夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「ルルドスの海から」-6-

2017-08-16 19:57:35 | 自作の小説
日常のささやかな不満は幾つかありつつも 何か起きて振り返った時に それでもあの時は幸せだったと思える瞬間が人生にはある

喪って初めて大切だったと気付く

イリアッドとダイレントにとってのこの夜がそうだったかもしれない
小さな頃から好きだった食べ物
バカを言って過ごした時間
これからも数え切れないほどあると思っていた時間
同じ場所にオランプという人間がいたとしても



「それでオランプ 王は何を恐れている」
酔いに任せたかのようにイリアッドは存外真剣な眼で尋ねる

「何故 恐れていると?」
暢気な表情で問い返すオランプ


「ソロクレスは自分の事なら神経質にならない
肚を割って話すなら オランプ 君は我々が気付けずソロクレスが気付いたと同じ事に気付き その案じられる大事をソロクレスに話した
ゆえにソロクレスは君を信じ 頼りにもしているーと見ているんだ
記憶を失っているが君は 君の国ではそれなりの地位にある人間に思える」

イリアッドの言葉はダイレントにこそ聞かせようとしているようだった


「人殺しのならず者かもしれませんよ」
オランプが浮かべた笑みは消えない


「もしも君が人を殺すなり罪を犯したなら それなりのやむを得ぬ事情があったのだろう
君からそういう荒(すさ)みは感じないが」

オランプは広げた左の掌をぐっと閉じ軽く首を振った
「己(おのれ)の年が幾つかも思い出せぬ」


そのオランプの横顔は心ならずも高貴さを漂わせていると悔しいがダイレントは認めざるを得ない


「近々 王自ら話されると思う 王は今己の考えをまとめる材料集めをしておられて その内容を話す許可はわたしは得ていない
すまないがー」
それが話せる精一杯だと言外に匂わせるオランプ


「わかった」頷くとイリアッドは言葉を続けた「長い秘密は国を乱す 良かれと思って隠したことが逆となることもある
わたしもダイレントも君を疑ってはいないが悪く思う者もいる
王が大切に思う人間は わたしにも大切だ
心していてほしい」


「いつか友と呼んでもらえたらと思っている」
オランプの言葉にイリアッドは静かな笑みを浮かべた

この夜のイリアッドのオランプとダイレントの間の溝を埋めたい試みは そのまま他からの影響が無ければうまくいったのであろうに
ダイレントはオランプを受け入れてもいいのではと心が傾いていた

揉め事を避けたいイリアッドの気持ちも自分を案じる心もダイレントに届いていた
安心して背中を向けられる得難い友 イリアッド

イリアッドと同じ心がダイレントにも持てていたならー
その機会は幾度もあったのに


魔の囁きはダイレントを呑みこんでいく
ソロクレスは独り身だ
ソロクレスに何かあった場合 その地位と権限はディアネージュとその夫に引き継がれる
いまならディアネージュは身ごもってはいない
よそ者の子にこの国を継がせてもいいのか
オランプが居なくなれば・・・・・・
そうすれば以前通りになる

全部のことが

ずうっと成長を見てきた美しい姫ディアネージュ


機会を逃さず大胆に勇気をもってことを為せ

繰り返し繰り返しの囁きはダイレントの心を呑みこんでいく

プチ贅沢^^;

2017-08-16 14:31:44 | 子供のこと身辺雑記
荷物持ちをしてくれる長男が休みで家に居る時にお買い物♪

買い物終わりがお昼ご飯時間になるように行ってきました
家に帰る前に最寄りのお店(笑)でお昼ご飯を食べて帰れるようにって☆

予定通りあと5分で家ーという距離のお店に寄ってきました













ポタージュスープにメインおかずとドリンク付きの簡単なランチセットなのですけれど
かき氷も頼んでしまいました

私が抹茶金時(宇治金時ではないらしひ) 長男が苺のフラッペ

涼しい喫茶店の中で食べるかき氷は思ったより美味しくなかったのだった
シロップの味かなあ いささか残念

でもまあ夏にかき氷を食べた・・・一応

テレビで季節柄かき氷特集などしているのを観てしまうと 食べたくなるんです

右腕が本調子になるまでは 猫トイレの砂とか犬さんフードとか 調味料類やドリンク類を買う時には暫く長男を荷物持ち要員とするつもりです




遅ればせながら買ってきた茄子に割りばしを刺しただけのおうまさんを仏壇に

(茄子は牛に見立てるのでしたっけね^^;)