畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載252「蕎麦を作った」(その2終わり)

2021-08-22 05:03:39 | 

 戦前に作られたと思われる「脱穀機」です。

 

 これも古い、木製の「唐箕」です。もっと古いものも使いましたが、

残念なことにネズミら齧られて廃棄。これは比較的新しいものです。

そうか、この写真は10数年前か。見間違えるような我が頭の様子です。

    

      蕎麦を作った(その2終わり)

そこで思いついたのが蕎麦と大豆だった。何年か二つの種類の穀物を作り、それから根茎のサツマイモやジャガイモを作ろうと考えたのだった。初めての蕎麦は大きく育ちすぎて倒壊したりした。肥料分が残りすぎて大きく育ちすぎることを知った。蕎麦は救荒作物ともいわれ、やせた土地でも栽培されることが知られている。やせた土地こそ、倒壊などせずに育つというわけだ。

 でも、倒れた蕎麦も心配はなく、何日かすると曲がって立ち上がるという生命力を見せたのだったが。少量栽培の蕎麦は全ての仕事が手作業。刈り取りはもちろんの事、脱穀も古い昔ながらの足踏み式脱穀機を手に入れて使用。脱穀をした蕎麦の実の選別も古い木製の手回しの唐箕を手に入れてそれを使った。

 唐箕でゴミを取った蕎麦の実は、古い畳表を広げてその上に撒き乾燥をした。さて、乾燥を終えた蕎麦を蕎麦粉にしなくてはならない。近くに粉ひきをやっている人は無くて人づてに隣々村あたりに機械を持っている人をしりお願いした。

 こうして、待望の蕎麦粉が手に入り蕎麦打ちができることとなった。「蕎麦の手打ちをする人は多いだろうが、種まきからする人は少ないだろう」なんて自慢しながらの蕎麦打ちが始まった。

      (終わり)

コメント (4)
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