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ハンムラビ法廷~初恋はツンデレ判事!?~ DVD-SET1 |
エル(INFINITE),Ara,ソン・ドンイル,リュ・ドクファン,イ・エリヤ | |
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン |
レビュー一覧は、こちらから。
チャオルムは、ダインの言葉で少しは気持ちが軽くなったようです。
だからと言って、図々しく罰を逃れ、反省もせず、何の罪の意識も無い輩に対して、どう立ち向かえば良いのだろうかという思いが消えたわけではありません。卑劣にならずに戦う術は無いのだろかと悩んでいました。
そんなチャオルムに、祖母は言いました。
「80年以上生きてきた経験から言うと、最も醜いもの、最も美しいもの、最も悪いもの、最も善いもの、最も残忍なもの、最も同情心があるもの、それはすべて人間だった。人がこの世に生まれて来た理由は、忍耐力を学ぶためなんだと思う。だから、どんな事でも簡単に諦めちゃダメだ。」
この作品、人の犯した罪を公平に裁こうと悩み、苦しむ判事たちの姿を描いているせいか、心に沁みる台詞が数多く出て来ます。
これまでも、何度も“なるほど・・・そういうことか”と思わせてくれた台詞がありました。このチャオルムの祖母の言葉にも、私は新しい考え方を教えられた気がしました。
次にチャオルムを担当したのは、ある非行少年の事件。
母親にゲームセンターに置き去りにされた過去を持つ少年ガオン。
元々は、知能指数も非常に高くて問題の無い子だったのですが、ある時ボンドを吸引することを覚えてしまい、生活が激変してしまったのです。
ボンドを買う資金欲しさに古物商から何度も商品を盗んだりして、何度も捕まっていました。今回も、保護観察中なのに、同じような事件を起こしてしまったのです。
心優しく親切な牧師が保護者として育てて来たのですが、以前はとても良い子だったガオンが、ボンドに含まれる有害物質のせいで、知能低下を引き起こしただけでなく、彼を壊してしまったと言える状況でした。
天使のような子だった・・・と、牧師は言いました。
でも今は、牧師自身、どうすれば良いのか、わからない状況でした。
チャオルムは、ガオンや仲間に会いに行きました。
そこで彼女が見たのは、行き場の無い少年たちがボンドの吸引で朦朧としてる姿。
そして、教会には、ガオン以外にももっと幼い子も保護されているのを知ったのです。
知れば知るほど、心が痛む現実がそこにはありました。
何とかしなくてはいけないとチャオルムは思いました。
まずは、簡単にボンドが手に入ることを止めようと、バルンと一緒に文房具店を回り、使用目的が疑われる場合は、決して売らないよう説得して歩きました。
ボンド吸引が心身に与える影響を訴えるビラも配りました。
その様子が、ニュースになったので、ハン部長判事はまた問題が起こるのではないかと心配しました。
何故止めなかった!と、バルンを責めたハン部長判事。
すると、
「約束したんです、手伝うと。失敗できるようにと。」
と、バルン。
その言葉を聞いて、ハン部長判事は二人の関係を察しました。
バルンは既にチャオルムに一度告白してますから明白ですが、その時点で特別な感情を持っていないと言ったチャオルムですが、今は、確実にバルンに惹かれてます。それを自分で気づいているのか、いないのか・・・。
バルンは、活動が公になったのを幸いと考え、もっと仲間を増やすことを提案。
首席部長判事にも、問題解決型裁判所を目指してはどうかと提案しました。
国民が喜ぶスローガンではないかとね。
許可を得た二人は、青少年問題対策会議を開きました。検察庁、市民団体、青少年相談所、法務省等と手を携えて考えていこうとしたのです。
今後への対策は着実にとれそうですが、今現在症状が表れているガオンのような子は救えないかもしれないと、保護監察官が言いました。
難しいでしょう。
でも、簡単に諦めないでくださいとチャオルムは頼みました。
そんなとき、ガオンがいなくなりました。
必死に探すチャオルムと牧師。
見つけました。ガオンは、ゲームセンターにいました。自分が捨てられた場所でした。
駆けつけたチャオルムを見て、ガオンは泣きながらしがみついて来ました。
オンマ・・・と。
ガオンが発した言葉を聞いたのは、初めてでした。
ガオンは、チャオルムに心を開きました。まっすぐに目を合わせました。
もしかしたら、またボンドに手を出すかもしれません。
でも、チャオルムはガオンに約束したのです。絶対に諦めないと。見捨て無いと。
チャオルムの活動を知ったヨンジュンが、子供たちをカンボジアで行う予定の慈善イベントに参加させたいと提案してきました。
飛行機に乘った事が無いと聞いたからです。
チャオルムも同行することになりました。
気に入らないのはバルン。勿論、ヨンジュン絡みだということと、2日間も休みを取ったと聞いたからです。
以前ヨンジュンが言ってた言葉が頭を過りました。チャオルムは財閥の中でいる方が似合っているという言葉です。
チャオルムがいない部屋が、どれほど寂しいか、バルンは嫌というほど感じることになってしまいました。
ところが、チャオルムが予定より早く帰って来たじゃありませんか。
機体の不具合で引き返してしまったのです。
子供たちは、別の便で改めて出発したので、本来ならば、チャオルムも一緒に行く筈だったでしょうね。
でも、チャオルムは、ヨンジュンと一緒にいたくなかったのかもしれません。
飛行機や空港で我が儘だったり無作法だったりする人たちを目にした時、ヨンジュンが言ったのです。
「庶民は皆善良で金持ちは極悪だと見なす韓国人、滑稽じゃないか?人間は貧富に関係無く利己的で卑しい。ただし、金があれば寛大になれる。慈善活動もできる。力があるって、良いぞ。」
チャオルムは、皮肉っぽく言いました。
「あなたの家族の保有株式は5%未満でしょ?たとえ支配株主であっても会社資産の所有者じゃないわ。飛行機も会社の所有だわ。“うちの・・・”じゃない。」
創業者一族は優遇されるものだとヨンジュン。すると、チャオルムは続けました。
「あなたが言う“力”って、卑劣な方法で得たものじゃ?」
流石にヨンジュンも気分を害しました。
理由が何であれ、バルンは嬉しくて笑顔を我慢出来ませんでした。