山の畑へと行く道は「広域農道」と呼ばれる広い舗装道路。
その道路わきに咲いているヤマユリが三輪咲いていました。
特徴のあるユリで、甘い香りも漂います。
先年亡くなられた滝沢種苗のおじいさんは、こんな姿に惚れたのでしょうか。
何年もん掛けて努力を重ね、この山ユリと新鉄砲ユリの交配を試みて完成させた。
染色体も違う、植物同士を交配して新種を生み出したのは奇跡だと驚かれた。
世界の植物学会を驚嘆させたその新種「雪の光」は育成が難しくて、この世から幻のごとく姿を消した。
近年、草刈りの重労働を嫌い、除草薬を撒くようになった。
それでも、わずかにその散布範囲の外という事で生き残っているのです。
一週間近く毎日見ているが、山ユリの開花期間は長い。
そして、通りすがりの人々も風流なのか誰も手折らず咲き続ける。
昔は杉林の中などにも何か所も咲いたものでしたが、減ってしまいました。
「君を花にたとえたら笑うだろうか~♪」ひっそりと、だが艶やかに咲くユリは誰に似ているのでしょう。