事件に関しては読むだけで記憶している岩倉剛(いわくら ごう)
離婚を前提として妻子と別居中
両親が離婚すると娘の大学への進学に差し障るということから籍は抜いていない
20歳ばかし年下の恋人がいる
まだ正式には離婚していないのにーここが弱味といえるかもしれない
未解決の事件について考えるのが好きでいつか本にしたいと思っている
岩倉は他の署が逮捕した容疑者が裁判で無罪となり その容疑者の田岡が暮らす家が自分の属する署の町であったことから 様子をみてくるように言われる
人は一度逮捕されると 周囲は実はやっているんじゃないか
人殺しが近所に住んでいては恐ろしいーと思う
その暮らす家に石を投げたり落書きしたりー
無言電話をかけたりー
田岡の無罪判決が許せない男 光山は幾度か田岡の家まで押しかける
岩倉は田岡をよく知る元警察官の協力を得て 田岡の家がトラブルに巻き込まれないように動くのだが
光山は死んだ 殺されたらしい
ネットに流れる無責任な噂
岩倉は自分をつけ回す 刑事にも手を焼く
どうにも嫌な男なのだ
父親が自殺 それでも暮らす家を離れたがらない病身の母親 身を寄せ庇い合ってきた兄弟
真面目に生きてきた兄は 弟を守ろうとしていて
全てが終わってくじけず生きていこうとする田岡
ここが この作品の救いかもしれない
世間から冷たく見られ嫌がらせを受けても 自分の為に家族の為に働く
「市民の役に立つのが お巡りさんの仕事なんだよ そうあるべきなんだ」
そして事件があれば 正しい犯人を 本当の犯人を捕まえる
捜査ミズからの冤罪はあってはならないー
そうした考えの岩倉はたびたび捜査会議の中で浮き反感を持たれることもある
50代 若い頃ほど熱くはならないが 枯れるトシでもない
そんな岩倉を主人公とするシリーズです