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「ヤツがついに現れた。」
オ・ヒョンジェが呟きました。
犯人の痕跡は指紋一つ残っていませんでした。ハッカ飴だけです。
広域捜査隊1チームの面々は、呆然としてしまいました。警戒していた彼らの目の前で殺されてしまったのですから。
チェ課長は、現場に来ると、ファンチーム長を散々に叱り飛ばしました。
ハッカ飴があったことから連続殺人事件だと言うと、それすら否定したい感じです。
そして、ナ・ジュンソクが狙われていたことを事前に察知していた理由を問いました。
チェ課長は、ファンチーム長の背後に誰かいると睨んでいるのです。
ファンチーム長は、総合的に判断して・・・と曖昧に答えました。決してオ・ヒョンジェの事は口にしません。
スヨンは現場をゆっくりと見回しました。
まるで、目に焼き付けるように。
そして、オ・ヒョンジェの元に向かったのですが、その姿をイ刑事に目撃されてしまいました。
勘の良いイ刑事は、スヨンの後を付けました。
オ・ヒョンジェのアジトに入って行くのも確認しましたが、その場所の意味はまだ分かっていません。
現場の説明をしようと思って・・・とスヨンはオ・ヒョンジェに言いました。
しかし、オ・ヒョンジェは、スヨンの動きが遅いと言いました。現場の状況から危険を予知し、動く、そのスピードのことを言っているのでしょうね。
お前の価値は何だ・・・と、オ・ヒョンジェが言いました。
「ピクチャリングなら機械でも代用出来るし、もっと有能な者も多い。お前の価値は経験則に惑わされないことだ。人の記憶は経験則によって無意識に取捨選択される。だが必要なものを見落とすなら俺にとって不要だ。」
もう帰れ・・・と突き放すように、オ・ヒョンジェは言いました。
帰ろうとしたスヨンに、オ・ヒョンジェが声をかけました。用心しろ・・・と。
スヨンは“ヤツ”に知られてしまったからです。
現に、“ヤツ”は今回の事件前に、スヨンの後をつけていましたからね。
スヨンはファンチーム長に言いました。
悔しいです・・・と。
私もよ・・・と、ファンチーム長。
スヨンは、5年前の爆発事故の事を聞きました。
「あの日を境に私もヒョンジェも変わった。時々、地獄にいる気分よ。」
“ヤツ”は今どこに?とスヨン。
「ごく近くから私たちを監察してるかも。」
ファンチーム長も、5年前の事件を引きずっていると、スヨンは知りました。
ナ・ジュンソク事件の時、スタジオのテーブルにハッカ飴を置いたのは、番組スタッフでした。
知らない男から、報酬を受け取って置いたと証言しました。
それと、男の手からガソリンの匂いがしたと。
ファンチーム長は、ぴんっと来ました。マニキュアだと。
“ヤツ”は指紋をつけないために、指先にマニキュアを塗っていたのです。
“ヤツ”はスヨンの行動を見張り、下宿を突き止めていました。
そして密かに部屋に入り、情報を得ようとしました。が、家具も無い寝に帰るだけの部屋です。目ぼしいものは何も無いと思われました。
しかし、手帳を見つけたのです。
破られたページがありました。
鉛筆の黒鉛で次のページを塗ると、破られたページに何が書かれてあったのか、だいたい分かりました。
オ・ヒョンジェの名前と、アジトの住所です。
オ・ヒョンジェが危ない
“ヤツ”が下宿から出ようとしたとき、丁度スヨンが帰宅して来ました。
危機一髪でしたね、“ヤツ”にとっては。
スヨンは後姿と靴を見ただけでした。
しかし、部屋に入って、スヨンはすぐに朝と違う光景に気づいたのです。
手帳の位置です。
下宿の監視カメラの映像で怪しげな男を確認しました。
手帳に鉛筆の黒鉛が残っている事に気が付きました。手が黒くなったからです。
何者かが、手帳を見て、何が書かれていたかを調べたと、気づきました。
オ・ヒョンジェが危ないと。
すぐに連絡しました。
それを、イ刑事に聞かれちゃったよ。気をつけなさいよ~スヨン。
しかし、イ刑事もチェ課長とチームとの狭間で苦しんでいるようです。
ファンチーム長の背後を探れとチェ課長に指示されていますし、捜査状況を知らせろと言われていますからね。まぁ、スパイみたいなもんです。
その役目をどうして引き受けるようになったのかは不明です。
ただ、全てを報告してるかと言うと、そうでも無さそうです。
パク次長は、ナ・ジュンソク事件について記者発表を行いました。
ハッカ飴は捜査をかく乱するための物で、既に容疑者を特定している・・・と。
要するに、“ヤツ”の事件ではないと主張したのです。模倣犯だと。
嘘ですね。
ファンチーム長は、失望の表情で見ていました。
そして、そんなファンチーム長や警察幹部を、記者に交じって“ヤツ”が見ていたのです。
スヨンが、“ヤツ”とエレベーターで一緒になりました。
後ろに立った人物の視線が気になるスヨン。
で、気づいたのです。
その男の靴が、先日自分の下宿から出て行った男と同じだと。
そしてもう一つ。記者の名簿の中に、その男の顔があったことも。
気付いて後を追いました。
同時に、イ刑事に登録されている記者の名前イ・ボグァンを知らせ、詳細な情報を探るよう依頼しました。
すると、イ・ボグァンと言う名前の記者は半年も前から休職中だと判明。
成りすましだとスヨンは思いました。
追跡中のスヨンの無線を、オ・ヒョンジェも聞いていました。
スヨンが男を見失った場所を聞き、ぴんと来ました。
彼の主治医、アン博士の事務所付近だったのです。
すぐにアン博士に連絡を入れました。
「すぐにこっちに来い。“ヤツ”がそこへ行ってる。急げ。」
電話をしてる最中に、“ヤツ”が入って来ました。
そして、あっという間にアン博士を手にかけたのです。
音は携帯を通して、オ・ヒョンジェにも聞こえていました。なのに、通報しないのは何故
ファンチーム長やスヨンに連絡すれば、もしかしたら助けられたかもしれないのに
スヨンも、アン博士の事務所の看板を見つけました。オ・ヒョンジェのアジトにその名前のペンがあったのを見ていました。
スヨンが見たのは、血まみれのアン博士。
アン博士の指が切り取られているのを見たスヨン。思い出しました。オ・ヒョンジェのアジトの鍵は指紋認証だったことを。
自分の手帳から、ヒョンジェの住所も知られています。
ヒョンジェが危険だと、連絡を入れたのですが、ヒョンジェは電話に出ません。
そして、“ヤツ”は、アン博士の指紋で鍵を解錠し、ヒョンジェのアジトに入って行ったのです。
ヒョンジェは、待ち構えていたようです。
「久しぶりだな。5年ぶりか。」
と、ヒョンジェ。
「捜したぞ、オ・ヒョンジェ。」
と、“ヤツ”。
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