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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

韓国企業に勝つ方法

2012年09月04日 12時46分10秒 | 社会・経済

 NHKがBS放送でプサン港(世界の物流センター)の今を特集していましたね。規模と言い、選択と集中の戦略性と言い、招待された日本企業も口があんぐり、驚くしかない。金大中大統領の時、方針を決め、1.3兆円が投入されたという。コンテナーを移動させる門型クレーンは24時間交代制で自動操作し、若い女性がオペレートしている。主なターゲットが日本だ。

 一方、日本では今後、ド田舎に新幹線3ラインを整備し、3兆400億円をぶっこむらしい。選挙用(土建屋とメーカーが選挙で走る)か官僚の懐を肥やすためかあほらしい話。例えば、この金を神戸港と横浜港に入れて、プサン港を上回る世界物流センターネットワークを作る方が余程、日本の未来を作ることになる。

 サムソン電子の激しいビジネスだけではない。将来を見据えた息の長い、計画が着々と実行され、活気に満ちた現場はまた、次のステージに向けて動こうとしている。確かにうらやましい光景だが、韓国は一度破綻したことを忘れてはならない。ウオンが暴落し、IMFの管理下でV字回復したのだ。

 当社と韓国企業とのお付き合いは6年に及ぶが、韓国の人々が決して特別な存在ではない。優れた韓国製品を日本に輸入しようとすると、韓国のマネージャーは、一部の製品を除いてまだまだ日本製品の方が優秀で信頼性が高いと言い切る。

 違いを感じるのは、韓国の経営者が大変せっかちで、販売拡大や利益獲得を急ぐこと。マネージャーは30歳になる時、かなり焦ると言っていた。経営者として残るかどうかが決まる年代になるからだ。韓国では40歳で首になる社員が多い。日本に来ると中年が元気なのが目につくという。

 人件費は安いし、サービス残業は当たり前。人の入れ替わりも激しい。サムソン電子では、多くの社員が大学のポストを探す。サムソン電子が教員への転職へガイドするらしい。技術情報などが流出するのを防ぐためだろう。

 私から見ると、韓国企業は当たり前のことをやっており、むしろ日本企業がおかしいと思う。日本では企業に限らず、当たり前のことが当たり前で通らない。特に若い世代にそれを感じる。矛盾も問題点も文句も言わずそっくり受け入れてしまう。解決や改善が必要でも、動かない。

 日本人は何だかんだ言っても、恵まれすぎているんでしょうね。日本全体に足りないのはチャレンジ精神かな。ロンドンオリンピックでもチャレンジした女子バレーは強かった。受け身になった男子柔道は惨敗。男子サッカーも先のブラジルに意識が僅かに行ってしまった分、腰が浮いた。

 今の日本で高度な戦略を求めるのは無理。まずは基本の基本である情報収集と分析をきちんとやること。馬鹿にするなって?失礼ですが、トップ企業でさえ、この基本ができていない。トヨタの章男君が世界中に泣き顔をさらすことになったのは、情報収集と分析がができていないことの証。もっと言えば、何故、市場のニーズを肌で集められる営業に力を入れずに、作る方ばっかりに重点を置くのか?

 サムソン電子が1年間は現地で社員を遊ばせ、現地の状況を肌で感じさせるのとはえらい違い。自分より優秀な部下を持つことを評価するのも、松下幸之助以上に凄い哲学だね。日本では、ソニーでさえ部下が前に進むのを極端に嫌うから、時間と共に組織が劣化する。

 日本ではリーダを育てない、リーダシップを教育しない。論理的思考は定着しない。失敗を認めず言い訳することが許される。従って反省しない。アメリカ人も日本人に劣らず、いい加減馬鹿で間抜けだと思うけど、反省があるのは本当に救われる。

 日本人も日本企業も目を覚まして、韓国や中国に学ぶ時代がやってきたと考えるようになれば、救われる。韓国にチャレンジすることだ。

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