夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「ブロークン・トレイル 遥かなる旅路」 (2006年 アメリカ映画)

2016-05-10 19:54:29 | 映画
ブロークン・トレイル (2枚) [DVD]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント



ウォルター・ヒル監督

馬500頭を輸送するプリント・リッター(ロバート・デュバル)と甥のトム(トーマス・ヘイデン・チャーチ)とヘック(スコット・クーパー)
彼らは中国娘5人を連れた女衒の男に道連れになってほしいと言われ 受け入れますが この男がクセモノでした

連れてる女たちは全部バージンで高く売れると言い しかし一人だけ味見したから 一人はほぼバージン そのほぼバージンを相手にしないかー
と持ち掛け プリントらが話に乗らないと 飲み物に眠り薬を入れて プリントらに勧め プリントらが眠ってる間に彼らの懐を漁って 
金目のものを盗み お気に入りの女を一人だけ連れて プリントらが目覚めたときにはーいなくなっています

トムが追いかけてこの泥棒で人でなしの男を殺して 金と連れていかれていた娘を連れ戻します

バージンで無くなった娘は自分は呪われている 死ぬんだと他の娘たちに言います
中国娘たちは プリントらのことも怖がっていましたが プリントは手品をしてみせたりして言葉が通じない娘たちの心を和ませ 言葉が通じないゆえに
彼女たちの名前がわからないから 1・2・3・4.5-と数字で呼ぶことを教えます

けれど一人の娘は ダニ熱で高熱が続いて弱り死んでしまいました
草原に埋葬するしかありません

最初は警戒していた娘たちですが 馬に乗ることを教えたり 自分たちを襲ってもこない彼らに だんだん心を開いてきました

バイオリンが演奏できるヘックは バイオリンの弾き方なども教えようとしてします


ところが ある町に寄った時 そこの娼館や酒場を仕切る女が あの中国娘たちは自分が買って運ばせた女なのだと言ってきました

それまでずっと娘たちは連れていけないから どこか信用できる相手に娘をたくそうと思っていたプリントでしたが

この町で働く中国人のボーイの龍(ロン)は 娘たちが「安心できる場所は この国のどこにも無い プリント達と一緒にいたがっている」
そう通訳して話してもおりました

龍に娘たちに国の料理でも作って食べさせてくれーと預けてきたプリント達が留守の間に 女がいるとならず者達が襲ってきて 止めようとした
龍と 娼婦だったノラ・ジョーンズ(グレタ・スカッキ)は怪我をします

娘達の悲鳴を聞いたプリントらが駆け付け 急きょ町を出ることに 龍とノラも一緒です

娼館の女主人が脅しにかかりますが 油断なく銃を構えて 彼らは町を出ていきました


女主人はたちの良くない連中を使って追手をかけます

その中の一人は出所して間もないエド 自分を告発してムショ送りにしたと思った旧友を殺しています
出所したばかりで金がない 
旧友が自分だって金はないーと答えると せめてコーヒーの一杯くらいはーと頼み ガンベルトを外して 丸腰となり害意はないと見せかけて
背を向けた相手を 背後から殴り倒して それから射殺し 旧友の家には放火しました
卑劣で残酷な男です


そのエドに 告発したのはノラだと娼館の女主人はたきつけるように言いました

プリントとトムは そううまくいっている仲でもなくて でもプリントは言います
「運命には逆らえん 流れに身を任せんとな できればこれからでもオヤジさん譲りの度胸を見たいもんだな」

