まずは本の帯から
{『アイスクリン強し』『若様組まいる』に続くシリーズ第3弾登場! 開戦前夜、若様たちに降りかかった災難ーそれはお見合いだった!
一見平和そうに見える明治の世に、不穏な空気が漂いはじめていた。
数年経たない内に 戦争が始まるかもしれない
小泉琢磨は、戦へと突き進む一派の意向を押さえるべく、密かに動いていた。
が、このままでは開戦派のやりたいようになってしまう、そう懸念した琢磨は、今以上に仲間を集めようと考える。
そしてその秘策がなんと、「若様たちのお見合い」だったのだ!
一人目は一番の難関であろう、園山薫で・・・・・。
お見合いをさせ、縁組をし、開戦派に対抗する同志を増やそうというその魂胆、果たして?!}
↑本に入っていた表紙カバー絵からの人物紹介ですがー園山薫の絵と長瀬健吾の紹介文か入れ替わっているんじゃないかーって思いました
私の勘違いかもしれませんがー
殆どが元旗本の子息という長瀬を大将のようにした若様組と呼ばれる若き警官達
そんな彼らを贔屓する小泉琢磨はいわゆる成金である 維新後の商売に成功し大きな貿易もしている
琢磨には一人娘の沙羅がおり 彼女は長瀬の幼馴染でもある
「園山・運動会」
美男だが 一見優男の見かけに反し 異様なまでに腕が立つ元三千石の若殿様の園山が見合い計画の一番手となった
女学校の運動会で見合い相手に初対面ー
その見合い相手の娘の駒子は 親子ほども年齢の離れた男・青川に付きまとわれ 困っていた
青川に警官についても暴言を吐かれ 「懲らしめろ」と言われて若様組は動く
青川なる男はそも何者なのかー
調べると 駒子のおばにふられた男であると
ここで若き警官の一人がまとまる
「小山と小沼・川開き」
名前も似ていて間違えられやすい小山と小沼に同時に見合い話が来た
だが人間違いで互いの見合い相手は別人
警官であることから相談を受けての悪者退治
小山と小沼は互いの伴侶を見つけることに
「加賀・百花園」
学問ができるわけでもない 腕も立たない そんな加賀は写真で一目惚れ
柄にもなく奮闘するもー失恋
小泉の小麦粉と軍と ずるした人間が懲らしめられる
そして加賀は失恋に泣く
「長瀬・居留地」
長瀬に来た縁談も難問付きーだった その解いた謎は小泉の娘の沙羅につながっていた
娘ながら商売の勉強で海外に行きたいという沙羅
沙羅に想いを寄せつつ 告白できずにいた長瀬
長瀬の見合いは壊れ 沙羅も自分の結婚相手は自分で決めると
時代の流れは若様組の面々や周囲の人々にも押し寄せている
「真次郎・亜米利加」
沙羅のイギリス行きに手を貸していた為に小泉の怒りを買い 取引が無くなり真次郎の洋菓子店は潰れた
真次郎はアメリカへ行くことを決心する
そして沙羅も準備をすすめる中 小泉琢磨は襲われた
若様組の活躍で小泉を狙う男はやっつけられる
みかけの優男ぶりから逃げようとする男は園山に向かっていくが 一番凶暴なのは園山なのだ
沙羅も真次郎も海外へ
長瀬は言う
「道を踏み出せば、きっとその先に明日があります」
仲が良かった彼らの未来は それぞれに分かれていくようでもある