池内紀氏の著作。
著者は、70歳になった頃から、手帳に日々気が付いた事を書き留めるようにしたそうです。
なにせ、
“老いるのは初めての経験”だから。
“未知の冒険が始まる”のだから。
確かに
結構、あちこちで頷ける話がありました。
世間でよく言う“体は老けても心は老けてない”と言う言葉。
それは錯覚だと著者は一刀両断。
心は老けて無いと思う事自体が老化の印だと言います。心も老けるからこそ、人生の別の局面が見えてくるのだと。
老いたからこそ、初めて若さがわかるのだと。
なるほど
TV等で老いの問題を取り上げる事も多いですが、たくさんの老人を取材してはいるけど、まとめるのは老人ではありません。せいぜい50代くらいの人たち。
だから、ある程度問題に接近出来ても、核の部分は作っている人には理解出来ないわけです。
老いの問題は老いて行く自分が一番詳しいわけで。自分の老いを通して老いて行く問題を学べてるわけです。
『誰もが自分のスペシャリストになる』
なるほど
笑えて、頷いて、でも少々意見を異にするところもあって、新たな考え方、見方を気づかせてくれる本でした。
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