プリントはトムの両親の馴れ初めや若い頃のことなども話し だんだんと二人は打ち解けていきます

殴られて鼻を折られた傷をプリントが消毒し また頭を割られた龍の傷を縫っての手当てもありました

夜の食事の憩いのひと時
プリントは自分の過去なども少し話します「女は解読できん エジプト文字みたいだ だが実のところ さっぱり理解できん」

結婚はむずかしいものだーなんて話になります

トム「俺は 馬と添い遂げるよ」

ところで女衒の男に乱暴されていた娘は とうとう移動する馬の群れに飛び込んで自殺してしまいました
同じ馬車に乗っていたノラが止めようとしたのですがー

こうして もとは5人いた中国娘は3人になってしまいました


ある時は インディアンが現れ ここは先祖伝来の彼らの土地だから 通行料を払えと言ってきます
馬2頭をと言われて 馬1頭でと交渉にあたるヘック

インディアンの一人が 中国娘に目を止めて「なんであんな美人が白人男と一緒にー」なんて言ったので もしや襲撃あるかと心配になりましたが
それはありませんでした


娼館の女主人が雇った追手たちの気配を プリントらも感じていました

「気のせいかもしれんが なんだか後をつけられている気がする」とプリント

同感だというトムはプリントと話し合います


プリントは追手たちを話すと一人夜営をします
「あとは 行き当たりばったりだ」

陰で油断なくトムはライフルを構えていました


「今夜はついていたと思え また来るからな」
不吉な捨て台詞を残して エドらは一旦は去っていきます

彼らは プリントらが輸送している馬を売った金も狙っていたのでした


プリントらは悪者を追う保安官とも行き会います

憩いのひと時の夜には ヘックが「きらきら星」の弾き方を中国娘の一人に教えて「すじがいい」とほめたりも

ノラはプリントに尋ねます「シェリダンに着いたらどうするの わたしは貴方が何か言ってくれるのをずっと待っていたの」

プリント「悪気はなかったんだ」

ノラ「おやすみなさい」

ノラは いつしかプリントと家庭を持って中国娘たちと家族のように暮らしていけたらーと夢を持ったのかもしれません

決して今まで幸せな人生ではありませんでした
見てきたのは ほとんどひどい男ばかり



プリントは追手からの用心で道筋の計画を変えるーとトムに話します
悪路を通って 直接に馬の飼い主に馬を届けると

厳しい道無き道を無事に通って 馬の買い手のモントクリーフ氏へ馬を届けることができました


戦争景気で 馬の需要があって 思っていたよりも随分と多くのお金になります

モントクリーフ氏は良い人でした 馬を運んできた彼らを歓待してくれます

「こんなに賑やかで楽しい食事は久しぶりだ」と

ずっと長いこと風呂にも入れなかった彼らは漸くこざっぱりした姿になっています

娘達もノラもきちんとしたドレスを着用して 綺麗に髪も結っています


娘達が部屋に休みに行き プリントはノラに言います

昔 一度 所帯を持ったが失敗したのだと 
「あんな辛い気持ちを味わうのは もう無理だ」
娘が6歳の時にプリントのせいで事故にあって死んでしまったのだと
まだ 心の傷が癒えていないのだと


ノラには中国娘達の世話を頼むと言うプリント
きちんとした安全な街で育ててほしいと

娼婦であった過去をひけめにも思うノラには それでも一緒になりたいーとは言い出せません


部屋を出て外へ行くプリント

外にはトムがいました
トムは言います「はぐれた馬が何頭かいるだろう 」金になるから 明日 捜しに行くつもりだと

ここでプリントは白状します 牧場を売って 輸送する馬の購入代金にしたことを 元手がなりなかったから

そしてトムの取り分を渡します 多さに驚くトム
プリントは言います「イチからやり直せるだろう」と 3と呼ぶ娘とトムがいい雰囲気なのをプリントは見ていました

3と呼ばれる娘は 中国娘の中で一番のしっかり者 いつも他の娘達を励ましていました

勝手に牧場を売ったことを謝り「仲直りしよう」とプリント


翌日 牧場の主人のモントクリーフ氏は購入した馬を移動の為に留守にして トムもはぐれた馬を捜しに行き プリントは手ごろな土地を捜しに
街へ出かける準備をしていました

