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オン・ダルがカジンの事を知ってると言ったのは、刺客を知ってるという意味でした。
つまり、一目でカジンを刺客だと察したってわけです。
カジンは、王宮の女官だと嘘を言いました。
オン・ダルはイマイチ信じて無さそうです。カジンが剣を持っているからですね。
でも、言いました。
「良かった。こんな綺麗な女が刺客だったら悲しくなるからな。」
まぁ、カジンの嘘を信じたフリをしてあげたって事のようですね。
オン・ダルは、カジンの腕の傷の手当をしてあげました。
「今後は人を傷つけないで、自分の事も守れ。大切な命だ。」
と言って。
オン・ダルは父亡きあと、サ氏夫人を養母として山奥で二人で生きて来ました。
世の中の事には一切関わらず、バカのオン・ダルとして。
スンノ部族の幼馴染プンゲが村で暮らせと呼びに来ても、応じませんでした。
父オン・ヒョプ将軍は、逃げようと思えば逃げられたのに、そうしませんでした。部族の皆を守るために。
「復讐などするな。この世には怒りも憎しみも無くて良い。どうか平凡に生きて・・・いや、むしろバカとなり、ひっそりと穏やかに生きるのだ。」
と言うのが、息子ダルに残した言葉でした。
そして、オン将軍は、部族の民やダルたちの目の前で処刑されてしまったのです。
その夜、サ氏夫人は、自らの両目を焼きました。ダルが危険な行動を起こそうとしたのを、そうやって止めたのです。目の不自由な母親を置いて行くのかと。
ダルは、結局、折れた宝刀を埋めた場所の意味を聞かないままでした。
当時、平原王はお酒と女に溺れて政治を省みない状況でした。民もそれを承知でした。
政治は、有力な部族長たちによって良いように回されていたということです。
天誅房も、もしかしたら彼らの息がかかっているのかもしれません。何せ、王族を狙っているのですから、部族長たちにとっては邪魔な者を消してくれていると言っても良いでしょうし。
王はますます孤立していくわけですね。
カジンは王宮に忍び込み、女官に成りすましました。
あんなに簡単にできるわけ
ヨン王妃が死んだ後、平原王の猜疑心はますます強くなっていまして、毎晩寝所を変えるほどに怯えています。だから、平原王を殺すにも、居場所を掴むのが厄介ということです。
偶然、ピョンガンの弟ウォンから、姉ピョンガンの祭祀に使うものを託されたカジン。
ピョンガンの住まいだった館に向かいました。
そこにいたのは、ピョンガンの乳母コンソン夫人。
コンソン夫人は、鼻歌を歌いながら、裁縫をしていました。
その歌を耳にした瞬間、カジンの脳裏に、乳母の背に背負われて聞いた光景が浮かんだのです。
部屋のツクリにも見覚えがありました。
こっそりと抜け出していた秘密の通路がある場所の記憶も浮かびました。
訳も分からず無意識のうちに通路を開ける仕組みに手を伸ばしたカジン。
その様子をコンソン夫人が目にしました。
知っているのは、ピョンガンだけでした。
「王女様。」
慌てて部屋を出て行ったカジンの後をコンソン夫人が追いましたが、見失ってしまいました。
カジンも動揺していました。
また激しい頭痛がしました。
翌日が祭祀でした。
カジンは舞を練習している巫女の様子を観察し、その舞を覚えました。
そして、一人の巫女を監禁し、成りすましたのです。
妻や娘のための祭祀だと言うのに、平原王は二日酔いの状態で、ふらふらです。
臣下たちは皆、眉をひそめました。
祭祀の警備を担当しているのは、親衛隊。その長コ・ゴンは、ピョンガンの武術の師匠であり、ケル部族長コ・ウォンピョの息子です。
しかし、父親とは少し考え方が違うようです。
コ・ゴンは落ちているメモを拾いました。
『巫女が王を狙う』と書かれていました。
既に奉納の舞は始まっています。
カジンも加わっています。顔を半分隠したマスクをつけているので、一見すると皆同じように見えます。
コ・ゴンは巫女の控室のような場所を調べに行きました。
すると、そこに一人の巫女が縛られていたのです。
刺客が紛れ込んでいると、察せられました。
父コ・ウォンピョに危険だと知らせました。しかし、コ・ウォンピョは動きません。他の部族長も同様です。
儀式を中断するのは良くないから、よく見張るようにと言うだけです。
王殺害の黒幕は、父親たちだとコ・ゴンは気づいたでしょうね。
平原王が荒れた生活をしているのは、後悔と罪悪感に苛まれているからでした。
側室のチン妃や部族長たちの言葉にまんまとだまされてヨン王妃とピョンガンを殺してしまったことです。
ウォルグァンは、寺にはいませんでした。長い間、修行の旅に出たままだったのです。ヨン王妃との不倫なんぞと言うのは、出鱈目だったと、襲撃の後で知った平原王。
もう、遅かった。ヨン王妃殺害の命は実行されてしまっていたのです。
