Gareth Loy, "Musimathics: The Mathematical Foundations of Music", The MIT Press (2011/8) ,
I, II の二巻構成だが入手したのは I だけ,それぞれの内容はこの本のホームページにあり,正誤表もここにある.I は古典的な音楽,II はデジタル音楽が対象と思う.
物理の世界には,ジャクソンの電磁気学とか,ボルン - ウォルフの光学の原理とか,その分野のことが何でも書いてある教科書がある.この本も I だけで 500 ページ近いので,その手の本かと期待した.
全 9 章プラス付録という構成.1-8 章は類書あり.しかし実に 120 ページを第9章の Composition and Methodology が占めていた.この部分が著者として最も力を入れたところと見える.タイトルが Chaos and Determinism,Information Theory and the Mathematics of Expectation,Monte Carlo Methods,Markov Chains,Causality and Composition,Learning,Calculating Beauty .... と,後に行くほどおもしろそう.
とはいうものの,少ししか読んでいません.
1-8章の説明での図も使えそう.