夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

増田俊也著「シャトゥーン ヒグマの森」宝島社文庫

2009-08-01 15:31:43 | 本と雑誌

増田俊也著「シャトゥーン  ヒグマの森」宝島社文庫
増田俊也著「シャトゥーン  ヒグマの森」宝島社文庫
シャトゥーン 冬眠すべき時期に篭る穴を持たない羆のこと

穴持たずの羆は とても危険

撃たれ手負いとなった子持ちのシャトゥーンに襲われ 喰われ続ける人間達の恐怖の物語

北海道 天塩の研究林に双子の弟や知人と新年を過ごそうと 瀬戸の運転で訪ねた薫は 小屋に向かう途中 羆に襲われた死体と遭遇する

それが全ての始まりだった

羆を手負いにした西
薫の双子の弟 昭
薫の若い友人眞伊子とその恋人エスコ

薫の娘美々

薫に思いを寄せる瀬戸

彼らは小屋に篭るが 一人また一人と羆の餌食となっていく

誰か生き残ることができるだろうか

昔見た映画「グリズリー」よりも生々しく更に恐ろしい

羆に逢えば助からない

熊を倒すべき敵とした犬を主人公とした漫画に「ウィード」がある

この漫画を読んだ時 ここまでの化け物はいないんじゃないかと思ったが

この小説のシャトゥーンは そう 故・淀川長治氏ふうに表現するならば

「こわいですね~ 恐ろしいですね
何処までも追ってくるんです
いなくなったと思ったら 賢いですね

熊はね 人間で遊ぶんですね

ああ 恐い」

解説は夢枕獏氏です


芦辺拓著「十三番目の陪審員」創元推理文庫

2009-08-01 01:50:20 | 本と雑誌

芦辺拓著「十三番目の陪審員」創元推理文庫
芦辺拓著「十三番目の陪審員」創元推理文庫
弁護士・森江春策は 冤罪だと言う男の 弁護を引き受けた

陪審員制度 初めての裁判

冤罪の被告人には二重の罠が張られていた

無実を証明できる女性は謎の言葉を遺して死んだ

森江は真犯人達の裏をかき 冤罪の被告人を 罠から救い出す事ができるのか

既に2001年 仮定の物語として書かれたのだが

この小説をなぞるように裁判員制度が始まろうとしています

真実は五里霧中のまま 人が裁かれることがないように祈りつつ