中国娘達は外で楽しく遊んでいます

そこへ現れたのがエドら追手でした

エドを見たノラは娘達へ建物の中に入るように言います

しかし追手たちは 建物の中まで押し入ってきました


バイオリンが得意なヘックは ならず者の追手に射殺されました

騒ぎに駆け付けたプリントは エドらに銃で脅されて出て来るノラと娘達の姿を見ます

武器を置いたプリントを エドらが捕えて 押さえつけ暴力をふるいます

プリントのあげた奇声に 戻ってきたトムは異状を悟り 武器を構えて用心しつつ状況を確認

プリントを押さえつけている男達を撃ちます


プリントは自分の男性自身に向かって潰す為に ふりあげられていたハンマーを拾い トムを撃とうとしていたエドの脚を殴って斃します

動かなくなったエドに「あの娘(こ)達に指一本触れさせん」とプリント


ただ一人 馬に乗って逃げようとした男も トムが銃で撃ち殺しました
狙いは確か いい腕をしています
危機を救ってくれたトムに 「有難う」とプリントは言いました


雪降る中 馬車がやってきました

ノラと中国娘達は乗り込もうとしています 一人の娘は「行きたくない いや・・・」と 
それでもさとされて馬車に乗ります


トムは3と呼んでいた娘に言います「これでもう お別れだな 
最後に一言 言わせてくれ
ただ黙って俺の話を聞いてほしい
いつか 俺に手紙をくれないか 

お前が幸せに暮らしているのか 知りたいんだ」


ノラも「さよなら」とプリントに言って馬車に乗り込みました

いよいよ馬車が動こうとしています

一度は馬車に乗った3の娘でしたがー

彼女は馬車を降りました

トムは笑顔になります


そして どれほどの時間が流れたのか

1912年 ワイオミング州というテロップが入ります

中国人の龍が届いた手紙を受け取ります
それは遠くの街で暮らすノラからプリントに届いたものでした

ーこの手紙が無事に届くといいのだけどーという言葉で手紙は始まります

それには二人の中国娘が実に美しい娘に育ったこと
ー時間は私達女には特に残酷ですーと自分の老いを嘆き 更にこう続きます
ーいまも あなたと過ごした夜を夢に見ます 心にあるのは あなた あなただけです
人生を取り戻してくれたあなたに 心からの感謝をこめて

ノラ・ジョーンンズー




中国娘二人は教養を身に着けて中国へ帰ってのちに死んだこと

亡くなったノラはプリントの横に眠っていることーをテロップが伝える

ならば この手紙の後 もしかしてプリントはノラを迎えに行って最後は夫婦として過ごしたのかしらとも思います

トムは3の娘と結婚して幸せであったと



この作品は アメリカ・カナダ制作のテレビ映画であるそうです
前後編と冗長に感じる部分もありますが こういう暮らしや時代があったのだと

西部の男達  紳士の心持つ 不器用なカウボーイもいたのだと

他人の痛みを思いやれる 強くて頼れる優しい男達が出てくる映画です

















今野敏著「欠落」 (講談社文庫)

2016-05-10 09:43:38 | 本と雑誌
欠落 (講談社文庫)
今野 敏
講談社


たまにうっかりして既読の本を勘違いして買ってしまうことがあります
これもその一冊

でも買ったからには読みました
だから再読でもあります

「同期」に続くシリーズ第二作

宇田川の同期の女性の大石が 交換される人質となり その後行方不明となる
前作「同期」で警察を懲戒免職となったことにされている同期の蘇我から 宇田川に電話が入る
その電話は宇田川の勘に触れた

成長途中のまだ若い刑事の宇田川
ベテラン刑事の中でもまれながら 事件にぶつかっていく


↓は 以前に読んだ時の感想です

{「同期」続編
捜査一課の宇田川刑事の同期の女性刑事の大石が 立てこもり事件の人質の身代わりとなったあと犯人と共に行方不明になった

また殺された身元不明の女性の捜査をしていた宇田川は思い出す 似たような未解決の殺人事件があったことを
わけありで警察を辞職したことになっている宇田川の同期の蘇我から連絡が入りー


公安も絡むこの事件には別の顔があった


大石と蘇我と宇田川の同期の絆と 真実を追求するためにー動く刑事たち
俺たちは真実を知りたいー



身元が分からないのも道理 殺されたのは日本人女性ではなかった


刑事というより諜報部員のようなー蘇我

一生 そういう生き方をするのだろうか}


ちょっと調べてみましたがシリーズ次作は まだ本が出ていないようです