線路からは数百メートルの場所である。

誰でも経験しそうな事ではあるが、実は経験者は少ない。


誰よりも早く、起きだし誰よりも早く山道に入らなければならない。

誰かが先行したら、それで野生の、夢のような空気は消え去り、喧騒の世界に戻ってしまうのだ。


 ほかにもリスを見かけたり、樹上の大きなテンを見つけたりもした。養鯉池で憩うオシドリの夫婦を見かけたりもする。

生き物大好き、野生大好きの私にはたまらない面白さと、そしてきっと健康を、早起きはもたらせてくれる。

            (続く)

          (まだマックスが元気に暮らしていた何年か前に書いたものです。)

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里芋植え新方式(その2)

2017-06-09 04:04:35 | 野菜

 さて、掘り起こした里芋の種イモです。

スベルべママが準備していた種イモに加え、発芽を心配したスベルべが追加したから結構大量です。

 

  種イモを掘ったばかりの穴の脇に配置します。

葉っぱばかりか、根も成長し過ぎたほどの発根状態。

 

  この種イモを掘った穴の奥底深く植え付けるのが新方式。

今まで、平鍬で苦労して土寄せていたが、新方式は成長に合わせ穴に土と追肥を足すだけ。

 

   里芋は結局5畝に27個ずつで合計135株。

次の1畝には、ブログ友達の「sakkoさん」http://blog.goo.ne.jp/sakko1937から頂いた「トウの芋」も。

 その他にも「タケノコ芋」も植えました。

合計すると、新方式で植えた芋類は157株と、我が家にしては結構多量の栽培です。

 

  足掛け二日でようやく「里芋」「トウの芋」「タケノコ芋」を植え終わりました。

 水害で流入した砂交じり土は畑には最適だけれど大きな石も入っていて畝建て機は使えない。

 エンヤコラエンヤコラと平鍬を使い腕力のみで仕上げた畝です。

さて、今年は今までに何畝作ったのかなー。さつま芋の畝も数えると70畝位になったのかなー。

 今の時代は機械化が進み、ほとんどの仕事は機械で済ませることができる。

新潟県でも里芋の名産地として知られる五泉市があるけれど、きっとすべての作業はトラクターでしょう。

 しかし、趣味の延長のようなスベルべの農業は苦行僧のような仕事ばかり。

でも、安上がりのフィットネスだとも考え、ひたすら鍬をふるう毎日なのです。

          (終わり)

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