平原王は、ヨン王妃の遺体に縋って泣きました。
その時の苦しみが、祭壇の前に立つと蘇ってきた平原王。
お酒の影響もあって、精神的に混乱してしまい、舞を止めろと、巫女たちの中に入って行きました。
神聖な祭祀を止めてまでお酒を飲む平原王の姿は、とても国を統治できる王の姿ではありません。
コ・ゴンは心配そうな、哀れな目をして平原王を見つめました。
部族長たちは、ほくそ笑む感じです。
平原王は、巫女の中にいるカジンに目が留まりました。
王の目には、マスクをしていても、それがピョンガンに見えたのでしょうか。それとも、ヨン王妃に
よろよろとカジンに近づいて来ました。
周囲の目がカジンに集まります。
マズイと思ったカジンは、咄嗟に火薬を投げつけ、煙幕を張りました。
煙幕の中で、王を殺そうとしたのですが、親衛隊とコ・ゴンによって阻まれてしまったのです。
しかし・・・カジン一人かと思ったら、臣下の中に仲間がいましたね。剣を投げてくれましたから。
とはいえ、平原王の暗殺は失敗してしまいました。
カジンは王宮から逃走。
追っ手のたくさんの兵から必死に逃げました。
ところが、逃げている最中も、カジンを失った記憶が襲って来たのです。
そこここで、同じ経験をしたことを思い出しました。
追い詰められて、崖から転落しそうになった時、またもオン・ダルが
オン・ダルは、薬草を取りに来ていたのです。
オン・ダルを庇って、カジンが矢に
オン・ダルはカジンを背負って逃げました。
連れて行ったのは、自分の家。
手当てをするとき、カジンの体に巻き付けられていたたくさんの武器を見つけたオン・ダル。
刺客だと確信しました。
そして、何か事情があるに違いないと思いました。
サ氏夫人は、官軍に自分たちの事がばれるのではないかと、常々神経をとがらせています。
だから、いくらオン・ダルの命の恩人だと言っても、カジンを住まわせるのは賛成できませんでした。
まぁ、大怪我をしていると言うので、無下に追い出す事も出来ないと考え、渋々引き受けた感じです。
翌朝には、カジンは意識を取り戻しました。動きも普通に見えます。
回復早いわ
ノー天気なオン・ダルと盲目の母親という組み合わせ。
カジンはこれまでの自分とは正反対の二人に戸惑いましたが、悪い気はしなかったようです。
そんなカジンの元に、天誅房のタラ・ジンとタラ・サンの二人が現れました。
ジンとサンは双子で、カジンと同じ刺客です。
カジンが作戦に失敗し、逃走していると知った頭のトゥ・ジュンソは、すぐさま彼らにカジンを探すよう命じました。官軍より早く見つけるのだと。
で、あっという間に見つけたってわけですね。
サ氏夫人は、カジンの持ち物の中に剣があることを知りました。
昨晩の麓の騒動が、カジンのせいだと思いました。女官なんかじゃないと。
刺客だと、サ氏夫人も気づきました。
刺客は、顔を見られた相手は必ず殺すのが通常。自分たちも危ないと思い、オン・ダルにカジンを追い出せと言いました。
でも、オン・ダルは怪我が治っていないから・・・と反対。
そんな時オン・ダルが家の周囲に何重にも仕掛けている罠が壊されていると聞いたのです。
何者かが、来たと思ったオン・ダルは駆け出しました。
自分たちがと言うより、カジンが心配になったようです。
罠を壊したのは、ジンとサンでした。
オン・ダルたちが単なる民じゃないと感じていました。
そこに、オン・ダルがカジンを呼ぶ声が聞こえたのです。
ジンが殺そうとしたのを、止めたカジン。
顔を見られた人間を生かしておくことは天誅房の掟に反する行動でした。
大切な命だ・・・と呟いたカジンを、奇異な目で見たジン。出来なければ、私たちが・・・と言いました。
サンが言いました。
「他の方法がある。夫婦になれ。天誅房の人にしてしまえば、生きられる。」
カジンは悩みました。
殺すのか、夫婦になるのか・・・。
もう、オン・ダルを殺したくはないと思えていたんですね。
あの罠は何?とカジンが聞くと、獣が怖いんじゃない、人が怖いんだ・・・とオン・ダル。
都に住まない理由は?お母さんの目どうしたの?・・・とカジンがいろいろ聞きました。
でも、オン・ダルは言葉を濁すだけ。
何か言えない事情があって、こんな山奥に罠を張り巡らせて住んでいるんだとカジンも察しました。
穏やかで静かな時間が過ぎました。
カジンはおそらく初めての経験だったでしょう。
コ・ウォンピョは、息子のコ・ゴンを王宮の守備隊に任じました。
刺客を捉えろと言いました。
コ・ゴンは捕らえて良いのかと聞きました。
つまり、父たちが画策し、遣わした刺客を捕らえて良いのか?と言う意味ですよね。
考えすぎだと、コ・ウォンピョ。
しかし、コ・ゴンは自分の予測が当たっていると思っていました。刺客を捕まえるということは、一族の恥をさらさないためだと考えているのです。