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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

ビッグバンでは宇宙の複雑な構造を形成出来ない

2009年08月23日 15時39分49秒 | 宇宙

 我々の太陽系は銀河系(太陽系を含む銀河を銀河系と呼ぶ)の端っこの方に存在している。銀河系には2000~4000億個の惑星があるとされる。銀河系も無数にある銀河の一つにすぎない。実は、この宇宙には約10000個の銀河団が存在し、この銀河団には数10個から数1000個の銀河が含まれるという。一方、宇宙全体で2000億個の銀河が存在するとの説もある。これほど左様に、宇宙は想像を超える巨大さであり、途方も無い大きさである。

 これら銀河は写真などで見る限り形状が実に多様で、成り立ちや推移もそれぞれ異なる。さて、この複雑な宇宙がどのような過程を得て、形成されたかをシミュレーションしようと考えた時、具体的なデザインが極めて描きずらい。例えば、宇宙誕生の瞬間だ。宇宙の卵が膨張し、体積がどの程度膨張した時に分裂するのか、あるいはどのような分裂するのか。

 生物に見られる受精後の卵細胞は2倍4倍と分割して行く。宇宙卵の体積が2倍に立った時、二つに分裂するとすれば、元の卵と分裂した二つの粒子は何がどのように違うのか。画像的な違いで言えば、生物の卵が塊として細胞が増えるのに対して、宇宙卵の場合は、分裂と共にそれぞれが元の1点から光速で拡散して行く。

 さて、分裂方法は宿題としても、全方位に無数の量子大の物質が分裂しながら光の速度で直線的に拡散する。何故量子大かと言えば、物質は最も小さな単位である素粒子(量子大)で構成されており、我々が目にする物質(塊)は素粒子の組み合わせ集合体となっているからだ。理論的に、塊が先にでき、素粒子に分解することはありえない。何故、光の速度かと言うと。宇宙卵は無限大のエネルギーをもって誕生するので、爆発により最大の光の速度である光速で拡散することになる。

 拡散の状況はちょうど、打ち上げ花火のようだ。つまりビッグバンの爆発は一瞬のことなので、拡散する物質は急速に膨張する風船の皮の部分に集中する。巨大な光る球を作る打ち上げ花火と似ている。宇宙卵はある時間を経過すると全て何かの素粒子になる。問題はこの素粒子がどのような仕組みで物質の塊として凝縮して行くかだ。何しろ、宇宙卵は一瞬の間に素粒子に分裂して行き、それぞれが全方位に向けて光速で拡散(インフレーション)する。この拡散の中でどのようにして凝縮が起こるかだ。

 卵の発生した地点を原点としよう。素粒子は原点から全方位に拡散するが、分裂は無数に繰り返されるので、分裂の毎に全方位に向けて新たな拡散を生じる。そこで、素粒子どうしが遭遇しあるいは衝突して凝縮が起こりえる。そこで、どんどん物質の塊(宇宙ゴミとしよう)として成長するかについては疑問がある。素粒子どうしが集まってある程度の塊になることは予想できるが、規模は限定されるだろう。あくまで、光速で拡散して行くプロセスの中だ。

 例えば、宇宙ゴミが漂う空間を想定しよう。ゴミとゴミが引きあう重力はわずかで、マイクロ惑星として凝縮するには至らない。ゴミどうしが衝突しても、ビリアードの玉が反発するように、融合はしない。ゴミを引き付けて塊が成長するには、強力な重力による引き付けと衝突による融解凝縮が条件で、コアになる大きな塊が必要になる。つまり、小さなゴミが漂うだけでは惑星にはならない。有るとしたら、ゴミのグループどうしが高速で衝突することだろう。

 ゴミどうしが衝突し、大きなゴミとなり、石となり、岩石となり、小惑星となり、惑星となってゆくには、様々な方向の動きを前提とし、激しい衝突が繰り返されなければならない。衝突速度は時速数1000キロメートル以上など速い方が良い。何故なら、冷却が絶対温度の4乗に比例するので、出来るだけ高温に保ちゴミを吸収するには、高速で衝突する物質からの運動エネルギーを得る必要がある。

 ビッグバンによる運動方向は単純で、衝突の確率も少ない。小さな宇宙ゴミが生じたとしても、ゴミのままでただ単純に、ほぼ直線的に拡散して行くと見るべきだろう。このような拡散系では何も起こらない。生物も生まれない。どのようなモデルを描いても、無数の銀河を生じるシミュレーションにはならない。

 現在観察されている宇宙は、至る所で、銀河を形成しており、恒星や惑星として凝縮されている。最初はゴミであった物質がほとんど惑星となり、恒星となり、銀河を形成するには、一度の爆発ではなく、限りない爆発が有り、あらゆる方向の宇宙ゴミや岩石などの運動が有り、衝突などによる凝縮を繰り返したと見るべきだろう。従って、単純なビッグバンでこの宇宙ができたと考えるには無理がある。

 

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