「バンビの名誉のために(犬の不思議な能力)」(その1)
一昨年亡くなった我が家の柴犬系の雑種「マックス」の行動にも驚かされたことがあった。
亡くなる二年ほど前だったろうか。二月厳寒の朝に表の小屋にいたマックスが居なくなっていることに気づいた。
ワイヤ入りの繋ぎ紐の先端は首輪にバネ式の金具でしっかりと首輪に繋がれていて外れることも不思議なことだった。
誰かが外して連れ去ったのかとさえ思ったのだが、夜中ともいえる早朝に道路を走る姿を新聞配達関係の人が見たと聞き、
脱走を悟った。
それまでにも何回も脱走を企てていたので、近くの村々を軽トラで探し回ったが見つからない。
ある事件で警察騒ぎを起こしたことがあったので警察には問い合わせたくない。
保健所には電話を入れて迷子の犬の所在を聞いたが保護されていないという。
そんな時に、中子沢の温泉施設「老人憩の家」に行っていた義母から驚きの話が電話で入った。
(続く)