Sixteen Tones

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コーヒーの科学

2016-03-05 09:14:25 | 科学
旦部 幸博「コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか」講談社ブルーバック(2016/2).

コーヒーの本というと,カタログみたいだったり,かと思うとひとりよがりのうんちく本だったりするが,これは本来のブルーバックスらしい やさしい学術書.僕的には五つ星.
著者は現在,滋賀医科大学学内講師で,専門は食生活学,腫瘍生物学,細菌学(含真菌学)だそうだ.「百珈苑」主宰,このホームページは更新が滞っているが,これと連携している百珈苑BLOGには,本の内容が1日1章のペースで紹介されていて,正誤表もある.

構成は
コーヒーってなんだろう?/ コーヒーノキとコーヒー豆/ コーヒーの歴史/ コーヒーの「おいしさ」/ おいしさを生み出すコーヒーの成分/ 焙煎の科学/ コーヒーの抽出/ コーヒーと健康
の全8章.

どこから読み始めてもいいが最初から読んだので,印象の新しいのは「コーヒーと健康」.ここでバックにある著者の見解は,コーヒーに限らず健康食品一般に通用するもののようだ.例えば「コーヒーを飲む人は (飲まない人より) 〇〇のリスクが低い」という文章は医学的に正確だが,これを「コーヒーは〇〇のリスクを下げる」と書くことはできません...とか.

巻末には文献リストがあるが,今世紀に入ってからのものが大部分.
親父が粉を買ってきてパーコレータで淹れたりしていたので,コーヒーとの付き合いは数十年だが,「コーヒーの科学」が本格化したのは今世紀に入ってからと言うことらしい.

ブルーバックスもカバーデザインがだいぶ垢抜けてきたじゃないか.
この項 (たぶん) 続きます.
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