今世紀初頭、僕は評価システムが進化の駆動力とする仮説を考えた。実は20年を経た現在でもこの仮説は色あせず、ますます輝きを増す金字塔だ。ただ世界中の誰も認識してないがね。今年の電気学会発表で、酵素などの高度タンパク質が判断力を持つとした。それはタンパク質の働きで分かる。
はっきり言えるのは、今後、タンパク質の驚異的な機能が如何に生命システムの中心的役割をなしているかが次々発表されるだろう。ブラックボックスだらけだったこの世界は変わるのだ。とは言っても生命の謎は巨大すぎて人間がいかほどの成果をあげるか見えない。
人間は長い生物進化の最高峰と思われるのは感覚的に当然な事だろう。原始的な初期の細胞から見て、大きく、目もくらむような高度さ、複雑さ、機能である事か。しかし、小さなみすぼらしい原始細胞の成し遂げた進化に比べれば、些細な事だ。初期細胞は既に進化駆動力を得ていた。
この駆動力が、環境や様々な要因をうけて、莫大な数の生命体を生んできたのであり、人間はその成果の一つなんだ 。